腎臓イノベーション・グローバルサミットが国際コンソーシアムを加速

米国腎臓病患者協会(American Association of Kidney Patients) 2021年09月21日 12時07分
From 共同通信PRワイヤー

AsiaNet 91760 (2167)

【ワシントン2021年9月18日PR Newswire=共同通信JBN】
*患者のニーズとインサイトが新時代の世界の腎臓研究、発見、個別化医療を推進

米国最大の独立系腎臓病患者組織、American Association of Kidney Patients(米国腎臓病患者協会、AAKP)と、その戦略的パートナーであるジョージ・ワシントン大学(GW)医学健康科学部(SMHS)は、腎臓病との国際的な闘いに独自の影響を与え続けている。患者の消費者選択の幅を広げ、健康転帰を改善することに焦点を当てた2021 Global Summit on Kidney Disease Innovations (2021年腎臓病イノベーション・グローバルサミット)には、80カ国から、COVID-19パンデミックの最中に打ち立てた2020年のバーチャル参加者数記録を上回る2万人超の視聴者が参加。オンラインコンテンツ(リンク )は現在も、世界中の視聴者を引きつけている。グローバルサミットは、2020年から2030年の10年間に米国および世界各国の政策立案者が、患者本位の優先順位に基づいて壊滅的な腎臓病の人的・社会的コストにより適切に対処できるようにすることを目指して2019年に始まったAAKPのグローバルイニシアチブ(以下の論文を参照(リンク )「Decade of the Kidney)(TM)(腎臓の10年)」(リンク )の重要イベントである。

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グローバルサミットは、患者消費者や支援者主導で拡大しつつある国際コンソーシアムへのインフルエンサーの参加を促進し、より包括的な臨床試験、患者のインサイトデータの一層の活用、個別化医療、そして埋込み型や装着型の人工腎臓などの破壊的技術を特徴とする腎臓医療の新時代に取り組んでいる。患者主導のコンソーシアムには、学術・医学研究者、臨床試験設計者、イノベーター、資本市場の投資家、企業、非政府組織、宗教組織、さらには世界中の政治家や官僚が参加している。世界中の腎臓病患者は、驚くほど死亡率が高く、時代遅れの透析治療を終わらせ、腎臓病の早期発見、予防、治療のための新たな製品やソリューションを利用しやすくし、生活の質を向上させ、依存状態や病気による失業を減らすよう求めている。また、患者のニーズを優先し、安全な新製品が世界の消費者市場にタイムリーに投入されるよう万全のサポートを行う、より常識的な規制や支払改革を進めるため、方針や草の根活動の組織化、調整も行っている。グローバルサミットの継続的な成功と急速な関心の高まりを受け、AAKPとGWUは既に、2022年5月開催の「Global Summit on Kidney Disease Innovations(腎臓病イノベーション・グローバルサミット)」(リンク )の事前登録を開始した。2021 年グローバルサミットのバーチャルプレゼンテーションは全て、AAKPのウェブサイト(リンク )およびAAKPのYouTubeチャンネル(リンク )でオンデマンド視聴できる。

グローバルサミットの共同議長を務めた、ジョージ・ワシントン大学医学健康科学部の医学・生化学・遺伝学・生物統計学・疫学教授で、腎臓病・高血圧部門責任者のDominic Raj博士は「私は分子生物学、遺伝学の研究者として、遺伝子や分子経路による医療の個別化を目指しているが、患者ニーズによる個別化はより重要だと思う。これこそがグローバルから持ち帰るべき重要メッセージだと考えており、拡大しつつある腎臓病の予防と治療のために、個々の腎臓病患者のインサイトを研究や新たな治療法の発見に積極的に取り入れている世界中の同僚たちを非常に誇りに思う」と語った。

欧州議会議員(MEP)で、MEP腎臓健康グループ長、外務委員会の欧州刷新会派副コーディネーターを務めるHilde Vautmans氏は、バーチャルプレゼンテーション(リンク )で、世界中の腎臓病患者が各国の政治家と協力し腎臓病との闘いに力を尽くしていることを称賛した。さらに、欧州議会と米議会の議員、特に米議会の腎臓病議員連盟のメンバー同士間の協力強化を呼び掛け、「この闘いは困難だ。経験から言えることだが、(…)変えることは可能(…)だが、われわれはもっと行動できるし、しなければならない。欧州だけでなく米国でもだ。私は常々、より高い認知度、より多くの資金、そしてより多くのイノベーションが必要だと話している。今日は、4つ目の要素としてコラボレーションを加えたい。なぜなら、われわれは皆、病に国境はないことに気付き、目撃しているからだ。だから、協力しよう(…)われわれは大西洋をはさんで共通の目標を共有している。腎臓病の人々の暮らしをさらに改善しなければならない!」と語った。

2021年グローバルサミットでは、40人を超える患者や医療関係者が参加した15以上のパネル、COVID-19と腎臓関連の問題、臨床試験の多様性、APOL-1遺伝子研究、糖尿病性腎疾患(DKD)、栄養、遠隔医療などをテーマにした29の専門家ビデオメニューが用意された。腎臓分野の一流企業幹部は、科学、発見、そして新たな薬、デバイス、診断法の開発における患者インサイトの重要性と価値を強調した。バイエル薬品、バクスターインターナショナルインク、ビオメリュー、CareDx, Inc.、CSLベーリング、ノバルティス、Sangamo Therapeutics, Inc.(サンガモ・セラピューティクス)の首脳陣は、新時代の腎臓医療に患者が果たす役割の重要性を強調した。また、ジョージ・ワシントン大学(GW)の健康問題担当副学長兼医学健康科学部長兼メディカル・ファカルティ・アソシエイツ最高経営責任者(CEO)のBarbara L. Bass医学博士(米国)、ジョージ・グローバルヘルス研究所(オーストラリア)のエグゼクティブディレクターで国際腎臓学会理事長でもあるVivekanand Jha医学博士(インド)、オランダの大学際微細電子工学中央研究団(IMEC)やオランダ腎臓財団の主任研究員で腎臓健康イニシアチブ(米国)メンバーでもあるFokko Wieringa博士、米食品医薬品局医療機器・放射線保健センター技術・革新担当副センター長のMurray Sheldon医学博士(米国)、JK Consulting創業者兼社長でAPCO Worldwideの国際諮問委員会、健康諮問委員会のメンバーでもあるJack Kalavritinos氏(米国)ら主要な政策、イノベーションリーダーも参加した。

元血液透析患者で14年前に腎移植を受けたAmerican Association of Kidney PatientsのRichard Knight会長は「腎臓病は世界中で急速に拡大し、患者、家族、経済に悪影響を及ぼしている悲惨な病気だ。。腎臓医療の将来的なイノベーションは、完全に包括的な臨床試験や研究を通じてより多くの患者に参加してもらえるかどうかにかかっており、GW医学健康科学部はこの分野で世界に名だたるリーダーだ。学部長のBarbara Bass博士とDominic Raj博士、欧州連合(EU)の新たな盟友Hilde Vautmans氏が患者を深く尊重し、あらゆる腎臓病との闘いで患者、臨床医、政策立案社を結び付ける取り組みに協力してくれていることに感謝したい」と語った。Knight氏(CJASNの論文(リンク )を参照)は米議会スタッフを経て、米国立衛生研究所(National Institutes of Health、NIH)、国立糖尿病・消化器・腎臓病研究所(National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases、NIDDK)諮問委員会の仕事をしているビジネスコンサルタントで、腎臓精密医療プロジェクト(Kidney Precision Medicine Project、KPMP)のコミュニティー参画委員会の共同議長も務めている。

24年前に腎臓移植を受けた元腹膜透析患者で、グローバルサミット共同議長、AAKPの政策・国際問題責任者でもあるPaul T. Conway氏は「AAKPとわれわれの友人、同士であるDominic Raj博士は、患者、研究者、臨床医、政策担当者の間の協力関係を深めるユニークな国際イベントになるよう、Global Summit on Kidney Innovationsを構想した。世界中の腎臓病消費者は、はるかに多様なケアの選択肢を求め、その実現を当然だと考えており、次世代の診断、デバイス、バイオ医薬品の開発を進めるパイオニアのパートナーとして価値ある貢献ができることを十分認識している。AAKPは、世界中の患者団体との協力関係を拡大してイノベーションを推進し、治療の選択肢を制限し、新しく安全な治療法の世界の消費者市場参入を遅らせている立法上、規制上、支払い上の障壁を乗り越えようとする切迫感と意思を共有する全ての人々を支援している」と語った。Conway氏(CJASNの論文(リンク )を参照)は、米労働省の幹部職員を経て、米国立衛生研究所(NIH)の外部専門家委員会、国立糖尿病・消化器・腎臓病研究所(NIDDK)、腎臓精密医療プロジェクト(KPMP)、米国内科専門医認定機構腎臓専門医委員会などの仕事をしており、Clinical Journal of the American Society of Nephrology(米国腎臓学会臨床誌、CJASN)の患者の声編集者も務めている。

AAKPは、グローバルサミット、The Decade of the Kidney(TM)などを支援している複数の国際的腎臓患者組織や、アルゼンチンを拠点とする「Asociacion Solidaria de Insuficientes Renales(ASIR)」(リンク )、「European Kidney Patients' Federation(欧州腎臓病患者連合、EKPF)」および「European Kidney Health Alliance(欧州腎臓健康連盟、EKHA)」(リンク )、英国を拠点とする「Renal Patient Support Group」(リンク )など拡大しつつある国際腎臓イノベーションコンソーシアムと正式なパートナーシップを結んでいる。AAKPは、2021年の残りの期間と2022年を通じて、さらに複数のグローバルパートナーシップを発表する予定である。AAKP指導部と世界中の提携組織は、ジョージ・ワシントン大学透析イノベーションセンターが最近開催し、米食品医薬品局のMurray Sheldon博士が拡大を続ける国際腎臓イノベーションコンソーシアムについてプレゼンテーションした(リンク )IDEASサミットなど他のグローバルフォーラムにも、本グローバルサミットの主要メッセージを伝えてきた。本グローバルサミットと国際腎臓イノベーションコンソーシアムで得られた重要な知見やメッセージは今後、2021年9月24日-25日のAAKP全米患者年次総会(AAKP Annual National Patient Meeting)(リンク )および11月4日-7日開催の世界最大の腎臓専門家会議、米国腎臓学会(American Society of Nephrology)・腎臓週間2021(リンク )でも発表される予定。AAKPのグローバルパートナーシップ拡大とと国際協力を支持する声は、以下の通り。

腎臓病患者でアイルランド共和国のAAKPグローバルアンバサダーのColm Clifford氏
「変化は、皆が声合わせて『変化が必要だ』という強いメッセージを発した時に起きる。これは草の根から始まる。最終的にはペンを動かしての署名ということになるのかもしれないが、その原動力になるのは、皆が一緒になって大きな声を出すことだ。グローバルサミットを終え、腎臓病問題が本当に前進していることを確信しており、それに関与できるのは本当にうれしい」

European Kidney Patients' Federation(EKPF)のDaniel Gallego会長
「AAKPが、世界中の腎臓病患者と協力して腎臓病患者の生活の質を高め、われわれの日常生活活動の拡大に役立つ革新的かつ新たな治療法を推進するために、われわれに手を差し伸べてくれたのは何よりもうれしい。EKPFは、こうした治療法を生み出すには、患者が参加し、運転席に座って治療を次のレベルに引き上げるべきだと確信している。われわれが協力すれば、腎臓病患者が待ち望み、長年の懸案だったイノベーションを担えるプラットフォームを生み出し、広げていくことができる」

European Kidney Health Alliance(EKHA)のRaymond Vanholder会長
「腎臓病治療の改善に向けたコラボレーションは、国境を越えることで真に有益なものになる。AAKPとチームを組むことで、国際的なコラボレーションを拡大できるのはうれしい。EKHAでは、患者に元気を与えることこそ、生活の質をできるだけ向上させることになると強く信じている。われわれはそれで、AAKPの「Decade of the Kidney」プログラムを採用し、腎臓病患者の満たされていないニーズに対する意識を高めている。このコラボレーションの重要な点は、EUや米国レベルの政治課題にして、真の革新的治療法とそれを実現するための資金獲得を推進することにある」

アルゼンチンを拠点とするAsociacion Solidaria de Insuficientes Renales of Buenos Aires会長でAAKPグローバルアンバサダーのMaria Eugenia Vivado Duran博士
「ASIRはAAKPと協力して、腎臓病患者の権利を擁護し、腎臓病の予防と治療を改善して腎臓病患者の生活の質を向上させるための医療イノベーションの推進に取り組んでいる」
小児科医で、AAKPグローバルアンバサダーでもあるVivado Duran博士は1979年、2度目の妊娠中に腎臓病と診断された。長年にわたり血液透析を受けていたが、2001年に死亡したドナーから腎臓移植を受け、患者のために働き、コミュニティーを教育し、家族との暮らしを楽しむことができるようになった。彼女はASIRの会長を4期連続で務めているが、全ては匿名の腎臓提供者への感謝の気持ちからである。

西イングランド大学(UWE)のバイオ医科学専門家で英国の腎患者支援グループ(RPSG)の代理人を務める筆頭研究者、Shahid Nazir Muhammad博士
「今後は、CKDを多様な病状を伴う疾患として認識するための認識統合研究や、教育的ニーズを探るための研究が極めて重要になる。腎臓患者支援グループ(RPSG)は、認識と研究が出会い、分かりやすいバランスで医療サービスやサポートを促す場である。イノベーションはある程度までは望ましいが、小児腎臓病から成人腎臓病まで成功を収めている事例で行われているのは、タイムリーで的を絞ったCKD関連教育と重点的な助言であり、CKD患者が忘れ去られ、人でなくなってしまわない(人としての権利を奪われてしまわない)ように、健康格差問題に取り組み、腎臓病に対する認識を国際的レベルにまで高めることが重要だ」

腎臓病の息子の介護者で、アラブ首長国連邦(UAE)のAAKPグローバルアンバサダーのVasundhara Raghavan氏は「腎臓病患者組織の国際コンソーシアムは、多くのイノベーションを推進し、腎臓病患者のエコシステムに待望の変化をもたらす触媒となるだろう。同コンソーシアムによって、国際的なドナーバンクを介したドナー交換腎移植による国境を越えた治療が行えるようになる。成功事例、知見、リソースの共有は、腎臓病患者コミュニティーに多大なメリットをもたらす。このような共同プラットフォームは、腎臓研究、患者支援、困っている患者への経済的支援に弾みをつけるのに役立つだろう。腎臓病患者のニーズは、患者自身に話してもらうのが一番だ。彼らはつらい旅を経験し、自分にとって何がベストなのかを身を持って知っている。こうした議論を患者が進めることは、患者に直接影響を与える政策に最終的な決断を下す役に立つだろう。このプラットフォームを通じて、患者は自分の意見を表明したり、自らの経験をより多くのコミュニティーと共有したりする手段を手にすることになる。こうした議論の初期段階で患者に参加してもらうことが極めて重要で、患者が議論にもたらす付加価値は非常に実用的なものになるはずだ」

AAKPとGW SMHSは、以下の2021年グローバルサミットのスポンサーに謝意を表する。ゴールドレベル:Horizon TherapeuticsとTravere Therapeutics、シルバーレベル:CareDx, Inc.、パトロンレベル:Hansa Biopharmaとサノフィジェンザイム、サポーティングレベル:アストラゼネカとEurofins Transplant Genomics。2022年グローバルサミットに関する情報は、以下で入手可能。
リンクリンク

▽American Association of Kidney Patients(米国腎臓病患者協会、AAKP)について
AAKPは1969年以来、患者主導の組織として、腎臓病患者消費者のケアの選択と治療法のイノベーションに関する政策議論を推進してきた。AAKPの患者は1973年までに、米議会やホワイトハウスと協力して、腎不全を患う全ての人への透析適用を確立した。これは、米国の納税者が支援する取り組みで、100万人以上の命を救ってきた。AAKPは2018年、米国最大の腎臓病患者有権者登録プログラム「KidneyVoters(リンク )(TM)」を立ち上げた。過去10年以上にわたり、AAKPの患者は、腎移植を受けた人のための生涯にわたる移植薬の保障(2020年)、「米国民の腎臓の健康増進」に関するホワイトハウス大統領令による患者中心の新たな政策(2019年)、米労働省による生体臓器提供者の新たな雇用保護(2018年)、HIV陽性患者のHIV陽性臓器移植を認める議員立法(2013年)の成立に貢献してきた。ソーシャルメディアでのAAKPのフォローは、Facebookが@kidneypatient (リンク )、Twitterが@kidneypatients(リンク )、Instagramが@kidneypatients(リンク )、ウェブサイトはwww.aakp.org リンク 。「Global Summit on Kidney Disease
Innovations」は、米国内および海外数カ所で企業、非営利団体、個人向けにクリエイティブ・コンサルティング、メディアビデオの制作およびポストプロダクションのフルサービスを提供している、AAKPの国内戦略メディアパートナーBriar Patch Media(リンク )がプロデュースしている。

▽ジョージ・ワシントン大学医学健康科学部(George Washington University School of Medicine and Health Sciences)について
1824年設立のジョージ・ワシントン大学(GW)医学健康科学部(SMHS)は、わが国の首都初の医学部で、全米で11番目に古い医学部である。GW SMHSは、わが国の首都で誠実さと決意を持って力を合わせ、地元、国、そしてグローバルコミュニティーの健康と福祉の増進に取り組んでいる。ウェブサイト smhs.gwu.edu(リンク )を参照。

▽メディア問い合わせ先
Jennifer Rate
Marketing & Communications Manager
jrate@aakp.org
+1-813-400-2394

ソース:American Association of Kidney Patients

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