logo

リムパーザ(R)(オラパリブ)、がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌の治療薬として適応を拡大

アストラゼネカ株式会社 2018年07月02日 16時01分
From PR TIMES

~本邦初の遺伝性乳がんの治療薬として、新たな治療選択肢を提供~



アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム、以下、アストラゼネカ)は、「リムパーザ錠」(300mg1日2回投与)(一般名:オラパリブ、以下、「リムパーザ」)に関して2018年7月2日、「がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳癌」を適応症とする製造販売承認事項一部変更の承認を取得したことをお知らせいたします。

リムパーザは、BRCA遺伝子変異によってDNA損傷応答(DDR)経路に異常をきたしたがん細胞に特異的に作用し、がん細胞死を誘導する世界初の経口ポリアデノシン5’二リン酸リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤であり、本邦初の遺伝性乳がんの治療薬です。国際共同第lll相OlympiAD試験において、化学療法群との比較で主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を有意に延長し、病勢進行または死亡のリスクを42%低減することが確認されました。リムパーザの処方は、コンパニオン診断プログラムである「BRACAnalysis診断システム」による、生殖細胞系列のBRCA遺伝子変異の判定結果に基づき決定されます。

愛知県がん研究センター中央病院 副院長兼乳腺科部長の岩田広冶氏は次のように述べています。「リムパーザの臨床導入は、BRCA遺伝子変異に基づく新たなサブタイプの治療概念を定義し、これまでターゲット治療がなかったトリプルネガティブ乳がんやホルモン抵抗性のホルモン受容体陽性乳がんに対して、有益な治療選択枝を獲得しました。リムパーザが、乳がん領域における更なるプレシジョン・メディシンの発展に寄与していくことを期待しています」。

アストラゼネカ研究開発本部長の谷口忠明は次のように述べています。「本年1月に白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法の適応症で承認を取得したリムパーザが、本日、国内初の遺伝性乳がんの治療薬として、新たにBRCA遺伝子変異陽性の再発乳がん患者さんへも治療機会を提供できることとなり大変嬉しく思います。当社は、がんゲノム医療の考え方を推進することにより、更に多くのがん患者さんの治療に貢献できるよう、今後も全力で研究開発に取り組んでいく所存です」。

アストラゼネカPLC(本社:英国ケンブリッジ)は、リムパーザの研究開発ならびに商業化に関して、2017 年7 月、メルク・アンド・カンパニー(本社:米国ニュージャージー州ケニルワース、(北米以外ではMSD))との世界的な戦略的提携を発表しました。本提携に基づき、日本においても、アストラゼネカとMSD株式会社はコ・プロモーション契約を締結し、2018年7月1日より協業を開始しております。詳細については、2018年6月28日配信のコ・プロモーション開始に関するニュースリリースをご覧ください。

[画像1: リンク ]


以上

*****
【リムパーザについて】
リムパーザは、FDAが承認した世界初の経口ポリアデノシン5’二リン酸リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤であり、BRCA変異などのDNA損傷応答(DDR)経路に異常をきたしたがん細胞に特異的に作用し、細胞死を誘導する最初の標的治療薬です。特に、複数のin vitro試験によりリムパーザによる細胞毒性はPARP酵素活性の阻害およびPARP-DNA複合体の生成を増加させる可能性があり、その結果DNA損傷およびがん細胞死が生じることが示されています。

リムパーザは、アストラゼネカのDDRメカニズムを標的とする新薬候補ポートフォリオの基盤となる化合物で、現在、一連のがん種を対象として広範な開発を進めています。

本邦においては、2018年1月に「白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法」を効能・効果として製造販売承認を取得しています。

海外では、同年1月、卵巣がん以外で初めての転移性乳がんの治療薬として米FDAの承認を受け、4月には欧州医薬品庁がHER2陰性転移性乳がん治療薬としての薬事承認申請を受理しました。

【リムパーザの有効性と安全性】
本承認は、生殖細胞系BRCA遺伝子変異陽性転移性乳がんにおけるリムパーザの無作為化試験(OlympiAD試験)の結果に基づいています。

表1. 無作為化試験における主な有効性のまとめ:
[画像2: リンク ]


OlympiAD試験において、リムパーザを投与された患者さんでは86.3%(177例/205例)に副作用が認められ、主な副作用は、悪心(50.2%)、貧血(32.2%)、疲労(22.4%)でした。(承認時)

OlympiAD試験は302例の病的変異または病的変異疑いに分類される生殖細胞系列BRCA1またはBRCA2遺伝子変異を有するHER2陰性転移性乳がん患者さんにおけるリムパーザ錠(300 mg 1日2回投与)の有効性および安全性を、医師が選択した化学療法(カペシタビン、ビノレルビンもしくはエリブリンのいずれか1つを選択)と比較検討した非盲検、無作為化、多施設共同第III相試験で、欧州、アジア、北米および南米の19カ国において実施されました。

【生殖細胞系列BRCA(gBRCA)遺伝子変異について 】
BRCA1およびBRCA2は損傷したDNAの修復に関わるタンパク質を生成するヒト遺伝子であり、細胞内遺伝子の安定性維持に重要な役割を果たします。これらの遺伝子のいずれかが変異あるいは変化すると、BRCAタンパクが生成しないまたは正常に機能せず、DNA損傷が適切に修復されない可能性があります。その結果、細胞のがん化につながるさらなる遺伝子変化を起こす可能性が高くなります。

【BRACAnalysis診断システムについて】
BRACAnalysis診断システムは、ミリアド ジェネティック ラボラトリーズ,インク(本社:アメリカ合衆国ユタ州ソルトレークシティ。以下、ミリアド社)が開発および製造販売を行い、患者さんの臨床的意義のあるバリアント(DNA配列変化)の分類に関する情報を医療従事者に提供する医療機器プログラムです。

本邦においては、リムパーザの「がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」の適応を判定するための(補助に用いられる)コンパニオン診断機器として、2018年3月29日にミリアド社が承認を取得、6月5日より販売が開始されています。

【アストラゼネカとMSDのがん領域における世界的戦略的提携について】
2017 年7 月27 日、アストラゼネカPLCとメルク・アンド・カンパニー(本社:米国ニュージャージー州ケニルワース、(北米以外ではMSD))は、世界初および主要なPARP 阻害剤であるアストラゼネカのリムパーザおよび現在開発中のMEK 阻害剤セルメチニブについて、複数のがん種を対象とした共同開発・商業化に関する世界的な戦略的提携を発表しました。本提携は、一連のがん種において、PARP 阻害剤ならびにMEK 阻害剤と、PD-L1/PD-1 阻害剤との併用が有効であることを示す科学的エビデンスに基づいています。本提携により、併用療法を検討する上でリムパーザは望ましい基幹製品となる可能性が期待されます。両社は、本提携に基づき、リムパーザおよびセルメチニブを他の可能性のある新薬との併用療法および単剤療法として共同開発します。また、単独で、各社は各々のPD-L1 およびPD-1 阻害剤との併用でリムパーザおよびセルメチニブを開発します。

【アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について】
アストラゼネカはオンコロジー領域において40年以上にわたる経験を有しており、患者さんの人生と当社の将来を変革する可能性のある新薬ポートフォリオを急速に拡大しています。2014年から2020年までに、少なくとも6つの新薬の上市を予定しており、肺がん、卵巣がん、乳がんおよび血液がんに焦点を当てたNew Oncologyをアストラゼネカの5つの成長基盤のひとつとして、低分子からバイオ医薬品にわたる広範な開発パイプラインを進展させることに注力しています。当社は、中核となる成長基盤に加え、Acerta Pharma社を介した血液学領域への投資に象徴されるような、戦略を加速する革新的な提携および投資についても積極的に追求していきます。

アストラゼネカは、がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの科学的技術基盤に基づき個別化医療を推進していくことで、がん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことを目指しています。

【アストラゼネカについて】
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・代謝疾患、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。また、炎症、感染症およびニューロサイエンスの領域においても、他社との提携を通じて積極的に活動しています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については リンク または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

日本においては、主にオンコロジー、循環器・代謝/消化器疾患、呼吸器疾患を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。当社については リンク をご覧ください。

プレスリリース提供:PR TIMES リンク

本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]