グーグルのクラウドを支えるテクノロジー > 第142回 CacheSack:数理最適化によるフラッシュディスク・キャッシュの最適化(パート2)

CTC教育サービスはコラム「グーグルのクラウドを支えるテクノロジー > 第142回 CacheSack:数理最適化によるフラッシュディスク・キャッシュの最適化(パート2)」を公開しました

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はじめに

 前回に続いて、2022年に公開された論文「CacheSack: Admission Optimization for Datacenter Flash Caches」を元にして、Googleのデータセンターで使用されている、フラッシュディスクによるファイルキャッシュシステムを紹介します。この論文では、数理最適化を用いてキャッシングポリシーを選択するアルゴリズムが紹介されており、ITシステムにおける数理最適化の応用例としても興味深い内容です。今回は、最適化の対象となるキャッシングポリシーについて説明します。

キャッシングポリシーの種類

 前回の記事で説明したように、Googleのデータセンターには、Colossus Flash Cacheと呼ばれるファイルキャッシュのシステムが用意されており、Colossusのユーザーは、SSDをバックエンドとするフラッシュサーバー上のキャッシュ領域を確保しておき、これを読み込みキャッシュとして利用します。この際、ユーザーが利用するワークロードによって、キャッシュの使用パターンが変わります。したがって、ワークロードの種類に応じてキャッシュ対象のファイルを決定するポリシーを選択する事で、キャッシュの使用効率を最適化できる可能性があります。これを実現するのが、冒頭の論文のメインテーマとなる「CacheSack」の役割になります。CacheSackでは、次の4種類のポリシーを選択の対象として、ワークロードの種類ごとに適切なポリシーを選択することを目指します。

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