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まもなく令和!平成の「暮らし」と「食」をデータで振り返る~第1回 平成元年「住まい」~

東京ガス株式会社 2019年04月15日 10時33分
From PR TIMES



 東京ガスグループは、首都圏を中心に日本のエネルギー供給の一翼を担っています。また、お客さまの生活のお役に立てるよう、さまざまな取り組み・活動を行ってきました。

 1986年設立の「都市生活研究所」は、多面的な調査・分析をもとに、都市生活者の暮らしを創造するための提言を行っています。

 まもなく「令和」に改元される今、都市生活研究所では東京ガスが蓄積してきたデータを基に、「平成」という時代を、ある家族の物語とともに4回の連載で振り返る都市生活レポートを発行します。第1回となる今回は、「住まい」をメインテーマに、平成元(1989)年を振り返ります。

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【本連載に登場する佐藤家の紹介】
昭和31年生まれの夫・隆は保険会社に勤める会社員。
4歳年下の妻・恵子は職場結婚後、専業主婦になりました。
都内の団地に住んでいた昭和61年に長女・愛が、昭和63年に長男・翔太が生まれました。
この家族が生きた「平成」を振り返ります。
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■第1回■ 平成元(1989)年を振り返る

【時代の背景】
株式や不動産などが、説明がつかないほどの高騰を見せていました。
「サラリーマンはマイホームを持てるのか」が、衆議院の物価問題特別委員会で集中審議されたほどでした。そして、12月29日、ついに日経平均株価は今も破られていない最高値3万8,957円44銭を付けます。

【家族の物語】
夫・隆(33歳)は、保険会社に勤めています。業績好調で、収入に不満はありません。
都内とはいえ、築年数の経った団地住まいで、家賃を抑えていたため、自己資金がある程度たまりました。
長女・愛(3歳)、長男・翔太(1歳)と四人で暮らすには手狭になったため、妻・恵子(29歳)とマイホーム購入を決断しました。
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1.「住まい」

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住宅価格が信じられないほど高騰しました。かつて和風が主流だった内装は、洋風化しました。

(1)住宅地の価格は現在の2倍以上 ~隆の決断は通勤1時間半の郊外一戸建て~

 隆と恵子は、マイホーム購入を決断しました。予算に見合う物件は、「電車とバスを乗り継ぎ、通勤時間が1時間半を超える郊外の一戸建て」。少なくとも5000万円以上の住宅ローンを組むことになりそうです。

 大きな借金に、恵子は慎重な姿勢でしたが、背中を押したのは、友人の「不動産は高騰し続けるから、今買わないと一生買えないかもよ」という言葉でした。

 次のグラフは、昭和57(1982)年の地価を「100」としたとき、その後どのような水準で推移したのかを示すものです。平成元(1989)年には東京圏で『229.2』。7年間で2.3倍に高騰したわけです。その後、地価の上昇は平成3(1991)年にピークを迎えます。勤務先の業績が好調な隆は「給料は年齢とともに上がっていくだろうから、ローンの支払いは心配ない」と考えていました。


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(2)リビングがフローリングの家は、たった2割 ~恵子の理想は、ソファとダイニングテーブル~

 ある日の夕食後、隆はゴロリと横になって恵子に聞きました。「ねえ、新しい家、どんなふうにしたい?」。             
恵子は座卓でリンゴをむきながら答えます。「そうねぇ、1階はLDKにして、ダイニングテーブルで食事をしたい。大きめソファもあったらいいわね。床はフローリングがいいなあ。お掃除も楽そうだし」

 隆の家だけでなく、家族団らんは和室で座卓を囲むスタイルがまだ主流でした。次のグラフを見ると、平成2 (1990)年には「団らん場所の床がフローリング」という家庭はわずか21.5%。また、「自宅には和室が必ず欲しい」「就寝時はベッドでなく布団で寝る」という人の割合は、この30年間で減り続け(東京ガス都市生活研究所「生活定点観測調査」より)、住まい、暮らしの洋風化がいっきに進んでいったのです。


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(3)浴槽の大きさに不満を持つ人が4割 ~隆の希望は、子どもたちと一緒にゆったりと入れる大きさ~

 新居の希望について、隆が強く望んだのは、「広いバスタブ」でした。休みの日には、長女の愛と一緒に風呂に入るのが、楽しみの1つでしたが、隆たちの住む団地の浴室は狭くて、親子でお湯につかるとギュウギュウ状態。子どもとゆったり入れ、足を伸ばしてリラックスできる大きな浴槽がいいと考えていました。

 戸建ての浴室というと、昔はタイルの在来工法で、寒いのが常識でした。しかし、このころの新築は戸建てでもユニットバスになり、寒くありませんでした。

 次のグラフのように、「浴槽(バスタブ)が小さくて不満である」という問いに、「あてはまる」「ややあてはまる」と答えた人の割合は、平成2 (1990)年には39.6%でしたが、平成29年(2017)年には22.1%にまで減少しています。
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2.「暮らし」

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夫は仕事、妻は専業主婦が当たり前でした。主婦たちの日々の家事も、今とは違うものでした。

(1)夫の家事参加は、めずらしい時代 ~平日はもちろん、休日も家事はしない隆~

 日曜の朝、隆は居間に寝転がり、テレビに見入っています。「手が空いてるなら、お風呂の掃除してくれない?」と恵子に言われ、隆は心の中で舌打ちしました。『1週間会社で働いて疲れてるんだから、日曜日ぐらいゆっくりさせてよ……』。押し黙る隆を見て、あきらめる恵子でした。

 平成の初め、家事を「自分ごと」と考える男性はまだ少数派でした。しかしその後、男性の家事参加は急速に進みます。次のグラフのように、平成29(2017)年には風呂掃除を「主に担当」する夫が24.9%。「時々」や「一部」を加えると半数以上が参加しているという結果となっています。夫の家事参加が進んだ背景には、男女平等意識の広がりから、「家事は性別にかかわらず行うもの」と考える人が多くなっていることが挙げられます。
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(2)6割の家庭がクリーニング店をよく利用 ~家事が得意な恵子も、ワイシャツは専門店にお任せ~

「ねぇねぇ、クリーニング済みのワイシャツ、どこ?」
 朝食を終え、食器を洗っている恵子の背中に、隆が大声で呼びかけます。「ごめん!忙しくて出し忘れちゃった」という恵子の返答を聞いて、隆の表情が曇りました。『ビジネスマンにとってスーツは“戦闘服”なのに』と心の中でつぶやくのでした。

 この時代のビジネスマンは、パリッと糊のきいたワイシャツで出勤するのが当たり前でした。次のグラフのように、セーターやワイシャツなどをクリーニングに出す家庭が6割を超えていました。その後、形状記憶素材を用いたノーアイロンワイシャツの登場、クールビズに端を発したビジネスファッションのカジュアル化、節約志向の浸透などによって、クリーニング店を利用する機会は、次第に減少していくことになります。
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(3)「ほぼ毎日買い物に行く」のがふつう ~毎朝のお出かけが恵子の日課。少しずつ食材を調達~

 2人の小さな子どもを連れての外出は大変でしたが、午前中に近所の商店街とスーパーへ買い物に行くのが、恵子の日課でした。お気に入りは八百屋さんで、おすすめを聞いたり、旬を感じられたりするので、メニューのヒントになったのです。おかみさんが「赤ちゃんは男の子かい?かわいいねえ」などと声をかけてくれるのも、うれしく思っていました。

 次のグラフのように、食料品の買い物の回数は平成2(1990)年調査では「週に5回以上」という家庭が半分を占め、「週4回」を入れると、7割近くありました。その後、週末のまとめ買いや、ネット経由の買い物が増えたことなどから、どんどん買い物の回数が減っていきます。平成29 (2017)年には「5回以上」という家庭は2割に減少しました。
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3.「職場の風景」

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パソコンはなくワープロ、全面喫煙OK。女性社員は制服姿。すべてが別世界でした。

(1)OA機器の主役はワープロ専用機とFAX ~まだパソコンは登場していなかった~

「キミ、この書類、清書しといてくれる?」
 ここは隆の所属する職場。課長が制服姿の女性社員に、手書きの書類を手渡します。短大を卒業して今年の春に入社したかおりさんが、タバコの焼け焦げがついた原稿を受け取り、黙々とキーボードを叩き始めました。

 このころはまだ、デスクにパソコンはなく、文書作成の主役は「ワープロ専用機」でした。デスクの半分ほどを占領するようなワープロがデスク上に鎮座し、女性社員は、上司が手書きした文書を美しく打ち直す作業を、粛々と行っていたのでした。

 そして、取引先などとの書類のやり取りは、すべてFAXで行われていました。そしてこのFAX送信も、もっぱら女性社員の仕事だったのです。
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(2)OLたちはアフターファイブを満喫 ~遊ぶだけじゃなく、自分磨きにも余念なし~

 午後5時、隆の職場では終業のチャイムが鳴り始めると同時に若い女性社員たちが「お先に失礼します」とオフィスを飛び出していきます。独身OLたちは、アフターファイブをどう過ごしていたのでしょう。

 当時、東京ガス都市生活研究所が行った調査によると「ショッピング」(87.7%)や「食事」(84.5%)が上位で、「ディスコ」も10.6%いました。また、「おけいこ事」が26.4%であり、「自分磨き」をすることも彼女たちの大きなテーマだったのです。では、どんなおけいこ事でしょう。

 次のグラフを見ると、2位の「英会話(21.7%)」を大きく引き離して、なんと「華道(35%)」がトップでした。仕事のスキルよりも、お作法を学び、品格や教養を身につけるのが主流だったのです。
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(3)「完全週休2日制」の企業は一割もなかった ~今はまだ「半ドン」の隆の会社も、まもなく導入~

 この年から、土曜日の銀行窓口業務が完全になくなりました。保険会社に勤める隆は、土曜日は半日だけ出社、つまり「半ドン」でした。「ウチの会社も、そこそこ大企業だから、近々、週休2日制になると思うよ」と隆が言うと、恵子は「土日が休みになったら、土曜日の朝から子どもたちを連れて、泊まりがけでキャンプとかに行きたいよね」とうれしそうです。

 官公庁や金融機関の完全週休2日制導入に合わせるように、民間でも従業員1000人以上の大規模企業でこの時期、急速に完全週休2日制が広まっていきました。1980年代までは、土曜日は午前中のみ業務を行うという会社が多く、土曜の午後は同僚たちと野球やテニスなどの社内クラブに興じ、夜は飲み会が恒例という人もいました。
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改元までの2週間、4回連載でお届けする、平成の「暮らし」の振り返り。
初回、【平成元年を振り返る】は、いかがでしたでしょうか。
次回の第2回では、「女性の働き方」をメインテーマに、平成10年を振り返ります。
どうぞお楽しみに。

<東京ガス 都市生活研究所のご紹介> リンク
都市生活研究所は、東京ガスの社内シンクタンクとして1985年に発足しました。
以来30年以上にわたり、生活者の立場から食生活や入浴、家事、室内環境など、エネルギーに関わる暮らしのあり方を考え、「生活者にとって本当に価値がある暮らし」の提言を社内外に向けて発信しています。
都市生活研究所では、首都圏に暮らす人々の生活・意識・行動の現状及びその変化を経年的に把握するために「都市生活者の意識・行動観測(通称:生活定点観測)」調査を行っています。調査は平成2(1990)年を始点に3年ごとに過去10回実施しており、今後も継続して行きます。

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