最終更新時刻:2010年12月18日(土) 8時00分

SNS「GREE」のリニューアルを成功させた3人のエンジニアに聞く!元SIerのインフラ/UI担当者が語る開発の舞台裏

「息づかいまで感じられるような」UIの開発

――今回のリニューアルでは300〜400画面を再デザインされたと伺いました。量の多さのほか、今回のリニューアルではどのような大変さがあったのでしょうか。

画像説明 エンジニア 平山宗介氏

平山 ライブ感を出していくにはどうしたらいいか、本当に日夜考え続けましたね。機能も豊富ですので、各モジュールがシームレスに連携しているように見える工夫は随所に凝らしました。相当量のテストバージョンが作っては消され、描かれては捨てられていきました(笑) 「ひとこと」の表示のさせ方は、あらゆるユーザーを想定して「ライブ感とUIの合致」に注力しました。そして機能の取捨選択も行われました。

荒木 今後の方向性に合致しない機能を切り捨てるという決断が大変でしたね。全部持っていこうとするのは、実は逆に何も考えてないことなのです。増やすより捨てる方がずっと難しいのです。

――平山さんがグリーへ転職しようと考えた動機は何だったのでしょうか。

平山 前職では自社パッケージソフトを開発するエンジニアとして3年、事業開発を1年担当していました。平行してIPAの「未踏ソフトウェア創造事業※」にも参加していて、サイボウズ・ラボの畑社長(代表取締役 畑慎也氏)にお世話になっていました。「未踏」に参加している人々は非常に刺激的で、Web企業への関心が高まっていきました。そして転職活動をしていた中でグリーの募集を知り、この会社なら自分も成長していけそうだと感じたので入社しました。グリーのWebサイトから応募したので、正面玄関からノックして入ってきたようなものです(笑)

(※未踏ソフトウェア創造事業: 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催する人材発掘・育成のための事業。2000年度に第1期がスタートしている。)

荒木 山家も平山も、前職はWeb系ではありません。ただ、入社した時すでにITエンジニアとしてのスキルが極めて高く、かつ今後の成長力にも期待を持てたので、リニューアルプロジェクトの環境の中でさらにスキルを高めてくれるに違いないと思っていました。

 しばしば面接でも、「Webサービスを作った経験がない」「PHPのスキルに自信がない」と言われますが、グリーは「成長機会の提供」を大切にしている会社です。今は業務系システムを作っているエンジニアでも、Web系、コンシューマ向けをやってみたいひとは、ウェルカムです。

エンジニアの力でナンバーワンコミュニティサービスを目指す

――今回のリニューアルを振り返って、現場としてはどのような感想をもたれたでしょうか。

荒木 始めにコンセプトを固めたので、ブレなかったことですね。画面デザインでも、1ピクセルの単位で微調整を繰り返すなど、サービスとしての完成度を高められたと自信を持っています。

 今後ナンバーワンコミュニティサービスを目指すために、まずは国内でのシェアを高めることに注力していきます。日本では携帯電話が1億台使われています。携帯電話のメールの利用率は90%を超えるので、約9000万人以上がメールを使っているわけです。SNSはメールに次ぐコミュニケーションの基盤になると考えていますので、潜在的な顧客母数もかなり大きいと見込んでいます。

――今後、グリーで取り組んでいきたいことは何でしょうか。

画像

山家 既存サービスの中には、まだまだスケーラビリティを備えていないものもあります。今後はこのあたりを丁寧に調整していく予定です。技術的な成長はもちろん、経営的な分野も勉強していきたいと思います。得意分野を持ちつつ、それに固執しないような視野の広いエンジニアにはぜひグリーに来てほしいですね。

平山 事業企画などの経験も活かして、コンシューマ向けサービスに携わっていきたいですね。技術力をベースに、きちんと売上やコスト管理もできるように幅を拡げていきたいです。ひとつでもプロジェクトをやり遂げた経験があるSIerのエンジニアには、ぜひグリーの仲間になってほしいと思います。

荒木 グリーはエンジニアが主導でサービスを企画し、開発、運営していく企業です。運営には技術的な運用に加え日次で売上をチェックしたり、サービス改善をしたりといった業務も含まれます。エンジニアが収益もきちんと考えながらサービス開発ができる会社は、日本でも限られていると思います。こうした仕事に取り組んでみたいエンジニアに対して、グリーは活躍のフィールドが多数用意されていますので、ぜひ飛び込んできてもらいたいですね。

――ありがとうございました。

急成長するWeb関連サービスの現場は常に活気で満ちている。今回、登場いただいた3名のエンジニアはエネルギッシュで、実現可能な夢を持っている一方、地に足をつけて日々の仕事に取り組んでいる。グリーのクリエーティブなエンジニアが共通して持っているのは、ベタかもしれない2つの要素。新しい環境に飛び込む「成長したいという意思」と「努力」だ。誰もがその両方を持っているとすれば、飛躍できるかどうかは、どこで仕事をするかにかかっている。コンシューマ向けサービスへの志向がある技術者は、ぜひグリーの門をノックしてみてはいかがだろうか。その決心が、エンジニアとして飛躍するきっかけになるだろう。

次回は「ソーシャルアプリ誕生の裏側」について、メディア開発部 プロデューサー 吉田大成氏とエンジニア/プロダクトマネージャー 岸田崇志氏に伺う。
2009年11月30日(月)公開予定。
グリーのエンジニア連載特集
【第2回】SNS「GREE」のリニューアルを成功させた3人のエンジニアに聞く!

グリー株式会社
メディア開発部 プロデューサー
荒木 英士氏
メディア開発部 エンジニア
山家 匠氏
メディア開発部 エンジニア
平山 宗介氏

【第3回】SNSの常識を変えたソーシャルアプリ『釣り★スタ』成功の真相

グリー株式会社
メディア開発部 プロデューサー
吉田 大成氏
メディア開発部
エンジニア/プロダクト責任者
岸田 崇志氏

【第4回】グリー田中社長が語る「優れたエンジニア」

グリー株式会社
代表取締役社長
田中 良和氏

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