光デジタルコヒーレント通信向け超小型狭線幅波長可変光源で19dBmの高出力化を達成


● レーザチップの高効率化や駆動条件の最適化で従来比27%増となる19dBmの光出力が可能
● 高出力化と同時にデジタルコヒーレント通信で重要となる狭線幅特性で150kHzを実現
● 米国で開催される「OFC 2024」で本製品を展示し、本年6月にサンプル出荷を開始予定

 古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:森平英也)は、光デジタルコヒーレント通信に用いられるレーザ光源製品である超小型狭線幅波長可変光源(図1)について、19dBm(約80mW)の高出力化を達成しました。

■背景
 近年、生成人工知能(AI:Artificial Intelligence)および機械学習(ML:Machine Learning)の登場によりデータセンタなどでの通信トラフィックが全世界で爆発的に増加しており、今後もさらに伸びていくことが予測されています。このような状況に対応するため、光デジタルコヒーレント方式による800G超高速伝送システムの導入が進められていますが、特に次世代通信規格である800ZR(注)では、光源となる波長可変レーザの高出力化などが期待されています。

■内容
 当社が20年以上培ってきた結晶成長や精密光半導体加工といったレーザ製造技術を活かした導波路設計の最適化により、超小型狭線幅波長可変光源の高出力化を達成しました。従来では18dBm(約63mW)の光出力でしたが、レーザチップの高効率化や駆動条件の最適化により、従来比27%増となる19dBm(約80mW)の光出力が可能となりました(図2)。また、高出力化と同時にデジタルコヒーレント通信で重要な狭線幅特性となる150kHzを実現しています(表)。今回の高出力化・狭線幅化によって800ZRの早期普及を推進し、さらには従来規格である400ZR製品への応用により高性能化に貢献します。
 なお、本年3月26日から28日に米国・サンディエゴで開催されるOFC 2024で本製品を展示し(OFS Fitel, LLCブース内・ブース番号2041)、同年6月にサンプル出荷を開始予定です。
OFC 2024(英語のみ):リンク

当社は今後も、光源の更なる高性能化を行い、情報通信社会の進化を支え社会環境に優しいネットワークの構築に貢献します。


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図1 超小型狭線幅波長可変光源









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図2 光出力特性




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表 従来品との仕様比較



(注)800Gb/sのデータ伝送速度で80kmを超える伝送距離のために業界団体OIF(The Optical Internetworking. Forum)が策定している規格。400ZRはその現行規格。

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■古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。

古河電工グループのSDGsへの取り組み
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