スマートフォンネイティブが見ている世界

「LINE」を見ていないと友だちじゃない--SNSに頼りきる高校生

 10代は友だちとどのようにコミュニケーションをしているのだろうか。10~20代を対象とした楽天リサーチの「ソーシャルメディアでのコミュニケーション」に関する意識・実態調査(2015年1月)によると、友人とのコミュニケーションツール(連絡、交流など総合的に見て)として普段利用しているものは以下の通りだった。

 全体の70%が「LINE」を利用。「Twitter」は10代は49%と約半数が利用するが、20代は24%に留まる。また、「Facebook」は10代は17%しか利用しないが、20代は40%と、年代による違いが顕著だった。なお、携帯電話・スマートフォンの「メール」は34%、携帯電話・スマートフォンの「電話(通話機能)」は32%が利用している。10代のコミュニケーションの場は、ほぼ完全にSNSに移っていると言っていいだろう。

 「ソーシャルメディアに投稿する際に意識していることは」という質問に対しては、「自分がどう見られるかを意識する」が41%、「できるだけおもしろいと思われる投稿をする」も17%いる。SNSはコミュニケーションの場であると同時に、自分が評価される場でもあるのだ。

 コミュニケーションにおいて、SNSに頼りきりになることで問題はないのだろうか。10代のコミュニケーションについて見ていこう。

LINEで付き合いLINEで別れる高校生たち

 独身男女を対象にした「ホンネスト」編集部調べ(2015年11月)によると、「LINEで恋人に別れを告げることに賛成ですか、反対ですか」という質問に対して、全体の34%が「賛成」と回答。「反対」と回答した人たちは、理由を「誠意がない」「面と向かって言った方がいい」などと答えていた。「LINEで別れを告げたことはありますか」という質問に対しては、全体の5%が「ある」と答えていた。実際にLINEで別れを告げた人はまだ少ないものの、全体の3割以上が肯定的にとらえており、今後増加する可能性が高いと考えられる。

 大人の目から見ると、別れをLINEで告げるのは軽すぎて、バランスがつりあわないように感じる。しかし高校生たちの間では、すでにLINEで告白したり、別れを告げることは当たり前となっているようだ。

 高校3年女子A子は、現在の恋人に告白する時も、前の恋人と別れる時もLINEで済ませた。「直接言う勇気はないけれど、LINEなら気軽に言いやすい。別れる時もごねられたら面倒だし、ダメだったらブロックすれば済む」。前の恋人とは、LINEで別れを告げて以来、一言も口をきいていないそうだ。理由を尋ねたところ、「LINEで別れてるから、特に話す必要などない」と言っていた。人間関係をLINEのトーク1つで処理してしまう軽さに驚く。

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