Linuxのメリットの1つは、複数の企業から入手できること。つまり消費者の選択が広がることだ。しかし、「Linuxを提供する企業は、顧客が他の企業に心変わりしないよう必死で策を練っている」(Giga Information Groupのアナリスト、Stacey Quandt)。Linuxディストリビューター大手の米Red Hatと独SuSEは、LinuxWorld Conference and Expoでどのような攻勢をしかけてくるのだろうか。
Red Hatのマーケティング部門バイスプレジデントのMark de Visserがインタビューで語ったところによると、同社はRed Hat Networkの強化機能を披露するという。2002年10月に120万ドルで買収した米NOCpulseのソフトウエアをRed Hat Networkに統合したものだ。サーバーのパフォーマンスを監視し、障害の発生を管理者に警告する。
さらにRed Hatは、Linux Standard Baseに準拠したAdvanced Serverを発表する予定だ。de Visserによれば、2003年後半のリリースを計画しているという。また、Pentium、Xeon、Athlonに対応したAdvanced Workstationのプロトタイプも公開する。「今期末ごろに、最終版が完成する予定である」(de Visser)
一方Red Hatの最大のライバルであるSuSEは、デスクトップ用Linuxに注力している。同社は、米CodeWeaversのソフトウエアを使用した製品を明らかにするという。CodeWeaversのソフトウエアは、Windows用プログラムをLinuxで利用可能にする。
ちなみに、Linuxの提唱者の1人、Bruce Perensは次のように警告する。「誰もが、お金を儲けて第二のMicrosoftになろうとしている。Linux市場は誰でも容易に参入して、40%のマージンを手中にできる。金の壷を追いかけるような行為が、人々をコミュニティースピリットから遠ざけつつある」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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