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ファーウェイ創業者兼CEO 任正非、 持続的な事業成長への自信と、日本の産業界とのさらなる協業に期待を示す

ファーウェイ・ジャパン 2019年01月28日 17時40分
From PR TIMES

ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)の創業者兼CEO 任正非(レン・ジェンフェイ)は1月18日、中国・深圳(シンセン)の本社で日本の報道関係者向けラウンドテーブルを実施しました。本社を訪れた日本の報道関係者は、AIなどの最先端技術の研究を行う「2012ラボ」のほか、顧客企業や第三者セキュリティー検証機関にも公開する独立サイバーセキュリティラボ(東莞市)を見学しました。さらに、元・英国政府最高情報責任者兼最高情報セキュリティ責任者で2011年からファーウェイのグローバルサイバーセキュリティ及びプライバシー保護最高責任者を務めるジョン・サフォーク(John Suffolk)とのラウンドテーブルにも参加しました。



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任はラウンドテーブルにおいて、ファーウェイに対するさまざまな質問にオープンに答え、「通信ネットワークは通信事業者が運用・管理するものであり、我々のものではありません。当社は通信データを所有していないのです」と説明した上で、過去30年間にわたって170か国以上で製品を展開し、30億人の人々にサービスを提供してきたが、サイバーセキュリティに関する大きな事故はなかったことを指摘しました。その上で、ファーウェイのコアバリューである「お客様志向」に忠実に、今後もお客様の利益を損なうことは決して行わないことを改めて示しました。

任はさらに、世界市場が必ずしも画一的ではないことに触れ、持続的な事業成長に自信を示しました。これまで築いてきた日本の産業界とのWin-Winな相互補完関係にも言及し、日本企業とは単なる調達関係ではなく、ファーウェイのグローバルサプライチェーンが日本企業の高度な材料技術と精密製造における優れた力を世界市場に示す場となっていることも強調しました。ファーウェイの日本企業からの部品・部材調達額は2018年に66億米ドル(約7,211億円※)を超え、今年は80億米ドル(約8,740億円※)以上に達する見通しです。


本ラウンドテーブルの筆記録は以下よりご覧ください。

司会: ラウンドテーブル開始前に、皆様から共通のご質問をいただいておりますので、司会から代表して質問をさせていただきます。任CEOは日本の歌謡曲「北国の春」がとてもお好きだと聞いています。そこで、まず任CEOが初めて日本を訪れたのはいつか、その時の印象、また、なぜ「北国の春」がお好きなのかについて伺います 。

任: 日本を初めて訪れたのは30数年前のことになります。私もとても若かった頃です。日本を訪れた時、とても深い感銘を受けました。日本も第二次世界大戦の後に、非常に大きな苦しみがあったことと思いますが、中国がこれまでに経験してきた自然災害より遥かに困難な状況を乗り越えて今日の繁栄を成し遂げました。これは日本の皆様の多大な努力の賜物だと考えています。

一方で、私の「北国の春」への理解は浅いかもしれませんが、この歌は奮闘する人に向けた歌だと感じています。歌詞自体は、ふるさとに残してきた恋人がいたが、結局、出稼ぎに行ったきりで連絡が途切れ、数年後にふるさとに戻ったもののすでにその恋人は結婚してしまっていたという内容だったと思います。中国ではラブソングと解釈されていますが、私はこれは奮闘する人に向けた歌だと思います。若者が故郷を離れ、家族と離れて奮闘している時、一番心配するのは母親です。母親というのは子供がお腹を空かせていないかと、いつも心配するものです。かつて日本と中国は非常に貧しかった時代があったかと思います。例えば、兄弟全員を大学に送ることができないために、年長者の兄や姉を働かせ、弟を大学に行かせるというようなことがよくあったと思います。苦労した兄は父親と見間違えるほど顔がしわだらけであったり、あるいはタバコやお酒を手にため息ばかりをつくような姿がよくあったと思います。「北国の春」はそういった勤勉な日本人の奮闘精神を歌っていると思います。私たちも同じように貧しい暮らしをしていたので、そうした気持ちがよく理解できるのです。

他方、日本は桜が非常に美しいですが、この桜が日本の心を象徴しているというのは、どういうことなのでしょうか。桜は淡いピンク色の花びら1枚だけではさして美しくもありません。桜の花ひとつでも、桜の木1本でも、数本集まっても、綺麗には見えないでしょう。しかし、それが山全体がピンク色に染まる規模になると、桜はとても美しい。山一面に咲き誇る桜の姿こそが日本人の心を表すものだと感じます。日本の皆様は非常に団結力が強いと思いますが、これは世界でも稀に見るものです。それこそが日本の美なのです。

ご存知のとおり、中国ではこの30年、さまざまな変化がありました。ただ、進歩といっても、まだ十分ではありません。今後の30年はもっと長い時間をかけて、しっかりと進歩を続けていく必要があります。異なる国々の人々は、異なる優れた点を持っています。そういった点をお互いに学び合うべきです。特に中国は日本人の仕事への真摯な態度、また品質にこだわったものづくりの心を学ぶべきだと思います。

記者: 昨日、松山湖キャンパスでブラックスワンを見てきました。ファーウェイはまさにいま、ブラックスワンに直面している状況だと思います。任CEOは今までほとんどメディアに登場しませんでしたが、欧米、中国、そして今日、日本の報道機関の取材に応じるのも、おそらく強い危機感があるからではないでしょうか。

任: 松山湖キャンパスをご見学いただき、ありがとうございました。松山湖キャンパスの近くにある三丫坡(サンヤーポ)という場所にファーウェイ大学という研修拠点を建設していますが、これは日本の日建設計によるものです。松山湖キャンパスも非常に著名な建築家である岡本先生が中心となり、設計していただきました。こうしたことも、日本のすばらしい業績の一つだと思います。こうした芸術的なデザインは、まさに日本が創り出したものなのです。

また、最近私が報道機関のインタビューに対応している理由についてですが、これは渉外広報本部に強く促されているからでもあります。このような時こそ、18万人の当社従業員にもっと自信を深めてもらい、今後も努力を続けてほしいという思いがあります。お客様や一般の皆様にもよりよく知っていただくと同時に、世界への情報発信を通じて、協業を進めるうえでの自信を深めていきたいと考えております。

記者: 昨日、独立サイバーセキュリティラボを見学し、サイバーセキュリティにおいて強い取り組みをなさっていることがよくわかりました。ただそれは技術レベルの取り組みが多いと思われます。アメリカが抱いている疑問の中心は、中国の企業が政府にコントロールされないようできるのかどうか、という点だと思います。任CEOは中国の報道機関との記者会見でビジネスモデルとイデオロギーとを混同しないようにとしたうえで、これまでに中国当局から不適切な情報を提出するように言われたことは一度もないと繰り返しておられました。グローバル企業であるファーウェイは、170か国以上に進出して事業を展開しています。ファーウェイが各国で得た機密情報の提出を中国政府から求められた場合、中国国内法や中国政府の解釈に従って適切なのであれば、そうした機密情報を提出するのでしょうか。

任:まず過去の実績が示すように、当社はこれまで30年間にわたって170か国以上で30億人の人々にサービスを提供してきましたが、セキュリティにおいては良好な記録を残しています。一方で我々は「お客様志向」の理念を掲げており、お客様の利益を守るという立場から、今後もお客様の利益に反することは行いません。「要求に従うことがあるか」と聞かれれば、答えはノーです。誰に言われても従いませんし、我々は拒絶するでしょう。私個人としても、会社としても、そのような行為は決して行いません。

またもう1つは、我々はあくまで設備のベンダーであるということです。通信ネットワークは通信事業者が運用・管理するものであり、我々のものではありません。当社は通信データを所有していないのです。

記者:ファーウェイは民主的な企業で世界的に見てもユニークな企業運営をし、研究する価値があると思います。一方で企業ガバナンスおいては、ファーウェイの情報公開は一部欠落しています。つまり共産党委員会のことです。我々の欧米や日本の価値観からしますと、そうした組織が会社にあるのであれば、情報を公開すべきだと思います。ファーウェイの党委員会の状況についてお話いただけますか。党員としてご自身はどのような職務で、どんな役割を発揮しているのでしょうか。

任:まず、ファーウェイの株はすべて96,768名の従業員株主が保有しています。ファーウェイ社員でない人間や外部の組織団体、あるいは政府が保有している株は一円たりともありません。私個人が保有している株式の割合が一番多く、1.14%です。スティーブ・ジョブス氏は0.58%だったそうですので、私の持株比率はさらに下げても良いと思います。

また、各部署から従業員株主の代表候補を推薦し、広く意見を集めています。今回の代表選挙は昨年1年をかけ、170か国、地域の416の地点で投票を実施し、今年の1月12日にようやく新しい代表者会が発足しました。構成人数は115名です。

次に、党委員会ですが、中国共産党の規約ではすべての企業が党組織を設立するよう定めています。党委員会委員は党員選挙によって選ばれることになっており、会社の運営部門ではありません。会社が委員を任命することもありません。また私はいかなる職務も担っていません。党委員会は会社の意思決定や経営に関わることはありません。彼らの仕事は、規律や法律、社内外のコンプライアンスを守るようにしっかりと教育・指導を行うことです。

また社内には主に党委員会が運営する『心声社区』というものがあります。これは対外的にも公開されている社内イントラネットで、世界中からご覧いただくことが可能です。

記者:現状、日本をはじめ複数の国でファーウェイ製品が排除される動きが広がっています。それにどのように対応するのか、また、一連のファーウェイへの疑念は基本的にはファーウェイに向けたものというよりは、中国政府への信頼感が原因ではないかと考えているのですが、任CEOはどう考えているのでしょうか。

任:こうした問題に対処する唯一の方法は、最も優れた製品、最も優れたサービスを提供し、お客様により大きな価値を提供することです。 そうして初めて、お客様に受け入れていただくことができるのです。ですので、これについてはさほど心配していません。

記者:ファーウェイ基本法の第一条では、世界中の設備サプライヤーになる、とあり、永久に情報サービス産業には参入しない、という風に言っていますけれども、これが未来永劫続くのかについてお聞きしたいです。現在でも、ファーウェイは携帯が世界シェア2位で、通信機器は1位で、AIおよびクラウドサービスにおいても新しい目標を掲げていますが、なぜこのような素晴らしい事業環境にあって、情報サービス産業に参入しなのでしょうか。
任:仮に我々が情報サービス産業に入っていくということになると、我々の製品を購入してくれるお客様のライバルとなってしまい、我々の製品を買ってもらえなくなり、我々はご飯が食べられなくなってしまいます。当社はクラウドサービスには参入しましたが、手がけるのは「土地」の部分です。その上でトウモロコシ、大豆、高粱、さつまいも、ピーナッツといった種をまくのは我々ではありません。これは情報サービスプロバイダーがやることです。ファーウェイはあくまでプラットフォームとして「土地」を提供するだけです。

記者:おっしゃることはわかりました。しかし、例えば経営が次の世代に世代交代しても、この方針は変わらないと言い切りますか。

任:ファーウェイのコアバリューについては、すでに会社のガバナンスで最も優先されるものとして規定されています。このルールは会社で憲法の役割を果たします。マネジメント職の従業員は、こうしたコアバリューを徹底的に身につけなければ一定レベル以上の管理職に就くことはできません。陰謀を持っているような人間が上がってくる可能性はあるかというと、それはありえません。仮に誰かが違反しようものなら、その人は恐らく周りから引きずり下ろされるでしょう。ファーウェイは特定の人を神のように祭り上げることはしません。今後も共通の価値感に向かって邁進していきますし、その目標に背くことはありません。

記者:アメリカのみならず、日本政府までがファーウェイの排除を検討しているという現状について、どう考えているのでしょうか。ファーウェイは日本の企業と大変関係が良いと思いますが、そういうサプライチェーンへの影響を心配していますか。

任:私は日本政府が当社を排除しているとはまったく感じていません。私は中日両国は今後も長期にわたって友好関係を結んでいくと信じています。中国と日本は相互依存、相互補完の関係だからです。中国と日本が協力を深めていけば、お互いの成長を促進できるでしょう。いま日本での状況がそこまで冷え込んでいるとは思っていません。今後も、日本の社会に受け入れていただけるだろうと考えています。

記者:先月、御社の孟晩舟副会長がカナダで逮捕されました。これを受けて、任さんの率直な感想を伺いたいのと、ファーウェイとして、今後どのように問題解決に向けて対処していくのかお聞かせください。

任:孟晩舟がカナダで逮捕されたと聞いたときは、大変驚きました。実は、孟晩舟も私も、アルゼンチンで開催する同じ会議に出席する予定だったのです。彼女はその会議の主要な主催者の一人でした。私は彼女より2日後の出発で、飛行機の乗り継ぎはカナダではなく別のところでした。会議自体はしっかりと成功に終わったので、彼女も安心したでしょう。彼女はこの会議の準備に一年以上もかけていたのですから。

孟晩舟の件については、すでに司法手続きに入っていますので、この場ではコメントは差し控えますが、日本の皆様からいただいた孟晩舟への気遣いには大変感謝しています。ファーウェイは責任をしっかりと担う企業として、日本においてもネットワークセキュリティで優れた記録を持っており、またお客様のネットワークがあらゆる状況においても安定して稼働することを保証するよう努めています。東日本大震災で津波により福島の原子力発電所で事故が発生したときにも、ファーウェイの社員たちは被災者が避難する流れに逆らって被災地に向かい、2週間の間に668の基地局の復旧作業を完了させ、日本の災害復旧に向けてサービスを提供しました。その際、孟晩舟はロンドンからいったん香港に戻り、すぐに災害復旧のために日本に行きましたが、香港から東京に向かう飛行機の乗客は孟晩舟を含めて2人しかいませんでした。今回彼女がカナダで逮捕された後に日本の方からいただいた孟晩舟宛の手紙を読んで、私たち家族も涙を流しました。日本の皆さんがまだ我々のことを覚えていてくださったからです。孟晩舟からも手紙の返事を出させていただきました。中日友好はこのように一人一人を結びつけて広げていくものであり、非常に長く続いていくものでしょう。

日本人の苦境に立ち向かう際の対応からは、我々も非常に多くを学んでいます。例えば、日本を訪れたときに見たのですが、レストランでどのテーブルも必ず福島県産の料理を1つ注文するという形で被災地を支援していました。我々は日本のこうした精神に学ばなければいけません。貧困地域で生産された野菜や肉類をたくさん購入すれば、貧しい地域が早く貧困から抜け出せるよう支援することができるでしょう。ほかにも、中国の四川大地震の時には日本の災害対応レスキュー隊が粘り強さと勇気を見せてくれました。

記者:米中の貿易摩擦が激しさを増す中、御社製品を排除する国はあるのでしょうか。いくつかの国がその呼びかけに応えてファーウェイ製品の排除に動いてるということへの感想を聞かせてください。

任:これまでも一部のお客様が我々の製品を購入しないことがありました。しかし、それは世界中のすべてのお客様が我々を認めないということではありません。今回は一部のお客様が当社の製品を買わないということになりましたが、しかし逆に、以前購入しなかったお客様が購入してくれるケースもあります。我々にとっては、全体を見ればバランスが取れています。今年も、我々は適度な成長を維持すると思いますが、成長率はおそらく20%を下回る可能性があります。

記者:今回、我々は日本メディアとして初めて任CEOに直接会い、尋ねたいのは、すでに任CEOは高齢になっており、次の後継者が誰になるかということに我々は関心を持っています。次のファーウェイを担うにはどんな人材がふさわしいのか、また、孟晩舟がその一人と考えてよいのかを聞かせてください。

任:まず、孟晩舟は決して我々の後継者になることはありません。孟晩舟は管理職として、社内の調整や運営管理に長けています。一方で、我々の後継者は戦える人間でなければなりません。市場洞察力や深い技術背景と市場における豊富な実践経験を備え、哲学や社会学等においても深く探究している人物である必要があります。リーダーたる人間は毎日みんなと一緒にコツコツ体を動かしていればいいというわけではなく、最も重要な役割とスキルは方向を見極めることです。

我が社の継承の制度は他社と少し違うところがあります。つまり誰か特定のリーダーが後継者を指名するわけではなく、会社の経営陣の主力メンバーが共同作業で候補者を推薦し、従業員である株主代表が真剣に投票して、それを経て最高経営陣に加わることになります。その上、1名ではなく、7名で取締役会常務委員会を構成しています。7名のうち、3名は輪番で会議主催者になりますが、1人1回につき6か月までと決められています。常務取締役会が会議を開くとき、主催者は必ず最後に発言しなければなりません。なぜなら、最初に発言すると、会議の意見をリードする可能性があるからです。7人で十分な議論を重ね、場合によって言い争いをした末、採決に持ち込みます。4票満たせば、常務委員会の意見として扱われます。しかしこの意見は決議ではなく、あくまでも提案として17名で構成する取締役会で議論し、評決した後に決議となります。

すべての規則やプロセスは会長が率いる従業員株主代表総会の監督を受けなければなりませんし、監査役会の監督も受ける必要があります。会社の最高指導者は法のもとに置かれていますが、この法というのは会社を管理する規定です。会社の最高指導者も、民主的な意思決定システムに置かれているのです。このようにシステムを回すと、経営陣の世代交代が徐々に進みます。つまり、我が社の後継者は1人ではなく、1つのチームなのです。

記者:中国はちょうど今年で改革開放四十周年を迎えます。鄧小平氏はかつて“中国は覇権主義を求めない”と発言したことがあり、だからこそ、海外から大量の投資が次々と中国に行き、日本企業も積極的にその一員となって中国企業の発展に協力することになりました。しかし、現在新たな問題に直面しています。情報セキュリティとサイバーセキュリティ、米中貿易摩擦などですが、これらの本質はやはり覇権の争いだと思います。ファーウェイは偉大な企業ですが、ここ数年では何でもやる、何でもできるように見え、その上に発展スピードは非常に速いです。これは日本企業にとって恐ろしい存在です。「経済覇権」についてはどのようなお考えでしょうか。


※本インタビューの続き及び全文は、ファーウェイ・ジャパンHPよりご覧いただけます。
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