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アストラゼネカとサノフィ 乳幼児を対象にRSウィルス感染症予防を評価する 主要臨床試験を日本にて開始

アストラゼネカ株式会社 2019年10月11日 14時20分
From Digital PR Platform


Nirsevimab(MEDI8897)は健康な正期産児および高リスク乳幼児を含むすべての
乳幼児を対象に、受動免疫によるRSウィルス感染症予防を目的として開発中
気管支炎や肺炎等、医療介入が必要な下気道感染の予防を含む
安全性および有効性を実証する主要第III相試験および第II/III相試験が日本で進行中

本プレスリリースと同内容のものがサノフィからも配信されています。

アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)とサノフィ(本社:フランス パリ、最高経営責任者(CEO):ポール・ハドソン [Paul Hudson]、以下、サノフィ)は、本日、日本において、nirsevimab(開発品コード:MEDI8897)の主要第III相および第II/III相臨床試験を開始したことを発表いたします。Nirsevimabは、すべての乳幼児を対象に、呼吸器合胞体ウイルス(RSウィルス)に起因する重篤な感染症に対する受動免疫法として検討されています。日本では現在RSウィルスの流行時期が始まっていることから、他国に先駆けて試験を開始しています1。

RSウィルスは一般的な伝染性のあるウィルスで、気道に感染します2。2015年には、全世界で約3300万例の急性下気道感染の症例が確認されており、そのうち300万人以上が入院を余儀なくされ、6万人の5歳未満の小児が入院中に死亡したと推定されています3。

RSウィルス感染症は、2歳までにほぼ全ての乳幼児がRSウィルスの感染を受けるとされており2、気管支炎や肺炎、細気管支炎などの重篤な下気道感染(LRTI)を引き起こすことがあります4,5。乳児では特に重篤化する可能性があり、症状は、鼻づまり、咳、発熱、目に見てわかる呼吸困難などが含まれます6,7。RSウィルス感染症により入院した乳幼児の80%以上は、RSウィルス感染症以外に健康上の問題はありません8。さらに米国において、LTRIの治療は、医療制度における費用増加の一因となっています9。

日本においては、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が、本邦における革新的な医薬品・医療機器の創出を目的とした臨床研究や治験の更なる活性化を目的とした研究を推進する「臨床研究・治験推進研究事業」の一環である「小児領域における新薬開発促進のための医薬品選定等に関する研究」※において、nirsevimabが「優先的に開発すべき医薬品」とされ、公益社団法人日本小児科学会(以下、日本小児科学会)よりnirsevimabの迅速な開発の要望を受けて実施されるものです。

アストラゼネカのバイオ医薬品研究開発部門エグゼクティブバイスプレジデントのMene Pangalosは次のように述べています。「本試験の開始は、nirsevimabにとって重要なマイルストーンになります。当社は、現行の抗RSウィルス抗体製剤の投与対象である高リスクの乳幼児だけでなく、すべての乳幼児に投与可能な薬剤として期待されるモノクローナル抗体であるnirsevimabの有用性を評価することを楽しみにしています。すべての乳幼児を対象とすることの重要性は国外では認められており、米国では米国食品医薬品局が画期的治療薬(Breakthrough Therapy Designation)に指定、欧州では欧州医薬品庁がPRIME(PRIority MEdicines)資格を付与しています」。

サノフィのワクチン事業部門である、サノフィパスツールのエグゼクティブバイスプレジデントDavid Loew(デヴィッド・ロウ)は次のように述べています。「外来受診および入院の原因として多くみられる重度の呼吸器感染症からあらゆる乳幼児を守るnirsevimabのような予防薬を提供できれば、医療上そして公衆衛生上の大きな進歩となり世界中の家族にとって有益でしょう」。

Nirsevimabの第III相および第II/III相臨床試験の結果は、2023年中に得られる予定です。

医療法人社団 ハーティ友育Tie おかだこどもの森クリニック 院長 岡田 邦之先生は次のように述べています。「日本の医学界および世界中の医療関係者がnirsevimabの可能性に期待しており、日本小児科学会も承認に向け最優先に研究すべき薬剤と評価しています。これまでの臨床試験の結果より、nirsevimabは、非常に重篤な呼吸器症状を引き起こし死亡することもあるRSウィルスから世界中の乳幼児を守れる可能性が科学的に示されています。今後、nirsevimabが承認されることにより、現行の予防対策が大きく改善されることを期待しています」。

2017年3月、アストラゼネカとサノフィパスツールは、nirsevimabを共同開発、商業化する契約を発表しました。本契約に基づき、アストラゼネカは初回の薬事承認までのすべての開発業務、および製造を主導し、サノフィパスツールは商業化活動を主導します。

なお、現時点でnirsevimabが薬事承認を取得している国はありません。
以上

※「小児領域における新薬開発促進のための医薬品選定等に関する研究」は、本邦での小児医薬品の早期開発を推進するため、小児領域において開発されているニーズの高い医薬品をその国内開発の優先順位とともに調査研究する課題について公募し、小児医薬品の臨床試験が効率的に実施できる支援体制の構築を目指した事業で、公益社団法人日本小児科学会が代表機関となっています。

*****
第III相(MELODY)および第II/III相(MEDLEY)臨床試験プログラムについて
主要第III相(MELODY)試験では、RSウィルスの流行シーズンを初めて迎えた、生後35週以上の健康な乳幼児を対象に、RSウィルス感染が確認され医療介入が必要な下気道感染症(LRTI)をnirsevimabが予防するかどうかを検討します。主要評価項目は、RSウィルス感染が確認された医療介入が必要なLRTIの発現率です。
主要第II/III相(MEDLEY)試験は、無作為化二重盲検パリビズマブ対照試験で、1度目または2度目のRSウィルス流行シーズン(それぞれシーズン1、シーズン2)を迎える、パリビズマブの投与対象となる高リスクの乳幼児(早産児、慢性肺疾患または先天性心疾患を有する乳幼児)を対象に、パリビズマブに対するnirsevimabの安全性、薬物動態(PK)、抗薬物抗体(ADA)反応を評価、およびRSウィルス感染が確認された医療介入が必要なLRTIの発現率を記述的に評価します。安全性および忍容性の主要評価項目は、投与後360日に認められたすべての有害事象、および重篤な有害事象の発現により評価します。

Nirsevimab(MEDI8897)について
Nirsevimabは、RSウィルス感染に起因するLRTIの予防を目的として開発中の、半減期延長型RSウィルス Fモノクローナル抗体です。Nirsevimabは、RSウィルス流行シーズンを初めて迎えるすべての乳幼児と2度目の RSウィルス流行シーズンを迎える先天性心疾患または慢性肺疾患を有する乳幼児を対象に開発中です。Nirsevimabは受動免疫を介して作用します。受動免疫は、予防効果の発現に数週間かかることのある能動免疫と異なり、抗体自体を投与するため、即時に予防効果を発現します10。一般的に5ヵ月にわたるRSウィルス流行シーズンにおけるnirsevimabの必要投与回数は1回ですが、現行の抗ウィルス薬は、投与対象が高リスクの小児に限られており、また、予防期間は1ヵ月であるため、RSウィルス流行シーズンで5回の投与が必要です11。
2017年3月、アストラゼネカとサノフィパスツールは、nirsevimabを共同開発、商業化する契約を発表しました。本契約に基づき、アストラゼネカは初回の薬事承認までの全ての開発業務、および製造を主導し、サノフィパスツールは商業化活動を主導します。2019年2月、アストラゼネカとサノフィパスツールは、nirsevimabについて米国食品医薬品局より画期的治療薬指定を受け、欧州医薬品庁よりPRIority MEdicines(PRIME)指定を受けました。

サノフィついて
サノフィは、健康上の課題に立ち向かう人々を支えます。 私たちは、人々の健康にフォーカスしたグローバルなバイオ医薬品企業として、 ワクチンで人々を守り、革新的な医薬品で痛みや苦しみを和らげます。 希少疾患をもつ少数の人々から、慢性疾患をもつ何百万もの人々まで、寄り添い支え続けます。
サノフィでは、100カ国において10万人以上の社員が、革新的な医科学研究に基づいたヘルスケア・ソリューションの創出に、世界中で取り組んでいます。
サノフィは、「Empowering Life」のスローガンの下、ヘルスジャーニー・パートナーとして人々を支えます。
日本法人であるサノフィ株式会社の詳細は、リンク をご参照ください。

References


Yamagami, Hidetomi, et al. “Detection of the Onset of the Epidemic Period of Respiratory Syncytial Virus Infection in Japan.” Frontiers in Public Health, vol. 7, 7 Mar. 2019, doi:10.3389/fpubh.2019.00039.
国立感染症研究所 IASR Vol. 39 p207-209: December, 2018 (リンク)Plotkin's Vaccines (Seventh Edition), Elsevier, 2018, Pages 943-949 
Lancet. 2017 Sep 2;390(10098):946-958. doi: 10.1016/S0140-6736(17)30938-8. Epub 2017 Jul 7.Global, regional, and national disease burden estimates of acute lower respiratory infections due to respiratory syncytial virus in young children in 2015: a systematic review and modelling study.
Shi et al. Global, regional, and national disease burden estimates of acute lower respiratory infections due to respiratory syncytial virus in young children in 2015: a systematic review and modelling study. Lancet 2017; 390: 946–58.
American Academy of Pediatrics. Clinical Practice Guideline. The diagnosis, management and prevention of bronchiolitis. Pediatrics 2014; 134:e1474-1502.
Medline Plus. Medical Encyclopedia: Bronchiolitis. US National Library of Medicine, National Institutes of Health. リンク Accessed July 23, 2019.
Merck Manual Professional Version. Fever in Infants and Children. リンク Accessed July 23, 2019.
American Academy of Pediatrics Guidance for Respiratory Syncytial Virus Immunoprophylaxis on Preterm Infants Born in the United States
Leistner, Rasmus, et al. “Attributable Costs of Ventilator-Associated Lower Respiratory Tract Infection (LRTI) Acquired on Intensive Care Units: a Retrospectively Matched Cohort Study.” Antimicrobial Resistance and Infection Control, vol. 2, no. 1, 4 Apr. 2013, p. 13., doi:10.1186/2047-2994-2-13.
“Vaccines & Immunizations.” Centers for Disease Control and Prevention. August 18, 2017. Accessed October 24, 2018. リンク
Domachowske JB, Khan AA, Esser MT, et al. Safety, Tolerability, and Pharmacokinetics of MEDI8897, an Extended Half-Life Single-Dose Respiratory Syncytial Virus Prefusion F-Targeting Monoclonal Antibody Administered as a Single Dose to Healthy Preterm Infants. The Pediatric Infectious Disease Journal. September 2018:886-892. doi:10.1097/inf.0000000000001916.


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