新日鉄住金 永久磁石式の補助ブレーキの開発で文部科学大臣表彰を受賞

新日鐵住金株式会社 2017年04月11日 14時28分
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新日鐵住金株式会社(以下、当社)が開発した中大型商用車に使用される永久磁石式の補助ブレーキ装置(リターダ)が、「平成29年度文部科学大臣表彰科学技術賞(開発部門)」を受賞しました。本賞は科学技術に関する開発、理解増進等において顕著な成果を収めたものの功績を讃える賞であり、当社は平成19年度から11年連続での受賞になります。

1.受賞内容
(1)受賞名  : 平成29年度文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)
(2)受賞件名 : 永久磁石式小型軽量リターダの開発
(3)受賞者  : 交通産機品事業部製鋼所 安全環境防災室長 齋藤 晃
         フェロー 宮原 光雄
         交通産機品事業部製鋼所 産機品技術室長 今西 憲治
         技術開発本部鉄鋼研究所 材料信頼性研究部主幹研究員 野口 泰隆
         交通産機品事業部製鋼所 産機品工場長 山口 博行

2.開発の背景
中大型商用車が荷物を満載状態で長い下り坂を走行する際には、速度抑制のために、エンジンブレーキのみならず、フットブレーキを多用する場合があり、フットブレーキの制動力の低下が課題となっていました。
当社は、1990年に世界初の技術として、小型軽量で搭載性、メンテナンス性に優れる永久磁石式の補助ブレーキ装置(リターダ)を実機化しました。以降、車重規制緩和、燃費改善、排気ガス規制、ドライバーの疲労軽減などの新たな社会的要請に対応して、より高い制動性を発揮し、より小型軽量で、更にドライバーに優しい性能(多段切り替え、応答時間短縮)を有するリターダを開発してきました。

3.開発の内容
永久磁石の磁力を鋼製ロータへ非接触で作用させ、制動力を発揮する永久磁石式リターダであり、初期型では強力なネオジム磁石を使用し磁石列を軸方向スライドするON-OFF切り替え方式などの採用により、小型軽量で搭載性、メンテナンス性に優れるため、リターダ普及率が向上しました。
初期型以降、最新型までの主な開発項目としては、1)ロータ専用耐熱鋼 2)高効率磁気回路 3)ロータ用複層銅めっき技術 4)制動力多段切り替え制御技術 5)省部品点数の装置構造などです。初期型と最新型の性能比較で、質量あたりの制動力を2.1倍向上させるとともに、応答時間の53%短縮を図りました。

4.開発の効果
小型軽量で搭載性、メンテナンス性に優れる永久磁石式の補助ブレーキ装置(リターダ)の実機化以降、車重規制緩和、燃費改善、排気ガス規制、ドライバーの疲労軽減などの商用車のブレーキに関わる課題を解決するリターダを開発し、大型車主体に広く普及することにより、商用車の安全・安心の確保に大きく貢献しております。


お問い合せ先:総務部広報センター TEL:03-6867-2146
以 上

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