最終更新時刻:2010年12月18日(土) 8時00分

「生き残るSE」の極意--世界で通用するビジネスエンジニア

エンジニアの「売り手市場」は今や昔。
開発プロジェクトの打ち切りや規模縮小が相次ぎ、IT企業の採用抑制も顕著になる中、海外への開発委託だけが活況を呈している状況だ。
このままでは、日本のエンジニアの未来が危ない!?

このままでは、40代50代で切り捨てられる日本のSEたち

現在、日本には1万数千のSIerがあるとされる。正確な統計こそないが会社に所属しないフリーのエンジニアも含めれば全国に数百万人ものシステムエンジニア(SE)が存在していると言えるだろう。ところが、エンジニア不足が叫ばれたのも今は昔。企業の開発コスト削減とともに、「オフショア」と呼ばれる海外への開発委託もますます進んでいけば、「Javaができるから将来も安泰」などという従来の感覚のままだとこれから先のエンジニアの未来は非常に危ういと言わざるを得ない。

20代、30代ならまだいい。しかし、40代、50代となるとどうだろうか。社員を大切にすることを社是とする企業でさえ、ひとたび景気が悪くなればコストのかかる人材から切り捨てていくのが現実であり、40代、50代のベテランより20代、30代の伸び代のある若手を採用したいのが企業の本音なのだ。

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「そんな現状をつくってしまった経営者の責任は非常に大きいです」と語るのは、“世界で通用するビジネスエンジニアを育てる”とのミッションを掲げる株式会社ヘッドウォータースの代表取締役、篠田庸介氏。

「ほとんどの経営者は、文句を言わず黙々とプログラミングをしてくれればそれでよし、といった風にSEを単なる“技術バカ”としか見てきませんでした。しかし歳を取れば最新の知識にも疎くなるのは当然です。現場では使えないのに、人件費ばかりかかる。いわば余分なコストとなったSEは、どこかのタイミングでクビを切られるしかありません」

「技術バカ」では生き残れない

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ではどうすればよいか。その答えは二つに一つしかない。エンジニアをやめ他に生きる道をみつけるか、10年後や20年後も生き残る術を若いうちから磨いておくかだ。

クライアントの要望を設計書に落とし、プログラムを書くというSEとしての最低限の仕事は完璧にできることがベースであるとし、後者を選ぶエンジニアのために先述の篠田氏は「7つの力」を鍛えるべきだと説く。図に掲げた通りだが、たとえばその一つ「営業力」を見て「それはエンジニアの仕事じゃないだろう」と思った方もいるにちがいない。

だが、よく考えてほしい。技術に疎い営業は、たいていの場合、「こんな納期では無理だ」という仕事を取ってくる。自ら作業するSEならば要望に対して妥当な納期を設定できるし、営業のせいにもできないため最後の最後で粘りが利く。なにより、組織としても営業マンの人件費をカットできれば大幅なコストダウンに繋がる。

もっとも、「営業力に頼るようでは技術者として負けだ」という誇りまで否定することはできない。しかし、海外のエンジニアははるかにタフだ。天才的な発想を持ったスーパーSEでもなければ、彼らの生産性を超える価値を生み出すことは非常に難しいだろう。

今までと同じではなく、もっと成長したいと思うすべての方へ

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「エンジニアが今のままでいいという考えで働き続ければ、将来手にできるものはあまりに少ないと断言せざるを得ません。しかし資源のない日本という国では、エンジニアの成長なくして企業も国家も発展できないのです。今のままではダメだ、もっと成長したい。そういうエンジニアたちのために、私は『生き残るSE』という本を執筆したのです」

プログラミングの作法が学べる専門書はいくらでもある。プロジェクトマネージャ(PM)にステップアップする方法がわかる本も無数にある。しかし、40代、50代になってもエンジニアとして生き残る術を教えてくれる本はなかなかない。エンジニアとしてどう生きていくべきかに迷う方はもちろん、これからSEになろうという方にもぜひ読んでほしい一冊である。

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「生き残るSE」 日本実業出版社より 好評発売中! 1,575円(税込)

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面接等で本書を持参してくれた方には著者・篠田直筆のサインをもれなく!

「ベストベンチャー100」に3年連続で選ばれ、IT業界で今最も勢いに乗る「ヘッドウォータース」。その代表取締役として組織を牽引する篠田庸介が考える、これからのSEに求められる素養とは?

タブーを恐れず黙すことを知らない忌憚なき篠田の言葉の数々に、思わず耳を塞ぎたくなる人もいるだろう。だがこの現実に目を背け、SEの未来を、ひいては日本の未来を語ることは到底できないはずだ。

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