たとえば、Hannoverでは、特定のプロジェクトやトピックに関する情報を、Notesに備わるツールをまたいで整理できるようになる。同ソフトウェアのデモ版を使い、Loriaは、ユーザーが特定のテーマに関する電子メールをクリックすると、その件に関連してユーザーが受信したとメッセージが、受信方法に関わらず瞬時にアクセス可能となることを披露した。また、データをメッセージをやりとりした特定の個人やグループごとに整理することも可能だ。
IBMが公開したHannoverの別の機能としては、複合アプリケーションをユーザーが作成できるというものが挙げられる。これは既存のプログラム同士をつなぎ合わせることで、ソフトウェアツールの組み立てができるというものだ。このアプローチを利用することで、各プログラムが備える機能を組み合わせて、特定のニーズを満たすプログラムを新たに作成することが可能になる。
ある業界アナリストは、複合アプリケーションに関する計画を、IBMにおけるある種の変化と見ている。これまで同社は、Notesを使った複合アプリケーションの実現について述べていなかった。Forrester ResearchのアナリストErica Rugulliesは、IBMが実現できるかにもよるが、複合アプリケーションに関する計画は、Notesを多くの新しい用途へと将来導くことになるだろうと述べる。
「Notesクライアントソフトウェアの基礎となっているフレームワークを使って、IBMではこのようなことも実現できる。また、Dominoに組み込まれていないアプリケーションへのアクセスにこの機能を利用することができれば、Notesの価値はさらに上がるだろう」とRugulliesは説明する。
アプリケーションをまたいだ情報の利用を可能にすることで、ユーザーが希望する作業方法にNotesを適合させるというIBMの取り組みは、大きな前進であるとRugulliesと考えている。
Rugulliesは、「コンテンツをフォーマットに基づいて検索するのに比べ、ユーザーは、情報を自分の活動により強く関連付けできる。この方法は、より直感的で、人間の動作をまねるという点において論理的な方法だ」と述べ、「Microsoftは、Office 12について、このようなアプローチには触れていない。そのため、IBMはOfficeとの差別化が図れるのではないか」と付け加える。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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