【ニュースレター】林業現場の負担軽減する「空のソリューション」



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パイロットによる操縦と自動航行を組み合わせ、計1.5トンの資材を運んだ「FAZER R G2」

山中120往復で1.5トンを運搬
 「運搬した資材は計1.5トン。積込み・荷下ろしの現場間を5日間で約120往復して、すべての資材を運びきりました」(当社UMS事業推進部・加藤薫さん)
 写真は今年3月中旬、静岡県掛川市の深い山の中。当社の産業用無人ヘリコプター「FAZER R G2」が、支柱やネットといった獣害対策用の資材をコンテナに積んで運んでいます。植えたばかりのスギやヒノキの苗木を、シカやカモシカによる食害から守る防護柵用の資材です。
 荷下ろしの現場は、クルマがやっと通れる林道から高低差約120mの谷の底。距離にして約300mのけもの道には丸木橋も掛かっています。林業作業用のスパイクを履き、重い資材を背負って斜面を歩くには時間がかかり、何よりも作業者の負担が大きく、危険も伴います。
 当社は、送電線用の建設資材を切り立った山中に運ぶなど、無人ヘリによる運搬の委託も請け負っています。今回の実証実験は、「現場の安全性や省力化を確保しながら、大切な苗木を守りたい」という切実な課題を抱える掛川市森林組合からの相談を受けて行われました。



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安定した飛行のための積載方法も検証

活躍の場がひろがる無人ソリューション
 担ぎ手である「FAZER R G2」の積載能力(ペイロード)は35kg。ここから資材を格納するためのコンテナの重量を差し引き、さらに形状の異なる資材を効率的に組み合わせると一度のフライトで運べる量はおよそ20kg。斜面を挟んだ積込み・荷下ろしの現場にそれぞれ操縦オペレーターを配置し、樹木等の障害物を避けるため、パイロットによる操縦と自動航行を組み合わせ、片道約10分弱の往復を繰り返しました。事前準備で強風の影響を受けにくい積載方法などの試行錯誤を重ねたこともあり、トラブルなく、計画通りにこのミッションを遂行しました。
 「森林資源の循環的な活用には、安全性や効率、正確性を高めるさまざまな技術の結集が必要だと感じています。資材の運搬はこれまで人力に頼ってきましたが、危険を伴う重労働を(無人ヘリが)担ってくれてとても助かりました」。同森林組合の尾崎友昭さんはそう話します。
 当社は2030年を見据えた長期ビジョンで、「ロボティクスを活用し、社会課題にヤマハらしく取り組み、モビリティに変革をもたらす」ことに取り組んでいます。産業用無人ヘリを活用した無人ソリューションもその一つ。衛星通信やレーザースキャナーとの組み合わせで活躍の場をひろげ、農業現場をはじめ、森林資源や地形の計測、さらには建造物等の点検・検査、警備・防災など、社会課題の解決に向けたさまざまな取り組みを進めています。




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谷底の防護柵設置場所には、続々と資材が運び込まれた


■マルチ無人ソリューション リンク

■広報担当者より
伐(き)って、使って、植える。これが森林資源の循環的活用のサイクルです。しかし、やわらかい苗木はシカやカモシカの大好物。手間ひまをかけて植えた苗木が次つぎと食べられてしまうため、獣害対策の防護柵が欠かせません。とは言え、山の中に1.5トンもの資材を運ぶのはたいへんな重労働。作業者の皆さんの安全な作業のためにも、当社の無人ソリューションが課題解決の一助となることを願っています。






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