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シンギュラリティを睨んだ富士通の未来戦略とは

 米国の未来学者Ray Kurzweil氏らが提唱するシンギュラリティ(技術的特異点)。耳慣れない単語だが、第4次産業革命の先にある世界を描くキーワードとして注目を集めている。蒸気機関の発明による機械化を指す第1次産業革命、電力による大量生産を可能にした第2次産業革命、コンピューターによる自動化を意味する第3次産業革命と、我々は過去に3度の社会構造が変わり改める様を目にしてきた。

 そして現在は、第4次産業革命にあたるインダストリー4.0を迎えつつあるが、その背景にあるのはテクノロジーの飛躍的進展である。

 Kurzweil氏は、2045年には人工知能が人間の能力を超えるシンギュラリティに到達すると提唱しており、間違いなく新たな革命が起こると想定される。だが、我々人類がシンギュラリティ時代に至るまでには、深層学習を含むAIや学習環境を実現するHPC(高性能計算)など多くのテクノロジーが大幅に進化しなければならない。だからこそ多くの企業は、未来に対する準備を続けてきた。

中山五輪男氏
富士通 常務理事
首席エバンジェリスト
中山五輪男氏

 国内ICT企業の富士通は、「パラダイムシフトは新製品や新たな技術で実現する。世の中をガラッと変えるものを生み出したい」(富士通 常務理事 首席エバンジェリスト 中山五輪男氏)とシンギュラリティ時代に向けた準備を着々と進めてきた。製品やソリューションを提供する「富士通本体」、未来を作り出す「富士通研究所」、そして、社会分析で次の一手をリードする「富士通総研」と共に、新時代に向けた戦略策定を包括的に取り組んでいると同社は説明する。「シンギュラリティの発生時期は国々で異なる。例えば中国は40~50年後かも知れないし、日本はもっと早く訪れるかも知れない。だからこそ、日本を中心とした発展に貢献するための技術を我々が先陣を切って提供する」(中山氏)と、ソフトバンクから富士通へ移籍した中山氏は富士通上層部との対話で感じた手応えを語った。

 我々がシンギュラリティに至るまで、世界はどのように変化するのだろうか。中山氏は「第3次産業革命はコンピューターとインターネット」だと再定義しつつ、「あらゆる産業のビジネスモデルが再定義される」(中山氏)と推し量る。車を持てあましている消費者と移動したい消費者をインターネットでつなぐUber(ウーバー)や、部屋の所有者と宿泊者をつなぐAirbnb(エアビーアンドビー)を例に、「既に多くの破壊的イノベーターが登場した。日本ではメルカリも近い。 このようなビジネスモデルの変化は今後も増えていく」(中山氏)と、気付いた時にはこれまでのBtoC型ビジネスモデルが旧態依然となり、BtoCtoC型が拡大していくと分析する。

 富士通に中山氏が合流して約半年。現在は社内の意識改革に着手した段階だという。「(富士通)入社直後は10数年遅れているというのが正直な印象。仕事のスタイルが20年前にいた会社に似ていた。外資系企業は人の出入りが激しく、社内の価値観や文化が変化する。だからこそ日本企業も経験豊富な人材を採用すべきだ。実は(自身のように外部企業から移籍したケースは)31年ぶり。日本の大手ICT企業は皆同じ悩みを抱えているからこそ、チャレンジを重ねないと企業文化は変わらない」(中山氏)。実際に中山氏がソフトバンクから富士通に移籍したこと自体が、富士通という企業文化が変わり始めた一例だろう。

 中山氏が富士通でエバンジェリストの活動を行う理由の1つが、「入社時に田中社長(富士通 代表取締役社長 田中達也氏)に『ソフトバンクで活動していたように、富士通社内でもエバンジェリストを育成して欲しい』と依頼された」 (中山氏)という。ソフトバンク時代はエバンジェリスト養成講座「五輪男(いわお)塾」を開催し、48名のエバンジェリストを育成した。富士通での育成については「全社的に公募したいが時間が足りない。現在は各本部長から推薦のあった17~18名をピックアップしている」(中山氏)。中にはSNS経由で育成講座に参加したいという売り込みをあったそうだ。「現在は第1弾として、AIやブロックチェーン、セキュリティ、IoTなど各技術分野に特化したエバンジェリスト育成に注力している。第2弾は金融や自治体など各業態に関わってきた知見を持つ人材を対象に業種別エバンジェリストの育成を目指す。第3弾はグローバルが目標」(中山氏)だという。このように特定分野に特化したスペシャリストの育成を続ける同社は、目まぐるしく変化する時代へ適応すると同時に、国内ICT業界の強化に貢献している。

 富士通は今後起こりうるであろうシンギュラリティに向けて、短期~長期にわたった取り組みを着々と進めている。今すぐにお客様が始められる形で、ナレッジ活用、コールセンター・問い合わせ窓口、職場・暮らし、社会インフラ、保守・保全、ものづくり、デジタルマーケティングと多岐にわたった具体的なAIソリューションを提供している(17種のZinrai活用シーン)。企業が抱えるデータの資産化や長時間を必要する事務業務の大幅短縮、営業力強化や顧客の行動分析による最適化など、その利用シーンは枚挙に暇がない。

 そして、新たなアーキテクチャのコンピューターとして、量子コンピューティングにもいち早く対応する。量子アニーリング(焼きなまし)方式を採用した「Digital Annealer(デジタルアニーラ)」は、スーパーコンピューターでも8億年必要な計算を1秒以内に解を導き出し、瞬時の判断が必要なビジネスプロセスへの活用が期待される。同社によれば金融や創薬、デジタルマーケティング、物流などで先行導入を開始したという。


 加えて、テクノロジーやビジネスの根源となる人材については、未来を見据えた長期的な視点を持ってその育成に取り組み、デジタル時代に即した高度化と人材力の底上げを怠らない。

 まさに富士通はしっかりと未来を見据えて、今日明日のビジネスと突き進んでいる。

提供:富士通株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2018年6月8日

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