世界に“佐世保”の魅力を発信した東映アニメーションの新規IP研究開発チーム「PEROs」の『URVAN』!コロナ禍の「地方創生×産学共同×新規IP開発」への挑戦を振り返るスタッフコメントが到着!

3月5日(金)よりNIB長崎国際テレビのお天気フィラーで放送が決定!
3月13日(土)開催「ACTF2021 in TAAF」にスタッフが登壇!



YouTubeにて大好評公開中の『URVAN』は、東映アニメーション株式会社(以下、東映アニメ)の新規IP(※1)研究開発チームである「PEROs」(※2)が、長崎国際大学の協力のもと製作した、佐世保市を舞台にした実験映像です。

このたび、アニメ『URVAN』の製作にあたり、コロナ禍で行われた「地方創生×産学共同×新規IP開発」における取組みについて振り返るスタッフコメントが到着しました!

まだかつてのように心置きなく移動ができない状況ですが、「”佐世保”が主役」の本作を、地元の皆様に楽しんで頂くとともに、世界の人々に佐世保の魅力を知ってもらう、”世界のおうち時間に佐世保を発信!”することに挑戦した本作。その取り組みについてスタッフの生の声をぜひご覧ください。

※1 IP(Intellectual Property):キャラクターの著作権や商標権等の知的財産権
※2 PEROs(ペロズ Prototyping and Experimental Research in Oizumi Studio):「大泉スタジオにおける試作開発と実験的研究」。詳細は後述します。

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オリジナル新規IP研究開発チーム「PEROs」が手掛けた第1作品目の『URVAN』
東映アニメとして新しい発信に挑戦した取組みについて
スタッフコメントが到着!!
「PEROs」とは「大泉スタジオにおける試作開発と実験的研究」(Prototyping and Experimental Research in Oizumi Studio)を目的とした取り組みのことです。
1956年の創立以来60年以上にわたり培ってきた東映アニメ独自の演出・作画技法等の「伝統」の継承と、最新のデジタル技術による「革新」、常識にとらわれない「想像力」と、それを具現化する「創造力」の組み合わせによる、新たな映像表現への挑戦とオリジナルIPの開発、さらには人材育成を行う場として作られました。

その記念すべき第1作目となる『URVAN』では若手スタッフを中心に「PEROs」の精神のもと、「地方創生×産学共同×新規IP開発」に挑戦。
それぞれの取り組みについて、携わったスタッフからコメントが到着しました。
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(1)新しい製作方法と映像表現の模索
【佐世保に行かずに、リモートによるロケハンで制作】
佐世保の風景のロケハンは長崎国際大学にご協力いただき、東映アニメは全てリモートで対応。大学側と緊密に連携を行い、コロナ禍において現地に行くことなく佐世保の魅力を発信することに挑戦しました。
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〇プロデューサー 深瀬 晋太郎:
『企画・監督の梅澤から、「尾場ゼミの学生さんが選んだロケーションをつなぐ形でコンテを作る」、「写真を元に背景を作成する」、「学生さんがピックアップした特産品を登場させる」というアイデアが出たそのときに、本作品の成功を確信していました。その上で、自分が意識したことは、クリエーターたちが存分に活躍できる環境を整えることでした。そのために、学生さんたちとのやり取りでは、相互のビジョン、目的の共有を心がけ、コンテまでのプリプロダクション作業をスケジュール通りに進めることに努めました。』

〇美術監督 葛西 茉耶:
『学生さんが撮影した佐世保の魅力的な風景写真をもとに、アニメ背景を作成しました。
リモートでどこまで街の雰囲気を知ることができるかを懸念しておりましたが、映像で登場する場所以外にも街の写真を多数撮影してくださいました。自身でも歴史や土地について調べましたが、学生さんからも地元の方にとってどのような場所なのかをそれぞれ教えてくださったので、想像以上に濃いロケハンになったと思います。リモートなので、いただきたい風景写真の方向性を意思疎通するのは難しい面があったものの、ZoomやSlackで都度確認でき、Boxで大量の写真をお互いに管理できたのは良い点でした。』

参考:株式会社Box Japanによる『URVAN』のユースケース紹介
リンク

〇製作担当 村上 昌裕:
『本来ならロケハンに赴き、取材を行って、映像づくりをしていくのですが、今回は長崎国際大学さんにご協力頂き、現地の情報を得て進めました。スタッフが直接行く取材では、限られた時間内にできたものにとどまってしまいますが、今回は住んでいる人ならではの意見や情報を得るとができたと思っています。実際には行っていませんが、学生さんや現地の方のご協力により当初の作品コンセプトを表現することができたと考えています。』


【「地域資源」と「クリエイティブアイデア」の融合で「映える」映像制作】
佐世保の魅力である風景、特産品、文化などの「地域資源」を「サイバーパンク」と掛け合わせた本作。知名度の高い観光スポットだけでなく、地元の方だからこそ知る佐世保の風景を盛り込むことにこだわり、「尖った」「映える」映像を生み出しました。
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〇演出 都築 悠一:
『コロナ禍でロケハンに行くことが出来ない状況下で、長崎国際大学の尾場ゼミの皆様が撮影して下さった大量の写真資料は、舞台を想像する上でとても助かるものでした。また、日常の風景を、サイバーパンクとして華のある絵に再構成してくださった美術様、撮影様、3DCG様のご貢献はとても大きいものと思います。』

〇キャラクターデザイン・作画監督 鈴木 沙知:
『精霊流しの役割を担う男女のキャラクターは当然ながら人間ではない謎めいた雰囲気を持っていて、デザインに落とし込むのはかなり難しかったです。しかし、その二人のキャラクターを黒尽くめで肌の露出も少なめにすることで、美しくアレンジされた佐世保の風景にシルエットとして溶け込むことができたと思っております。』
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〇美術監督 葛西 茉耶:
『本作では景色がサイバーパンク調になるため、全体での色の移り変わりに一貫性が出るよう、初めにシーンごとのカラースクリプト(コンテに着彩したラフボード表)を作成しています。悩んだときは監督が頻繁に相談にのってくださいましたし、動画を利用したシーンやサイバーパンクシーンでは描画用/動画編集ソフトに最近搭載された機能などを使い、新しい技術を多数取り入れました。』

〇色彩設計 中島 苗実:
『あらかじめ場面によって背景の色味が変わるとお話をいただいていたので、背景に合わせて色を変える前提でキャラクターの色を作らせていただきました。
例えば、サイバーパンクの背景に合うようにキャラクターの色味を変えることで、どのシーンでも一つの絵として格好良く見えるよう注意しながら作業をしました。』
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〇撮影監督 長谷川 奈穂(旭プロダクション):
『私自身も佐世保に行ったことは無かったのですが、写真や美術がとても素晴らしく、作品制作を通してまるで現地に行ったような気分で作業しておりました。ノーマルシーンとサイバーシーンの対比を出すために、サイバーカットは止めカメラでも何かが画面内で動くようにエフェクトを足していきました。特に水族館「海きらら」のシーンは作業していてとても楽しく、幻想的な世界観になれ~と思いながら撮影していたのでそちらが皆様に伝われば幸いです。
また、今回本格的に自宅からのリモートワークを取り入れました。作業やプレビュー速度、チェック環境など様々な課題がありましたが解決策も確立し、出社と自宅作業のバランスも計ることが出来ました。コロナ禍が明けたら佐世保旅行に行こうと思います!』
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〇CGディレクター 嶋田 利泰(studioVOXEL):
『今作では「地域資源」と「サイバーパンク」な映像を、作画とCGを融合させて作る難しさがあり、それを形にする非常に挑戦しがいのある作品となりました。映像制作もさることながらそれに関わる中で今まで馴染みのなかった佐世保の名所やグルメ、工芸などいろいろ知る事ができ今ではとても身近な場所に感じています。
でも資料の写真は見飽きたので本場の佐世保バーガーはいつか食べに行きます!』

【コロナ禍におけるリモート制作】
コロナ禍により、アニメの制作現場も変化を余儀なくされました。例えば、本来スタッフ一同がスタジオに集まり行う編集ですが、今作品ではリモートで対応を行うという初めての試みに挑戦しました。今まで当たり前にできたことができなくなった昨今において、どのような変化と対応が求められたのでしょうか。

〇編集:神野 学(ソニーPCL):
『作品を生み出すには、その場に"同居"する演出陣と"呼吸"を同じにする必要があると考えています。作品におけるテンポの構成には、編集そのものの作業リズムも影響します。
今回はその“空間”をリモート越しに生み出す必要があったので、伝え方、伝わり具合にはいつも以上に気をつけました。なお今回の編集は当社、ソニーPCLの高画質リモートプレビューシステム(※3)を使用しました。』

※3 リモートプレビューシステム:映像編集や音のミキシングなどのポストプロダクション業務において遠隔でのモニタリングに対応したシステム。物理的にスタジオへ集まることなく、リアルタイムに高画質・低遅延でのプレビューや立会い作業を実現。複数人での確認やリアルタイムでのコミュニケーションにも対応している。


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〇製作担当 村上 昌裕:
『スタッフに対しても、安全な環境を提供しなければいけない立場ですので、リモートで製作を進めるというのは、この状況下では必要なチャレンジだと思い挑みました。社内でもリモート推進の取組みが行われていたので、スタッフ間で協力し合いながら様々な場面で取り入れられるよう考え実行したことにより、今後も使っていける技術を得られたと思っています。今後の課題として、作画のデジタル化についてさらに進めて行かなければならないということ、そして周りのスタッフの環境をさらに整えることで、今回は出社形式が多かった自分自身のテレワークも推進ができると考えています。』

(2)長崎国際大学との協力
【学生との協力体制について(佐世保のプロモーション、キャラクター「碧波みなと」との連携)】
長崎国際大学の尾場ゼミが、佐世保のロケハンだけでなく、作品のプロモーションも担当しました。学生らがプロデュースする佐世保市観光大使(非公認)キャラクター「碧波みなと」(あおばみなと)を中心にSNSでアニメ情報を発信。また、碧波みなとは本作にも登場し、その愛らい姿は目を引きました。
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〇プロデューサー 深瀬 晋太郎:
『ゼミの皆さんが「碧波みなと」を通じて佐世保をPRしたい、ということを伺いましたので、佐世保をPRするという同じ目的のもと連携し、その一環で「カメオ出演(※4)」していただきました。佐世保のプロモーションにおいては、地元で暮らす、学生さんたちならではの視点を特にお願いしました。映像中では、観光地ではないものの建物が特徴的で地元の方にとって馴染み深い「東部クリーンセンター」などはその最たる例ですね。』

※4 カメオ出演:映画、アニメなどの作品に短い時間だけ出演すること

〇キャラクターデザイン・作画監督 鈴木 沙知:
『「碧波みなと」は佐世保の観光大使(非公認)として学生さんによって元々のデザインが完成されていたので、自分のしたことは、みなとちゃんが持つ魅力を最大限に表現できるようアニメ風に描き起こしをしました。『URVAN』の中では止め絵としての登場でしたが、動いても映えそうなパーツを多く持っているので少し動かしてみたかったというのが本音です。」

(3)新規IP研究開発における取組み
【新たな才能の発掘・育成】
キャラクターデザイン、作画、美術、色彩設計、製作進行などのメインスタッフには、若手スタッフを多数起用。ベテランスタッフが支援しつつ、若手スタッフからアウトプットされたアイディアとチャレンジで本作を完成することができました。


〇演出 都築 悠一:
『梅澤監督の絵コンテは、詳細なご指示を入れて頂いており、制作を進める上で迷うことはありませんでした。細部の世界観を詰めていく際は、助言を多く頂きながら進めてまいりました。
制作初期段階から演出として参加させて頂く事が出来た為、作画の皆様にキャラクターアクションに専念して頂けるように、また、撮影様に撮影処理に専念して頂けるようになど、各スタッフの皆様が得意分野を活かせるように、役割分担を決め、進めることができました。』

〇キャラクターデザイン・作画監督 鈴木 沙知:
『なかなか無い雰囲気の作品に関われたことを嬉しく思います。各スタッフ様方の支えや若手の方の素晴らしい原画には助けられることが多く、同時に自分の作監としての未熟さを痛感する、大変良い機会となりました。
もしまた似たような企画に参加することがあれば、自分も原画マンとしてのびのび楽しんでみたいです。』

〇美術監督 葛西 茉耶:
『プロジェクト初期(2020年8月)から参加する機会をいただきました為、プロジェクトが作品として形になっていく経過とその大変さを初めて知れたことと、少人数なこともあり、普段あまりかかわらない他のセクションの仕事を近くで見る機会も多数あったことは非常に貴重な経験でした。また、先輩スタッフが都度サポートしてくださいましたので、安心して美術の仕事に専念できました。』

〇色彩設計 中島 苗実:
『キャラクターの色決めに関しては本作が初めてでとても悩みましたが、キャラクターデザインの鈴木にイメージを聞いて反映させることができ、かっこいいキャラクターになったと思います。
また、自分の作業の次にある撮影処理をイメージしながら取り組むことも難しかったことの一つです。例えば水族館内にいるみなとちゃんの色を決める際はサイバーパンクになった世界観に合わせて処理が加わるのでコントラストを強めにつけるなど、学びが多くありました。』
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【「PEROs」のチャレンジ】
「PEROs」は大泉スタジオからの発信、つまりアニメの制作者側が「企画、制作」を行ったことは東映アニメとして新しい発信方法の一つである。ベテランスタッフが培ってきた独自のノウハウを若手スタッフに継承して、これからも新たな映像表現へ挑戦していく。

〇プロデューサー 深瀬 晋太郎:
『予想以上に上手く行ったと思っています。
本作では、コロナ禍での「地方創生×産学連携×新規IP開発」という課題に対し、リモートロケハンという解決策を梅澤が考え、その実現を尾場ゼミの皆様と東映アニメで実現しました。「譜面通りに楽器を弾く」のではなく、クリエーターたちが、「アドリブでセッションをする」ような部分もあり、それが結果的に上手く行ったのではないでしょうか。
今後も、梅澤のようなベテランと若手スタッフの連携により、伝統を継承しつつ、新たな革新を生む、ということがテーマですが、端的に「面白いことをしよう!」「新しいことをしよう!」を実現し、通常のTV、劇場作品にもいい影響を与えられるといいと考えています。』

3月5日(金)10:15頃よりNIB長崎国際テレビのお天気フィラーに『URVAN』の放送が決定!

3月5日から毎週金曜日朝の10:15頃から、長崎県の日本テレビ系列局NIB長崎国際テレビより「スッキリ」枠内にある天気予報の背景映像(フィラー映像)に本作『URVAN』(60秒)が放送決定!
佐世保の様々な風景をお楽しみいただけますので、長崎県にお住まいの方はぜひご覧ください。

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【『URVAN』お天気フィラー放送】
■日にち:3月5日(金) 10:15頃より「スッキリ」内のお天気フィラーにて放送
※以降、毎週金曜日、3月末まで放送予定
■放送局:NIB長崎国際テレビ
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3月13日(土)の「ACTF2021 in TAAF」にスタッフが登壇!!
「東京アニメアワードフェスティバル2021(TAAF2021)」のプログラムの一つとして開催される
「アニメーション・クリエイティブ・テクノロジー・フォーラム(ACTF)2021 in TAAF」。
「アニメーション制作に係わる制作者が必要とするデジタル制作技術に関する情報獲得の機会を提供する」ことを目的とするこのイベントに本作品のスタッフが登壇します。

テーマ「コロナ禍における地方創生映像に挑んだ『URVAN』」
日にち:2021年3月13日(土)
時間:14:20~15:10
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【アニメーション・クリエイティブ・テクノロジー・フォーラム(ACTF)2021 in TAAF 概要】
■日程:
3月13日(土)13:00~17:30 YouTubeLiveでの各社事例紹介 ※オンライン配信のみ
3月14日(日)11:00~16:00 展示 ※『URVAN』についての展示はありません
■会場:豊島区庁舎1階 としまセンタースクエア
■料金:無料
詳細は下記の、日本アニメーター・演出協会公式ホームページをご覧下さい
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アニメ『URVAN』概要
〇スタッフ
企画・監督:梅澤 淳稔
プロデューサー:深瀬 晋太郎
演出:都築 悠一
キャラクターデザイン/作画監督:鈴木 沙知
美術監督:葛西 茉耶
色彩設計:中島 苗実
CGディレクター:嶋田 利泰
撮影監督:長谷川 奈穂(旭プロダクション)
編集:神野 学(ソニーPCL)
音楽:高梨 康治(Team-MAX)
製作担当:村上 昌裕
協力:長崎国際大学 人間社会学部 国際観光学科 尾場均研究室
株式会社ジャックラビット
長崎県フィルムコミッション(JFC)
佐世保市 ほか

【「PEROs」(ペロズ)とは】
「大泉スタジオにおける試作開発と実験的研究」(Prototyping and Experimental Research in Oizumi Studio)を目的とした取り組みです。

1956年の創立以来60年以上にわたり、日本のアニメーションの「開拓者」として挑戦し続けてきた東映アニメーション独自の演出・作画技法等の「伝統」に CG・xR・AI等の最新のデジタル技術による「革新」を加え、常識にとらわれない「想像力」と、それを具現化する「創造力」を組み合わせ、新たな映像表現への挑戦とオリジナルIPの開発を行います

また、ベテランスタッフが培ってきた東映アニメーション独自のノウハウを若手スタッフに継承して、人材育成も行っていきます。
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その他、アニメ『URVAN』の概要はこちらから
リンク

(C)東映アニメーション

プレスリリース提供:PR TIMES リンク

本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

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