注目を集めるIoTやAIは、普通の人々の日常体験にも活用され始めている。「VACAN for digital-signage」は、商業施設や公共施設などにおいて、混み合うレストランやカフェの空席や行列の状況を、デジタルサイネージやスマートフォンに伝える空席状況表示システムである。カメラやセンサー等により店舗の客席/行列の状況を把握し、AIによる画像解析で空き状況や待ち時間を推計する。すでに、ジョイナス横浜駅西口や髙島屋横浜店で導入されているほか、成田空港でも実証実験が行われている。
予約状況や店舗側の登録情報により空席状況を表示するサービスは他にも存在するが、IoTとAIを駆使して自動的に空席情報を把握できるサービスの本格導入は日本では「VACAN」が初だという。(バカン調べ)
しかし、その実用化には、いくつものハードルがあった。
サービスを提供するバカンと、導入した相鉄・髙島屋のキーマンたちに話を聞いた。
相鉄グループと株式会社髙島屋は、横浜駅西口を次世代にふさわしい最先端の都市にするため「アクセラレーションプログラム」を開催し、ベンチャー企業と共に横浜駅西口の活性化に取り組んでいる。
このプログラムに採択されたサービスの1つが、株式会社バカンが提供するIoTとAIを活用した空席情報サービスである。このサービスでは、その場に行かなくても、複数のレストラン・カフェの空席や行列の状況を、施設内のデジタルサイネージやモバイルでお客様が把握できる。現在は、ジョイナス・髙島屋横浜店のレストランやカフェ18店舗に専用のカメラとセンサーを設置し、施設内のデジタルサイネージとモバイルサイトに空席情報を表示する。
「このサービスを開発するキッカケは、子供が生まれたことでした」
こう語ってくれたのは、株式会社バカンの代表取締役である河野 剛進氏である。
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