【調査発表会事後レポート】調査発表会「フリマアプリがもたらす周辺市場への影響と消費行動の変化 」~ 周辺サービスへの経済効果は最大年間約752億円 ~

株式会社メルカリは、慶應義塾大学大学院経営管理研究科の山本晶准教授監修の下、全国のフリマアプリ利用者1,032名を対象に、「フリマアプリ利用者における消費行動の変化」に関する実態・意識調査を実施しました。調査の結果、フリマアプリ利用者の6割以上に消費行動の変化がみられ、フリマアプリの利用に関連する周辺サービスの利用状況にも変化が見えてきました。



本調査結果をもとに、このたびメルカリでは報道関係者様を対象とした調査結果発表会を7月31日(火)に開催しました。
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当日の調査発表会では、第1部として慶應義塾大学大学院経営管理研究科准教授の山本晶さんが、「フリマアプリ利用者における消費行動の変化」に関する実態・意識調査の結果報告を行いました。山本さんは「これまでの修理というのは自分が使うために行う”使用価値”のためだったが、フリマアプリ登場後は使用価値に加え、出品を念頭においた”交換価値”が付加されており、これまでになかった新しい需要が立ち上がりつつある。」などとコメントしました。

第2部では「リペア市場への影響と消費者の変化」をテーマに、社会デザイン研究者 三浦展さん、ミニット・アジア・パシフィック株式会社 代表取締役社長 CEO 迫俊亮さん、慶應義塾大学大学院経営管理研究科 准教授 山本晶さん、株式会社メルカリ取締役社長兼COO 小泉文明が、フリマアプリによってリペアなど周辺サービスにどのような影響を与えたのか、今後社会はどのように変化していくのかなどについてディスカッションしました。三浦さんは、「靴・カバン・時計の修理」の伸びが3.6%であることに対して「3%は小さく見えますが、流行の兆しとして3%はとても大きい数字です」とコメントし、迫さんは「この1年でフリマアプリ利用者のお客様が顕著に増えました。お店でメルカリのアプリを見ながら、直せるか、いくらかかるかを相談しにいらっしゃるケースが増えています」とリペア市場の変化と現状についてコメントしました。

※:「フリマアプリ利用者における消費行動の変化」に関する実態・意識調査
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■調査発表会内容


【第1部:「フリマアプリ利用者における消費行動の変化」に関する実態・意識調査 結果報告】


■周辺サービスへの需要創出効果は最大約752億円
フリマアプリ利用者の約70%が商品発送や包装資材の購入、修理サービスの利用など周辺サービスの利用が増大していることが明らかになりました。そして、フリマアプリによる周辺サービスへの潜在的な需要創出効果を推計したところ最大約752億円(年)という結果となりました。今回の調査でわかったことは、生活者がリペア(修理)やクリーニングなどを活用して出品していたということ。フリマアプリ登場前では、「使用できなくなったモノは処分する」という消費行動が、今では「使用できなくなったモノは修理して出品する」という新しい消費行動が生まれつつあります。また、中古品の購入時には、修理が必要なものでも安く購入してリペアすることも含め購入価格を検討するということも起こりつつあります。その他の消費行動の変化としては、欲しいものがある時、検索エンジンや価格比較サイトで調べるという行動だったのに加え、フリマアプリで製品の価格を調べる「検索のためのツール」としても役立っていることが明らかになりました。
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【第2部:「リペア市場への影響と消費者の変化」パネルディスカッション】


■他業界への影響
三浦さん:フリーマーケットが日本に誕生したのがおおよそ35年前。急に増えたのが98年ごろからでして、古着ブームがあったり、2003年ごろからはシェアハウスがはじまったりと、私自身シェア市場は古くから注目してきました。フリマアプリの登場によって近年市場が加速してきています。まずは、改めて消費行動の変化はどうでしたか?

山本さん:フリマアプリは単体で完結しません。出品されて誰かが購買することで取引が成立すると、梱包して配送店に持ち込んで送られます。周辺サービスの利用が増大するのは当たり前かもしれませんが、修理をすることが身近になったのは発見でした。リペアを超えてカスタマイズが好きになったという意見もありました。

三浦さん:小泉さんはメルカリをやってきて、これだけの波及効果は予測していましたか?

小泉:ある梱包資材メーカーさんでは1.5倍の取引高になったと聞いています。リペアについてはパーセンテージは小さいながら、利用頻度の高いお客さまはやっていらっしゃったりしますので、みなさん気づきはじめたのかなという印象です。これからもっと増えてくると思います。


■リペア市場への影響
三浦さん:リペアは3%程度伸びています。小さく見えますが流行の兆しとして3%は大きい数字です。街で1,000人のうち30人が同じTシャツきていたらすごい流行っていると感じます。そういう意味では流行を反映している数値だと思いますが、迫さんいかがでしょう。

迫さん:この1年ぐらいでお客様が顕著に増えました。お店でメルカリのアプリを見ながら、直せるか、いくらかかるかを相談しにいらっしゃるケースが増えました。時計が一番多いですね。使っていなかった時計をメルカリで売れそうなので、電池を変えたりストラップを直したり。そのほうが高く売れるということで、修理にいらっしゃいます。1年で時計サービスも約1.6倍になりました。

小泉:1,000円で修理したら10,000円の値上がりになることはあると思います。こういうことにまだみなさんあまり気づいていない。もっと知られたらもっとミスターミニットさんに行くと思います。時計以外にも伸びているサービスってあるのですか?

迫さん:靴磨きを女性が利用されるケースが増えています。中古品を買って綺麗にしたいという意向ですね。


■フリマアプリ 社会への影響
山本さん:今回の経済効果は一次的なものだけを算出していますが、二次効果三次効果を考えるとフリマアプリの経済効果はもっと広い可能性はあります。長期的に保有していてもタンスの肥やしになってしまうものもフリマアプリによって活用されるようになり効率よく生活できる、自宅にいながら売買できるということも考えると時間の短縮にもつながりますし、生産性の向上と言えるかもしれません。

三浦さん:消費に限らない影響については、小泉さんは予想できていましたか?

小泉:あるデータによると7割のモノが非稼動と言われています。所有から利用の時代に変わってきて、モノの稼働率があがっていくと、大量に買わなくても、生活としての満足度が上がっていくので、そういう豊かさの体感を見える化できないかなと思っています。もうひとつが一次流通の価格を上げることができるのではないかと。二次流通ができることで、モノが何度も流通することになるので、一次流通の価値も上がっていくはずです。モノの値段が上がり、無駄なものが生産されず、良いものが流通されることによって生活が豊かになるようなことになれば、大量生産・大量消費みたいなこともなくなってくるかなと思います。

迫さん:そういう意味では、高単価な靴をもってこられる方も増えています。修理のメニューでも良い素材を使ったほうを選ぶ方も増えているので、長く使うことを前提にしているので、高付加価値なリペアサービスを選ぶという方が増えているように感じます。

小泉:本質的にモノに価値があります。今の私にとっては価値はないが、ある人にとっては価値がある。価値は時間軸によって変わっていくと思うので、メルカリを通してうまく価値の移転ができればいいなと。リペアなどのサービスによって、価値の移転がもっとスムーズになっていくと思います。


【メルカリ概要】
会社名:株式会社メルカリ
所在地:〒106-6118 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー18F
事業内容:スマートフォン向けフリマアプリ「メルカリ」の企画・開発・運営
代表者名:山田進太郎
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プレスリリース提供:PR TIMES リンク

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