三菱造船、LNG燃料ガス供給システムの設計基本承認(AIP)を取得

フランス船級協会(BV)から舶用4ストローク二元燃料主機向けで

◆ 大型船舶向けに加え、中小型船舶向けにもLNG燃料ガス供給システムの提供が可能に
◆ AIP授与式を、本日横浜市で実施



三菱重工グループの三菱造船株式会社(社長:北村 徹、本社:横浜市西区)は、舶用4ストローク二元燃料主機(注1)用のLNG(液化天然ガス)燃料ガス供給システムである「FGSS(Fuel Gas Supply System)」の設計基本承認(Approval in Principle:AIP)(注2)をフランス船級協会ビューロベリタス(Bureau Veritas:BV)から取得しました。本日、横浜市の三菱造船本社にてAIP授与式が行われたものです。
[画像: リンク ]

FGSSは、LNG燃料タンク、ガス供給ユニットおよび制御装置などで構成されています。今回AIPを取得したFGSSは、大型船舶向けFGSSの製品開発で培った技術・ノウハウをベースに、主に内航フェリーや中小型貨物船への搭載を想定して開発したシステムです。LNG燃料タンクには、小型の真空断熱式タンクを採用しています。同方式のタンクは二重殻構造であり、高い断熱性の確保とともにタンク外筒部分を常温にできることでタンク支持構造がシンプルとなり、据付作業の省力化が可能となります。また、タンク付属品が装備されるタンクコネクションスペース(注3)は、操作性やメンテナンス性を確保しつつ省スペース化を実現しています。

一方、大型船舶向けでは、株式会社新来島豊橋造船(社長:森本 洋二氏、本社:愛知県豊橋市)で建造中である日本初のLNG燃料自動車船向けに昨年度FGSSを納入しており、現在2番船向けのFGSSも製造中です。これらFGSSは、大型の外部防熱式タンクを採用しており、主に大型船舶への搭載を想定したシステムとなります。

三菱造船は、今後も製品ラインアップを広げることで幅広い顧客ニーズに応えていきます。また、舶用FGSSメーカーの立場で製品を供給するだけでなく、エンジニアリング会社としてもLNG燃料化に伴うガスハンドリング関連周辺設備のエンジニアリングサービスを提供することで、今後大きく伸長すると期待される中小型から大型までのLNG燃料船の設計・建造を支援し、海上物流のさらなる発展と環境負荷の低減に貢献していきます。

(注1)舶用4ストローク二元燃料主機とは、主に中小型船舶に搭載され、従来の重油に加え天然ガスを燃料として利用できる主機のことです。
(注2)設計基本承認(Approval in Principle:AIP)とは、認証機関が基本設計を審査し、技術要件や安全性の基準を満足すると承認されたことを示すものです。
今回は、LNG燃料を使用する場合に適合が求められるIGFコード(注4)およびBV船級規則に基づき、審査が実施されました。
(注3)タンクコネクションスペースとは、全てのタンク接続部およびタンク付弁を囲んだ区域のことです。タンクを閉鎖場所内に配置する場合に限り、IGFコードで要求される設備です。
(注4)IGFコード(International Code of Safety For Ships Using Gases or Other low-flashpoint Fuels)とは、LNGなどの低引火点燃料を使用する船舶の安全要件が規定された国際規則のことです。

プレスリリース提供:PR TIMES リンク

本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]