1969年に北海道札幌市で受託臨床検査を行う企業として設立。M&Aによる積極的な事業拡大を経て、現在は全国規模で調剤薬局、コスメ&ドラッグストアの経営、ジェネリック医薬品の卸売販売等を幅広く展開する「アイングループ」。同グループが展開するコスメ&ドラッグストア「アインズ&トルペ」では、顧客向けポイントプログラムのスマートフォンアプリ化に際し、ユミルリンクのSMS配信システム「Cuenote SMS」を活用して、利用開始時の本人確認プロセスを効率化した。Cuenote SMSの採用に至った背景や、得られた効果について、店舗の運営企業である(株)アインファーマシーズ 物販事業部 店舗管理部の次長を務める肥沼龍太朗氏と、(株)アインホールディングス デジタル推進本部 DX戦略部の後藤高志氏にお話を伺った。
【導入企業プロフィール】
会社名:株式会社アインホールディングス
取締役社長:大谷 喜一
設立:1969年8月
所在地(本社):北海道札幌市白石区東札幌5条2丁目4-30
事業内容:調剤薬局・コスメ&ドラッグストアの経営、ジェネリック医薬品の卸売販売、化粧品の販売、売店の経営等、各事業を中心とした企業グループの企画・管理・運営
資本金:218億9,497万円(2022年4月末)
ご担当者:
株式会社アインファーマシーズ
物販事業部 店舗管理部 次長
肥沼 龍太朗様
株式会社アインホールディングス
デジタル推進本部 DX戦略部 課長
後藤 高志様
Q.導入の背景を教えてください。
肥沼氏 当社では、コスメ関連商品の品ぞろえを充実させ、主に20~30代の女性のお客様から広くご支持をいただいているコスメ&ドラッグストア「アインズ&トルペ」を、関東圏を中心に全国で展開しています。「アインズ&トルペ」では、以前より会員のお客様に対し、お買い物時のポイント発行やキャンペーン、クーポンなどの情報をお届けするポイントプログラムを導入しており、お客様と店舗とのつながりを強めるための施策として展開しています。
これまでは、ダイレクトメールやウェブサイトを通じてお客様へ情報をお届けすることでコミュニケーションを図っていました。しかし、ダイレクトメールの発送にかかるコストや情報のタイムリー性に欠けること、さらにお客様の住所やメールアドレスの変更などで連絡が取れなくなってしまうケースが多いといった点で課題を感じていました。
また、お客様側でもご来店時に「会員カード」を忘れてしまったり、お買い物時にご自身でウェブサイトをチェックしクーポンを利用しなければならず、特に利便性の面で会員証やクーポンの「スマホアプリ化」を求める声がありました。
そうした中、2018年10月に「店舗業務の効率化」や「お客様サービスの向上」を目指す中で、店舗のPOSシステムや顧客システムを刷新する取り組みがはじまります。その一環として、店舗レジや会員サイトと連携する会員証付きのスマートフォンアプリ化も進めることになりました。
後藤氏 アプリ版会員証の利用開始時には、ダウンロードしたアプリに本人確認のための情報を入力して頂く必要があります。開発当初は、従来の会員サービスで個人認証に利用していた「メールアドレス」を、アプリでの本人確認にも利用する前提で開発が進んでいました。しかし、開発途中のテストで、スマートフォンでアプリにメールアドレスを入力する作業に、かなりの時間がかかることが問題になりました。
メールアドレスにはアルファベットと記号が混在しており、入力すべき文字数も多くなります。テストでは、1人のお客様がアプリ会員になっていただく際、入力から確認完了までの工程に、数分がかかると試算されました。また、入力ミスによるエラーも起こりやすいと考えられ、お客様にとって時間と手間がかかるものと考えられました。それはレジでのオペレーションを考えた際にも、この時間と手間は、到底許容できるものではありませんでした。そこで、メールアドレスに変わり簡単な数字の入力で、より短時間に作業を完了でき、コスト面でもリーズナブルな認証手段として、携帯電話番号に基づくSMS(ショートメッセージサービス)の利用を検討することにしました。
Q:選択のポイントをお聞かせ下さい。
肥沼氏 アプリのリリースは2019年10月の計画でしたが、SMSの利用が決定したのは、同年の6月でした。そのため、限られた期間内で、迅速に検討と導入を進める必要がありました。
SMS配信サービスを提供している複数のベンダーに相談をしましたが、ユミルリンクは「Cuenote SMS」について、一定の配信数まで無料で利用できる、開発用のテストアカウントを即座に発行してくれ、営業担当も親身かつ迅速にご対応いただけた点が好印象でした。また、実際にアプリへ電話番号を登録してから、メッセージが配信されるまでのスピードについても希望に沿うもので、システムも安定していました。これらを含めて総合的に判断し「Cuenote SMS」の採用を決定しました。