インテージ、来年10月予定の消費税増税に関する調査結果を公開

軽減税率、知っている人は9割も、「内容まで理解」は3人に1人



株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚純晃、以下:インテージ)は、2019年10月1日から実施予定の消費税増税に関する意識調査を実施しました。

今回の増税は8%だった消費税を10%に引き上げるだけでなく、低所得者に配慮する観点から、「酒類・外食を除く飲食料品」と「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」を対象に同税の「軽減税率」が、初めて実施されます。

対象品目が8%と据え置きになる今回の目玉政策が、どの程度一般で理解されているかなどを20~60歳代の男女に調査してみました。

[ポイント]


軽減税率を知っている人は9割近くも、「内容まで理解」と答えた人は3人に1人
制度が基本適用される飲食料品の税率について、8%と10%で認識が分かれる
制度に対して賛成、反対がそれぞれ3割、どちらともいえないが4割と賛否両論
駆け込み需要は高額品目中心に検討も、増税後は8割の人が支出をしぼる意向


[画像1: リンク ]

軽減税率の認知度は9割近くも、内容を理解していると回答した人、3人に1人と激減             今までの消費増税との大きな違いでもある、軽減税率の認知について聞いてみました(図表1)。全体では88.4%と、かなり多くの人が知っていると回答しました。日々の買い物で課税されるという、生活に直結する税金の軽減制度のため、多くの人が存在は認識していました。

では、その内容についてまで理解していると回答したのは36.2%と一気に数字が減ります。生活必需品である食料品の税率が低くなるという程度のことは分かっていても、細かいことについては周知が進んでいない現状がうかがえます。総じて女性より男性が、そして年齢が上がるほどに内容を理解していると回答する率が増えていきます。

図表1
[画像2: リンク ]

制度が基本適用される飲食料品の税率について認識が分かれる
個別に各品目の税率について聞いたところ、不動産や自動車、家具・家電や外食など軽減税率が適用されないものに対しては正答率が6~7割と高めでした(図表2)。また各メディアで、さかんにコンビニ内にあるイートインスペースでの飲食や、外食チェーン店での持ち帰りを例に挙げて説明していたこともあってか、このややこしいシチュエーションでの正答率も5割台と高めでした。逆に、回答が大きく分かれたのが、基本的には軽減税率が適用されるもの。主食の米ですら43.1%の人が適用、28.4%の人が適用外、25.1%の人が分からないと回答するなど認識が分かれています。

図表2
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制度に対して賛成、反対がそれぞれ3割、どちらともいえないが4割と賛否両論
軽減税率を知っていると答えた人に、印象を聞いたところ意見は3分化(図表3)。肯定的、否定的な意見がそれぞれほぼ3割、どちらともいえないと答えた人が4割と大きく分かれました。肯定的な人からは低所得者への配慮が必要という声がある一方、否定派からは軽減されるのが購入額の2%分と小さいことや、小売店などでの現場の混乱を懸念する声がありました。

図表3
[画像4: リンク ]

駆け込み需要は、高額品目、使用頻度が高い品目が中心
増税に備えて、消費者の購買意欲が高かったのが住居や車、家電などの高額品目(図表4)。特に単価の高い「一戸建住宅、分譲マンション」は1年以内購入検討者の77.8%と8割近くの人が増税前に買うことを視野に入れています。不動産は消費税が少しでも上がると、数十万から数百万円単位で費用が増加する可能性があるだけにお得感も高く、来年の秋に向けて購買意欲も旺盛になりそうです。ただ不動産や自動車については、今回の消費増税に合わせて、住宅ローン減税の延長や自動車税の引き下げが議論されているだけに、その動向に左右されることになりそうです。また日用雑貨品の買いだめも「子供用紙おむつ」の46.3%を筆頭に、「トイレットペーパー・ティシュペーパー」、「洗濯洗剤」など使用頻度が高い品目で需要が見込まれます(図表5)。

図表4
[画像5: リンク ]

図表5

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増税後は8割の人が支出をしぼる意向
一方で心配されるのが、増税後の支出減。高額商品の駆け込み需要もあり、影響が出ることは避けられない状況です。今回の増税が行われた後のことについて聞くと、家計を「引き締める」と答えた人が31.1%、「少し引き締める」が50.2%(図表6)。8割を超える人が、財布のひもを固くするとしています。前回の増税直後にもインテージは調査しており、1年前と比較して「引き締めている」が25.4%、「少し引き締めている」が47.3%と7割超の人が実際に支出を引き締めていると回答。今回の調査は増税前に実施しているため、影響を過大に感じて引き締める意向が高い可能性がありますが、前回並みの買い控えが行われるかもしれません。前回は5%から8%の増税が行われましたが、景気の落ち込みがあったと言われています。今回は増税幅が2%、かつ軽減税率があるなど、前回よりは実質的な影響は少なくなるはずですが、小売店などは販売促進など、対策が必要になりそうです。

図表6
[画像7: リンク ]


ここに掲載していないデータを含む記事をインテージのオウンド・メディア「Intage 知る gallery」で公開しています。
今回の増税に関する自主企画調査の記事はこちら: リンク
前回の増税を売上データ等を用いて振り返った記事はこちら: リンク
あわせてご参照ください。

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※本レポートに使用した当社調査データ
【インテージのネットリサーチによる自主企画調査データ】
調査地域:全国
対象者条件:20~69 歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
ウェイトバック:性年代構成比を、2015 年度実施国勢調査データをベースに、人口動態などを加味した2017 年度の構成比にあわせてウェイトバック
標本サイズ:n=2,122
調査実施時期: 2018 年11月22 日(木)~2018 年11 月26 日(月)

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【株式会社インテージ】 リンク
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、「Create Consumer-centric Values ~お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、さまざまな業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、共に生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点に立ったマーケティングの実現を支援してまいります。

【報道機関からのお問い合わせ先】
■株式会社インテージ 広報担当:下河原
TEL: 03-5294-6000
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プレスリリース提供:PR TIMES リンク

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