ザイリンクス、「Iridium NEXT」衛星群に数百個の航空宇宙グレード FPGA が搭載

航空宇宙グレード Virtex-5QV デバイスのスケーラビリティと柔軟性により、新しいアプリケーションと革新を実現



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ザイリンクス社 (本社 : 米国カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ : XLNX) は 1 月 16 日 (米国時間)、人工衛星群「Iridium NEXT」の打ち上げに数百個の航空宇宙グレード FPGA が使用されたことを発表した。ザイリンクスの航空宇宙グレード Virtex(R)-5QV デバイスは、宇宙空間での動作寿命期間を通じて、そのスケーラビリティと柔軟性によって、新たなアプリケーションと革新を可能にする。Iridium NEXT は、Iridium 社の次世代衛星群 (コンステレーション) であり、現在、最大の商用衛星群として地球を周回している低軌道衛星網の後を継いで機能を拡張する。その第一弾となる最初の 10 機の Iridium NEXT 衛星打ち上げが、2017 年 1 月 14 日に実施された。

航空宇宙グレード Virtex-5QV デバイスは Iridium NEXT 衛星群に不可欠な構成要素として使用されており、ザイリンクスは航空宇宙産業における重要な役割を担っている。SEAKR Engineering 社提供の OBP (オンボード プロセッサ) ハードウェア上に複数の航空宇宙グレード Virtex-5QV デバイスが組み込まれ、Iridium NEXT 衛星に搭載された。この OBP の処理能力は最大 1 TFLOP (浮動小数点演算を 1 秒間に 1 兆回行うことを表す単位) であり、Iridium NEXT のリコンフィギュレーション可能なフォールト トレラント通信プロセッサに欠かせない要素となる。この OBP は、現在のところ、宇宙空間で最高のパフォーマンスを誇るリコンフィギュレーション可能なプロセッサである。

SEAKR Engineering 社の社長であるエリック アンダーソン (Eric Anderson) 氏は、「ザイリンクスの航空宇宙グレード Virtex-5QV FPGA はリコンフィギュレーション可能なため、Iridium NEXT は Virtex-5QV の動作寿命期間中、軌道上にありながら、先々の進歩や革新を実装していくことが可能になります。Virtex-5QV FPGA のスケーラビリティと柔軟性により、今はまだ想像もしていないような新しいアプリケーションを実現する可能性が開かれました」と述べている。

ザイリンクスの航空宇宙/防衛部門担当バイス プレジデントであるユーセフ カリロラヒ (Yousef Khalilollahi) は、「数百に上る航空宇宙グレード Virtex-5QV FPGA が最新の Iridium NEXT 衛星群に搭載され、時代の最先端を行く Iridium NEXT プログラムでザイリンクスが重要な役割を果たすことができ光栄です。Iridium NEXT 通信衛星群事業に参画することで、リコンフィギュレーション可能な大容量航空宇宙グレード FPGA を最新の航空宇宙アプリケーションに供給してきた、ザイリンクスの豊富な実績がさらに強固なものとなります」と述べている。

Virtex-5QV デバイスについて
Virtex-5QV FPGA は、業界をリードする実績を備えた Virtex-5 ファミリと同じ第 2 世代の ASMBL™ カラム ベース アーキテクチャを基盤とする FPGA であり、ザイリンクスの ISE(R) Design Suite でサポートされている。Virtex-5QV FPGA には、Virtex-5 ファミリと同様、ハード IP システム レベル ブロックが多数搭載されている。その中には、柔軟な 36Kbit/18Kbit ブロック RAM/FIFOや、第 2 世代の 25x18 DSP スライス、シリアル コネクティビティ向上のために消費電力を最適化した高速シリアル トランシーバ ブロック、PCI Express(R) に準拠したインテグレイテッド エンドポイント ブロックなどがある。Virtex-5QV デバイスは、130,000 個のロジック セル、固定および浮動小数点演算に対応した 320 個の DSP スライスのほか、30 を超えるさまざまな規格に対応するプログラム可能なユーザー I/O を 836 個備えており、アプリケーションや多様なシステム コンポーネントへのインターフェイスを容易に実現できる。Virtex-5QV デバイスはまた、業界で初めて、航空宇宙向け高速コネクティビティ ソリューションを内蔵した製品であり、18 チャネルの 4.25Gbps マルチ ギガビット シリアル トランシーバにより、チップ ツー チップ、ボード ツー ボード、ボックス ツー ボックスの通信を可能にする。ザイリンクスの商用 Virtex-5 FPGA の耐放射線バージョンは、AFRL (米国空軍研究所) の宇宙機部門の支援により開発された。

ザイリンクスについて
ザイリンクスは、All Programmable FPGA、SoC、MPSoC、3D IC の世界的なリーディング プロバイダーである。ソフトウェア定義でハードウェアが最適化されたアプリケーションを可能にすることによって、クラウド コンピューティング、エンベデッド ビジョン、インダストリアル IoT および 5G ワイヤレスなどの分野に飛躍的進歩をもたらす。詳しい情報は、ウェブサイト japan.xilinx.com で公開している。

SEAKR Engineering 社について
SEAKR Engineering 社は、最先端高度技術を駆使した宇宙アプリケーション向けアビオニクス (航空電子機器) の世界的リーディング プロバイダーである。1982 年の創業以来、納品した飛翔ユニットは 100 を超え、110 を超えるシステムが打ち上げに成功し、設計通りに動作している。SEAKR Engineering 社が提供する最新のスペース エレクトロニクスには、IP ルーター、リコンフィギュレーション可能なモデム、高性能ペイロード プロセッサ、モジュール型コマンド/データ処理システム、ソリッド ステート レコーダー、有人宇宙アビオニクスなどがあり、過酷な環境におけるハイレベルな性能と信頼性に定評がある。SEAKR Engineering 社は、顧客と国家に誇りを持って貢献している小規模企業である。詳しい情報は、ウェブサイト リンク で公開している。

※ザイリンクスの名称およびロゴ、Artix、ISE、Kintex、Spartan、Virtex、Vivado、Zynq、その他本プレスリリースに記載のブランド名は米国およびその他各国のザイリンクスの登録商標または商標です。その他すべての名称は、それぞれの所有者に帰属します。

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