SiNANOde(R)シリコンナノワイヤ、基礎研究から工業生産へ
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【パロアルト、バークリー(米カリフォルニア州)2018年2月23日PR Newswire=共同通信JBN】OneD Material(TM)(以下「OneD」)は、さまざまなエネルギー・アプリケーションに使用可能な幅広いナノワイヤ構造をカバーするカリフォルニア大学バークリー校(UCバークレー校)のペイドン・ヤン(Peidong Yang)教授(リンク)と共同発明者による発明に対し、1月30日付で米特許No. 9,881,999(リンク)(以下'999)が発行されたと発表した。UCバークレー校に割り当てられたこの新特許は、UCバークレー校とハーバード大学によってOneDに対し独占的なライセンスが付与された一連の独創的なナノテクノロジー特許の一部である。
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'999特許は、2001年の米特許出願に端を発する広範な特許ファミリーに属している。同年は、世界的に著名な3人の科学者であるペイドン・ヤン教授、ポール・アリビサトス教授(両者とも現在UCバークレー校)およびチャールズ・リーバー教授(ハーバード大学)が、シリコンバレーのナノテクノロジーのパイオニア企業で現在ディスプレー用量子ドット素材製造のリーダーであるNanosys(R)の科学的共同創立者となった年である。2013年、OneD MaterialはNanosysから、ナノワイヤ関連の知的財産の資産(上記の大学および発明者による独創的なナノワイヤ発明を商業化する独占的権利を含む)とイーミン・ジュー博士が率いるエネルギーR&Dチームを買収、取得した。ジュー博士はその後OneDの最高技術責任者(CTO)に就任した。
ペイドン・ヤン教授は「大学のナノワイヤの基礎研究を商業的な応用に転換するには、多くのブレークスルーが必要である。最初の段階として、この新たに承認された特許で明らかにされたように、求められた仕様の範囲内でナノワイヤ構造の大量の集団を生産する能力が必要となる。工業的応用となると年産数十万トンの規模が必要であるが、1000億のナノワイヤの重さがわずか1ミリグラム足らずであることから、これらのナノ構造を商業化することができたのが極めて少数の企業でしかないということは驚くべきことではない」と指摘した。
OneDのビンセント・プルビネージ最高経営責任者(CEO)は「10年以上にわたり、イーミン・ジュー博士と彼のチームは、多くのシリコンナノワイヤ・ベースの電極を様々なエネルギー応用(燃料電池、スーパーキャパシター、リチウムイオン電池)のためにテストし、基礎的なナノワイヤの発明を、市場の要請を満たす競争力のあるコストで工業的に大量に生産できる複合シリコン/カーボン材料に転換した。これまでに、多くの新しい構造、プロセス、機器が発明され(例えば WO2018/013991 (
リンク),
US9812699) ( リンク)、広範なテストが実施され、その結果、生産技術の合弁企業パートナーへの移管が最近完了した。この合弁企業は現在、OneDのSiNANOde(R)素材を工業的に大量生産し、世界の大手バッテリー・メーカーに供給している」と付け加えた。
シリコンナノワイヤ(直径が極めて小さく長さが比較的長いため「一次元材料」として知られている)は約20年前に発見された。OneDのSiNANOde(R)は、リチウムイオン電池のアノード(陽極)電極のコーティングに一般的に使用される商業用グラファイト粉末に、シリコンナノワイヤの独自の電気化学的および電子的特性を加える。バッテリーにSiNANOde(R)アノードを使用することにより、エネルギーおよび電力の密度が極めて高くなり、低温での充電がより速くなり、電動工具から家電製品、電気自動車に至るまで幅広い用途にとってより優れた性能がもたらされる。
SiNANOde(R)はOneD Material LLC.の登録商標である。
詳細はwww.onedmaterial.comを参照。
Nanosys(R)はNanosys, Inc.の登録商標である。詳細はwww.nanosysinc.comを参照。
ソース:OneD Material, LLC
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