能オペラ 青木涼子『秘密の閨』 能と、現代建築やファッション、音楽との壮大なコラボレーション

あいちトリエンナーレ実行委員会 2016年10月17日 10時00分
From 共同通信PRワイヤー

2016年10月17日

あいちトリエンナーレ実行委員会事務局

あいちトリエンナーレ2016 青木涼子『秘密の閨』世界初演公演のご案内

能と現代音楽の分野において精力的に新たな取り組みを続ける青木涼子。9月に能謡と弦楽四重奏のための新曲を現代イタリア人作曲家ステファノ・ジェルヴァゾーニに委嘱し、ディオティマ弦楽四重奏団とともに世界初演したばかりの青木涼子が、10月23日、気鋭のフランス人作曲家オレリアン・デュモン作曲による能オペラ『秘密の閨』を世界初演いたします。

フランスの新進気鋭の作曲家、オレリアン・デュモンのモノオペラ『秘密の閨』(2012)は、能や歌舞伎,民話により日本に古くから伝わる『安達原』をベースに、女性能役者と電子音響を伴う室内楽による、オリジナルの日本語作品です。「鬼婆」とは何か、女人禁制の伝統芸能、伝統の継承と読み替え、伝説の意味性、固有文化と共有文化(文化の交錯点)、日本語オペラ、あるいは、オペラという形態自体の過去・現在・未来、様々な示唆に富んだ作品となっています。
世界をまたにかけて活躍する建築家の田根剛、レディ・ガガの衣裳デザインでも有名なファッションデザイナーの廣川玉枝による衣裳などとのコラボレーションも話題の作品です。

詳細はこちら リンク

上演情報
演目:「秘密の閨(ねや)【世界初演】
日程:10月23日(日)17:15-(16:45開場)
会場:名古屋市青少年文化センター(アートピア)

出演:青木涼子
演奏:ネクスト・マッシュルーム・プロモーション、有馬純寿(エレクトロニクス)
主催:あいちトリエンナーレ実行委員会、公益財団法人名古屋市文化振興事業団
助成:文化庁
協力:アート・ビオトープ那須、日本航空
指揮:ジャン-ミカエル・ラヴォア
作曲:オレリアン・デュモン
台本:小田幸子
演出:フレデリック・タントリエ
空間:田根剛(DGT.)
照明:伊藤雅一(RYU)
衣装:廣川玉枝(SOMA DESIGN)
音響:有馬純寿(エレクトロニクス)
舞台監督:深町達
制作:(株)オカムラ&カンパニー
企画制作:あいちトリエンナーレ2016

料金:S席 4,000円/学生2,000円 A席 3,000円(学生1,500円)[全席指定]

チケットお取り扱い:
●チケットぴあ 0570-02-9999 リンク Pコード:451-541


『秘密の閨』あらすじ
平兼盛が陸奥国に下った際に、友人の源重之が、藤原実方の陸奥下向に随行し、安達ヶ原の黒塚という所で暮らしていた。都から伴ってきた両親や妹たちも一緒であるという。噂を聞いた兼盛は末娘に強く心を惹かれ、結婚を申し込むが、まだ幼すぎるのでと両親は許可しない。兼盛は後ろ髪を引かれながら都に戻り、いつのまにか娘のことを忘れた。その後、成長した娘は別の男と結婚。やがて娘の両親と兄の重之も亡くなると、夫はほかの女の許へ通い始めた。それでも娘は荒れ果てた黒塚に住んでいた。
そして長い時が流れ、熊野の山伏東光坊の阿闍梨・祐慶一行は、行脚の途中、陸奥安達ヶ原にやってくる。いきなり日が暮れ、途方に暮れていると、運良く一軒家を見つけ、あるじの老婆に宿を乞う。老婆は一行を歓待するが、「決して閨の内を覗いてはならない」と釘をさす。皆が寝静まった頃、不審に思った強力が我慢できずに閨を覗くと、そこは人間の死骸や白骨が山となって積み重なっていた。ここは人食い鬼の住み家であったのだった。


青木涼子(能)
東京藝術大学音楽学部邦楽科能楽専攻卒業(観世流シテ方専攻)。同大学院音楽研究科修士課程修了。ロンドン大学博士課程修了。2010年より世界の作曲家に委嘱するシリーズを主催しており、2014年にはデビューアルバム「能×現代音楽」をリリース。日本だけでなく世界各地の音楽祭に招待されパフォーマンスを行っている。世界的なオペラ・ハウスへの出演も果たしており、2013年マドリッド、テアトロ・レアル王立劇場にてマリンチェ役でデビュー、各紙で絶賛された。平成27年度文化庁文化交流使。リンク

オレリアン・デュモン(作曲)
トゥール大学医学部にて音楽療法、リル大学で芸術美学を修了後、パリ国立高等音楽院で作曲をジェラール・ペソンに学ぶ。2012 年満場一致の首席で作曲科修士課程を修了、修了作品「秘密の閨」がサラベール財団賞受賞。2013 年フランス学士院芸術アカデミーよりピエール・カルダン賞受賞。音色と形式との相関の探求に主眼を置いた彼の音楽は、オペラ、カンタータ、バロックアンサンブル曲などの言葉を含む作品や、電子音響作品に結実している。また、日本文化への強い敬意と情熱を反映した作品も多い。リンク

小田幸子(台本)
能狂言研究家。「能の舞台装置」「鬼女出立の変遷」等、歴史的変遷を軸に演出・演技面から能狂言を考察する論考を発表。世阿弥時代以後に盛行した観世信光らの風流能に関する研究も多い。大学で古典芸能を教えながら、能狂言のドラマトゥルクや演劇批評など、研究と舞台・過去と現在を橋渡しする活動を行っている。

フレデリック・タントゥリエ(演出)
2006年に自身のカンパニー「la barque」を設立、演出、作曲、脚本執筆などを手掛け、新しい音楽劇を発表し数多くの演劇のプロジェクトに作曲家としても参加している。また様々な演劇、音楽、脚本執筆のワークショップなどをフランス各地で企画。2011-2012シーズンにフランス文化省の支援のもと、リル・オペラ座のレジデンス・アーティストとなり、演出家ローラン・ペリーの演出助手などを勤めた。2011年には、リル・オペラ座でのオレリアン・デュモン作曲「GrandsDefiles」の演出を担当。

ネクスト・マッシュルーム・プロモーション(演奏)
関西において、現代音楽専門のアンサンブルと言うものが稀少であった中、「本当に面白い現代音楽を、本格的に提供するアンサンブルを地方で設立しよう!」と作曲家福井とも子が発案。クラリネット奏者上田希と作曲家川島素晴の協力を得て2001年に発足。「細川俊夫50年のランドスケープ」は企画、演奏ともに高い評価を得て2005年度サントリー音楽財団「佐治敬三賞」を受賞。グループ名はジョン・ケージのきのこ好きの理由に由来ている。

ジャン-ミシェル・ラヴォア(指揮)
フランスとカナダの国籍を持つ。マッギル大学でピアノと音楽学を専攻。在学中から多くの新作の指揮を手がけ、2006 年にアンサンブル・アンテルコンタンポランのアシスタント指揮者のポジションを獲得し、2年間ピエール・ブーレーズのもとでアシスタントを務めたのち、2010-2011シーズンにはロサンジェルス・フィルでグスターボ・ドゥダメルが選んだ4人のアシスタントの一人として活動。現代音楽だけでなく、交響曲やオペラなどのレパートリーでも各地のオーケストラと実績を重ねている。

田根剛(空間)
建築家。2006年、DGT.設立。現在「エストニア国立博物館」(2016年完成予定)をはじめ、世界各国でプロジェクトが進行中。2012年に新国立競技場基本構想国際デザイン競技で「古墳スタジアム」がファイナリストに選ばれ国際的な注目を集めた。フランス文化庁新進建築家賞(2008)、ミラノ建築家協会賞受賞(2008)、ミラノ・デザイン・アワード2部門受賞(2014)など受賞多数。小澤征爾の舞台装置や、 ノイズムの金森穣、ミナ・ペルホネン、三原康裕などとコラボレーションするなど、分野を超えた活動を行っている。

廣川玉枝(衣装)
文化服装学院アパレルデザイン科を卒業後、イッセイ ミヤケを経て独立。東京コレクションに参加し、2007年毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞受賞。レディー・ガガがそのボディウェアを着用したことで世界からも注目された。自ら設立したデザイン事務所SOMA DESIGN の一プロジェクトとしてブランドを規定し、無縫製ニットという手法を追求し続けている。



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