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ウチヤマホールディングス、九州工業大学、IDCフロンティア、介護施設従事者のIoTによる行動認識実証実験を実施

~31種類の行動と約12億レコードを分析し稼働を可視化、職員の業務効率化へ期待~

株式会社ウチヤマホールディングス(本社:福岡県北九州市、代表取締役社長:内山 文治、以下ウチヤマホールディングス)と国立大学法人九州工業大学(所在地:福岡県北九州市、学長:尾家 祐二、以下九州工業大学)、Yahoo! JAPANグループである株式会社IDCフロンティア(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:志立 正嗣、以下IDCF)は、高齢者介護施設においてIoTセンサーとビッグデータ分析を活用し、介護・看護職員の行動記録と機械学習による行動認識・業務分析の実証実験を実施しました。

ウチヤマホールディングスの連結子会社で、福岡県を中心に全国で84施設の介護施設を運営する株式会社さわやか倶楽部(以下さわやか倶楽部)の介護付有料老人ホーム「さわやか海響館」(北九州市若松区)において、2017年1月から3月までの約3か月間、介護士22名、看護師5名を対象に行動センシング技術とIoTセンサーやスマートフォンを用いて行動データを自動収集し、蓄積された約12億レコードのビッグデータを、クラウド上で稼働する機械学習・行動認識プログラムにより、31種類におよぶ業務行動の推定を行いました。

少子高齢化が進行し労働力不足が懸念されている現代において、介護やヘルスケアの現場でもITを活用して職場環境を改善していくことがより重要になってきます。しかしながら、これらの現場においては、人の行動に依存する部分が多くを占めるのが実情です。スマートライフケア(*1)社会の実現に向けて、本実証実験で得られた業務種別や行動パターンおよび時間分布などを、データを基にした業務シフト改善や職員の能力向上・人材育成などにつなげていくものです。

*1 スマートライフケア:ICTを活用して、予防医療や介護予防の促進など限られた人員での最適な医療や介護体制の提供などにより、生活の質(QOL)の高い社会生活を支援すること

本実証実験では、介護・看護職員の個々人が保有する業務ノウハウの共有や改善を、業務行動を自動で記録し可視化する視点からアプローチしています。介護や看護の通常業務を妨げないよう、職員が身に付けた市販の小型センサーデバイスとAndroidスマートフォンを組み合わせ、加速度、地磁気、照度、気圧、温湿度などのデータを取得しています。また、施設各階の居室や食堂、浴室などの共用エリアにもセンサーを設置することで、単純な業務行動の推定だけではなくフロア毎における時間単位での業務状況や、職員の経験年数、業務内容と時間の相関関係などを分析することが可能となりました。

教師データありの学習を採用しており、機械学習を用いた行動分析には大量のデータが必要となるため、実験で得られた介護現場の行動データは大変貴重なものとなります。今回の実験期間では、開始時刻推定(*2)が2行動90%以上、4行動が60%以上、継続時間推定(*3)が9行動80%以上、15行動60%以上の推定精度となりました。また、介護・看護の業務行動の中では「記録業務」がいずれも上位を占めており、業務開始時間が朝と夕刻に集中していることが分かりました。

*2 60分の誤差を許容した場合の行動推定
*3 10分の誤差を許容した場合の行動推定

ウチヤマホールディングスは、連結子会社のさわやか倶楽部において介護事業を展開しており、84施設、およそ1,800名の職員を擁しています。事業が拡大する中で、施設の現場における職員の配置や提供するサービス品質の平準化は重要なポイントで、今後本実証実験で得られた知見やデータを基に、IT技術を用いた現場効率の改善手法を積極的に取り入れてまいります。

九州工業大学は、スマートライフケア社会創造ユニット(*4)において、これまでに研究開発してきたIoTと機械学習技術の知見を活用して、本行動認識実証実験を行ってまいりました。今後引き続きこの技術をリードしながら、文部科学省の大型プロジェクトの支援も得て性能向上と適用分野の拡大に努めてまいります。特に、これまで製造業とは全く違う業務形態であった介護や医療分野において適用して行くことは、高齢化社会における国民生活の質の向上に大きく資すると考えます。

*4 スマートライフケア社会創造ユニット:九州工業大学による戦略的研究ユニットの1つ。介護現場におけるセンサー等のデータから最適なプロセス管理を自動的に行うことにより、最大限のライフケアサービスを提供できる技術を開発すること目的としています。

IDCFは、Yahoo! JAPANグループのITインフラ事業者として国内に8か所の自社データセンターを運営し、約4万平方メートルの敷地と複数棟からなる西日本では最大規模(*5)のデータセンターを福岡県北九州市の八幡製鉄所跡地に構えています。データセンター事業を基盤としたクラウドやビッグデータ分析サービスの拡大を推進しており、データセンターに蓄積されるデータの有効活用にも取り組んでいます。本実証実験で構築したIoTを用いたデータ分析基盤は他事業者での活用も可能であり、今後は本基盤を生かしたさまざまな他業種とのオープンイノベーションを進めていく予定です。

*5 西日本地域におけるデータセンター1拠点あたりの総ラック数での比較(自社調べ)

■実証実験の概要
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期間           2017年1月~3月
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場所           介護付き有料老人ホーム「さわやか海響館」
             (福岡県北九州市)
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規模           地上6階、64部屋
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対象           職員27名(介護士22名、看護師5名)
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センサーデバイス     91個(職員携帯用:27個、館内設置用64個)
             照度、温度、湿度、気圧、加速度、地磁気の
             データを取得
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スマートフォン      Android端末27台
             加速度のデータを取得
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モバイルWi-Fiルーター   5台
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Android アプリ      ・InuLog(センサーとクラウドの中継)
             ・aTimeLogger(行動履歴の登録)
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クラウド基盤       IDCFクラウド(仮想マシン)
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アプリケーション基盤   Red Hat OpenShift Container Platform
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データ分析基盤      トレジャーデータサービス by IDCF
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総データ量        レコード数:約12億/容量:3.9GB
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■従事者の業務行動一覧
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項目(31種類)      介護職員(24種類)   看護職員(25種類)
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モーニングケア         ○           -
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ナイトケア           ○           -
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離床・臥床解除         ○           -
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洗面解除            ○           -
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口腔ケア            ○           ○
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食事対応            ○           ○
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食事介助            ○           ○
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服薬介助            ○           ○
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トイレ介助           ○           ○
-----------------------------------
入浴介助            ○           -
-----------------------------------
バイタル確認          ○           ○
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レクリエーション        ○           ○
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リハビリ            ○           ○
-----------------------------------
外出対応            ○           ○
-----------------------------------
館内清掃            ○           ○
-----------------------------------
トイレ清掃           ○           ○
-----------------------------------
シーツ交換           ○           -
-----------------------------------
活力朝礼            ○           ○
-----------------------------------
申し送り            ○           ○
-----------------------------------
個人記録            ○           ○
-----------------------------------
巡視              ○           ○
-----------------------------------
コール対応           ○           ○
-----------------------------------
休憩              ○           ○
-----------------------------------
利用者対応           ○           ○
-----------------------------------
処置              -           ○
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物品準備、点検         -           ○
-----------------------------------
医師報告、指示受け       -           ○
-----------------------------------
医師往診、回診対応       -           ○
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服薬整理            -           ○
-----------------------------------
家族対応            -           ○
-----------------------------------
担当者会            -           ○
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以上

【株式会社ウチヤマホールディングスについて】(リンク
社名:株式会社さわやか倶楽部
代表者:代表取締役社長 内山 文治
事業内容:介護事業、カラオケ事業、飲食事業、不動産事業、その他(ホテル事業)
株式会社ウチヤマホールディングスは、1971年に不動産事業を営む内山ビル会社を設立したことにはじまります。その後、1991年にカラオケ事業、1995年に飲食事業、そして2003年に介護事業をスタートさせ、事業領域と業容を拡大してまいりました。2006年には、戦略的な事業展開と効率的な事業運営を行う持株会社体制の確立を目的に、当社、株式会社ウチヤマホールディングスを設立し、2014年9月には東証一部指定となりました。当社グループは現在、高齢者介護施設を運営する株式会社さわやか倶楽部と、カラオケ・飲食店舗の運営や不動産事業等を展開する株式会社ボナー及びタイで飲食業を行うBonheure (Thailand) Co., Ltd.とKANTEKIYA(THAILAND) CO., LTD.の4社が傘下にあり、事業間シナジーの高い経営を行っております。「慈愛の心,尊厳を守る,お客様第一主義」を基本理念に掲げ、地域社会に必要とされる企業となること、当社の施設や店舗をご利用いただく皆様に安心・信頼していただけるサービスの継続的な提供を行うことを目指しております。

【九州工業大学について】(リンク
大学名:国立大学法人九州工業大学(Kyushu Institute of Technology, Kyutech)
学長:尾家 祐二
九州工業大学は、1909年(明治42年)安川敬一郎、山川健次郎によって設立された私立明治専門学校の設立に始まり、開学以来、「技術に堪能なる士君子」の養成を基本理念として、世界を先導する高度技術者を排出するとともに、新技術を創出する研究開発を通して百年余にわたって我が国及び世界の産業発展に貢献してきました。北九州市戸畑区の工学部・大学院工学府、福岡県飯塚市の情報工学部・情報工学府、北九州市若松区の大学院生命体工学研究科の3キャンパスで約5650名の学生が学んでおり、就職に強い大学(H29.3就職率99.8%)として認知されています。また、研究面においては、近年では年間230件を超える民間企業等との共同研究を行っており、産学連携にも力を注いでいます。また、平成30年には学部における学科の再編や、類別入試の導入を予定するなど時代に即した改革も進めております。

【IDCフロンティアについて】(リンク
社名:株式会社IDCフロンティア(IDC Frontier Inc.)
代表者:代表取締役社長 志立 正嗣
事業内容:クラウドコンピューティング事業、データセンター事業
株式会社IDCフロンティアは、Yahoo! JAPANグループのクラウドコンピューティングとデータセンター事業を担う戦略的子会社として、クラウド、ビッグデータ分析、ネットワークセキュリティ、ハウジングなどのITインフラを提供しています。国内最大規模を誇る広帯域のバックボーンネットワークと圧倒的な拡張性を持つ最新鋭のデータセンターを首都圏・東日本・西日本で展開しており、サーバーセンターからデータを集積するセンターへの変革を推し進め、お客さまの課題を解決するとともにデータが生み出す新しい価値を提供しています。

<リリースに関する報道機関からの問い合わせ先>
■株式会社ウチヤマホールディングス 草原
電話:093-551-5555
FAX:093-513-3222
メールアドレス:kusahara@sawayakaclub.jp

■九州工業大学 総務課広報企画係 用正
電話:093-884-3007
FAX:093-884-3015
メールアドレス:sou-kouhou@jimu.kyutech.ac.jp

■IDCフロンティア 広報グループ
電話:03-6898-2430
メールアドレス:pr@idcf.jp
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このプレスリリースの付帯情報

介護施設での行動認識やビッグデータ分析を用いた実証実験のイメージ

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