FRONTEO、「転倒転落予測システム」のベータ版が完成

株式会社FRONTEO 2016年12月05日 16時00分
From PR TIMES

転倒リスクを判定する従来の国際標準と比べ、高い精度で転倒する患者を判別 今年度中の医療現場での稼働に向けて、さらに臨床試験を進める

米ナスダックと東証マザーズに上場し、人工知能を駆使したビッグデータ解析事業を手がける株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本正宏、旧UBIC)と、100%子会社で人工知能を活用した医療データ解析ソリューションを提供するFRONTEOヘルスケア(本社:東京都港区、代表取締役社長:池上成朝)は、NTT東日本関東病院(所在地:東京都品川区、院長:亀山周二)との共同研究により開発を進めているFRONTEO独自開発の人工知能エンジンKIBIT(キビット)を搭載した「転倒転落予測システム」のベータ版※が完成し、医療現場での実装へと大きく進んだことを発表しました。



今回ベータ版が完成した「転倒転落予測システム」は、2015年2月より開発を進めているもので、人工知能が電子カルテ内の自由記述のテキストデータを解析し、入院患者の転倒・転落の予兆を察知、発生件数を減少させることで、医療における予測困難な有害事象の防止と、医師や看護師の負担軽減、病院の安全管理への寄与を目的としています。

『転倒転落予測システム』トップ画面

[画像1: リンク ]

FRONTEO、FRONTEOヘルスケアとNTT東日本関東病院では、これまで蓄積された実際に転倒・転落した患者の記録の解析を通じて、電子カルテからどのような患者の記録を捉えると予兆を察知できるかの検証を重ねてきました。その結果、「意識障害」や「自立行動」に関連する患者が発した言葉(主訴)や看護師の所見に着目し、実際に転倒に繋がったケースやベテランの看護師から見て危険と感じる記述を、教師データとしてKIBITに学習させて解析を行うことで効果をあげてきました。

これまでの検証により、従来の転倒リスクを評価する国際標準の予測手法「Morse Fall Scale(モース・フォール・スケール)」が実際に転倒した患者344人のうち195人(57%)を「リスクあり」と判別したのに比べ、「転倒転落予測システム」は、295人(86%)の患者を「リスクあり」と判別し、KIBITがより高い精度を達成しています。

今回完成した「転倒転落予測システム」のベータ版は、必要な情報が見やすいシンプルな画面構成で作られています。信号機に似た図柄で転倒転落の可能性が表示され、可能性が高い患者は赤、低い患者は青で示され、直感的に状況を掴むことができます。赤か青かの判定は、これまで培ってきた検証による成果に基づいています。現場の看護師は、自分たちが担当する患者一人ひとりの記録を読まなくても「患者一覧」の表示で、担当箇所の患者のリスク状態を見ることができます。さらに「個人表示」の画面から、患者がどういった理由でリスクが高いと判定されているか、電子カルテから抽出された表記や時系列での推移を確認することができます。
『患者一覧』の画面
[画像2: リンク ]


個別の患者の状態を示す『個人表示』画面
[画像3: リンク ]



今後は、NTT東日本関東病院で、蓄積されたデータを基にさらなる検証を進める他、臨床試験を行いながら、既存の電子カルテや表示システムとの接続、さらに看護師による使い勝手の検証を進めて参ります。また、要望に応じ、本システムの導入に関心を持つ他の病院にも提供し、今年度中の医療現場での稼働を目指していきます。

さらに、明日12月6日より開催される医療・ヘルステック分野のカンファレンス「Health 2.0 Asia - Japan」では、FRONTEO 取締役CTO、行動情報科学研究所所長で、FRONTEOヘルスケア取締役の武田秀樹が、ヒカリエホールで行われる1日目のパネルディスカッションに参加し、「転倒転落予測システム」の先進性について紹介させて頂くとともに、ヘルスケアでの人工知能の活用についてお話させて頂く予定です。

■Health 2.0パネルディスカッション
日時:   2016年12月6日(火) 9:15~10:00
会場:     渋谷ヒカリエ ヒカリエホール Hall A
プログラム名: 人工知能とヘルスケア
登壇者:     
 モデレーター:Matthew Holt Health 2.0
 スピーカー :武田秀樹 株式会社FRONTEOヘルスケア
        山寺純 株式会社Eyes, JAPAN
        Guido Pusiol スタンフォード大学
Health 2.0 Asia - Japan公式サイトURL:リンク

※ベータ版:ソフトウェアやシステムの仕様や動作、機能が最終版に近い状態で確定し、
最終的なテストや評価を行うためのもの

■KIBITについて
人工知能「KIBIT」は人工知能関連技術のLandscapingと行動情報科学を組み合わせ、FRONTEOが独自開発した日本発の人工知能エンジンで、人間の心の「機微」(KIBI)と、情報量の単位である「ビット」(BIT)を組み合わせ、「人間の機微を理解する人工知能」を意味しています。テキストから文章の意味を読み取り、人の暗黙知や感覚を学ぶことで、人に代わって、判断や情報の選び方を再現することができます。

【FRONTEOについて】URL: リンク
株式会社FRONTEOは、独自開発の人工知能エンジン「KIBIT」により、ビッグデータなどの情報解析を支援するデータ解析企業です。国際訴訟などに必要な電子データの証拠保全と調査・分析を行うeディスカバリ(電子証拠開示)や、コンピュータフォレンジック調査を支援する企業として2003年8月に設立。自社開発のデータ解析プラットフォーム「Lit View(リット・アイ・ビュー)」、アジア言語に対応した「Predictive Coding(プレディクティブ・コーディング)」技術などを駆使し、企業に訴訟対策支援を提供しています。同事業で培われ、発展した独自の人工知能関連技術は、専門家の経験や勘などの「暗黙知」を学び、人の思考の解析から、未来の行動の予測を実現。最近ではヘルスケアやビジネス・インテリジェンス、マーケティングなどの領域に活用し、事業の拡大を進めています。2007年6月26日東証マザーズ、2013年5月16日NASDAQ上場。資本金1,764,965千円(2016年9月30日現在)。2016年7月1日付けで株式会社UBICから現社名に変更しております。

【FRONTEOヘルスケア 会社概要】URL: リンク
名称:   株式会社FRONTEOヘルスケア
設立:   2015年4月16日
資本金:  37,000千円(資本準備金10,000千円含む、2016年10月3日現在)
代表者:  代表取締役社長:池上 成朝
事業内容: 治験情報解析支援サービス、院内環境改善支援データ解析サービス、
薬剤監視サービス(ファーマコビジランス)、ヘルスケア情報サービス、
その他医療分野情報解析事業

プレスリリース提供:PR TIMES リンク

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