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日本運動疫学会は、ポケモンGOなどの身体活動を促進するゲームの開発・普及を前向きに評価するとともに、このようなゲームのさらなる「進化」に期待します。

日本運動疫学会 2016年08月09日 10時00分
From Digital PR Platform


1.声明

日本運動疫学会は、身体活動を促進するゲームの開発・普及を前向きに評価するとともに、このようなゲームのさらなる「進化」に期待します。

2.概要

 「ポケモンGO」がリリースされ、身体活動(からだを動かすこと*1)を促進するゲームに社会的な関心が高まっています。身体活動による国民の健康の保持・増進効果や身体活動の促進方法を研究している日本運動疫学会は身体活動を促進するゲームの開発・普及を前向きに評価し、現存する課題に対する声明を発表します。


3.声明の背景

 2010年、世界保健機関 (WHO) は、国家レベルの政策立案者を対象に、健康のための身体活動に関する国際勧告を発表しました。2012年、世界トップレベルの医学誌である「ランセット」が身体活動不足の特集号(*2)を組み、身体活動不足は世界的な大流行 (パンデミック) の状態であること、健康上の悪影響はタバコと同等であること、1年間で全世界の530万人が身体活動不足が原因で死亡していると報告しています。最近(2016年7月)発表されたばかりの「ランセット」の特集第2報(*3)は、世界における身体活動不足の状況に大きな変化がないことを憂慮し、この問題を解決するためには、経済産業界も含めた多部門の協働と対策の規模拡大(スケールアップ)が必要であることを指摘しています。
 タバコ問題に対しては、世界中で科学的根拠に基づいたさまざまな対策がなされ、多くの国においてその成果を確認するに至っています。日本運動疫学会は、身体活動不足の問題についても、運動疫学研究に基づいた効果的な公衆衛生対策を立ち上げるとともに、さまざまなアプローチを展開して問題を解決する必要があると考えています。
 このような状況の中、新たに登場してきた「ポケモンGO」等の身体活動を伴うゲーム(以下、身体活動促進ゲーム)は、様々な世代の身体活動を大幅に増やし、ひいては大きな健康効果をもたらす可能性があります。しかし、一方では、いわゆる「ながらスマホ」の危険性や不適切な場所への侵入等が社会問題化しつつあります。そこで、本学会は、安全性を重視した「身体活動促進ゲーム」の開発・普及に期待するとともに、現存する課題に対する声明を発表します。

4.声明の詳細

(1)産業界やゲーム開発者に対し、安全に「身体活動促進ゲーム」を楽しめるソフト開発やハード面を整備することに期待します。
(2)街づくりに関係するさまざまな立場の人に対し、公園や歩道の整備など、安全に楽しく「身体活動促進ゲーム」が楽しめる環境づくりに期待します。
(3)いわゆる「ながらスマホ」は極めて危険であり、本学会はこうした行為を行わないように強く注意喚起します。
(4)運動疫学あるいは公衆衛生に関わる研究者に対し、「身体活動促進ゲーム」の健康上および社会的な効果を評価するとともに、「身体活動促進ゲーム」をより安全に、効果的に楽しむための基盤となる知見を明らかにする研究の実施を奨励します。また、「身体活動促進ゲーム」に関わる事故や社会的問題を予防するための研究の実施についても奨励します。


5.用語解説

 *1 身体活動
  からだを動かすこと。安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する全ての動作を指します。日常生活における労働、家事、通勤・通学等の「生活活動」と、体力の維持・向上を目的とし、計画的・継続的に実施される「運動」の2つに分けられます(厚生労働省「身体活動基準2013」より)

 *2 ランセットの身体活動特集号(第1報、2012年)
    リンク
 *3 ランセットの身体活動特集号(第2報、2016年)
    リンク


6.声明に関するお問い合わせ先
   東京医科大学 公衆衛生学分野
   主任教授: 井上茂(いのうえ しげる) <日本運動疫学会理事長>
   TEL: 03-3351-6141(内線237)
   FAX: 03-3353-0162
   E-mail: jaee-info@gmail.com
   東京医科大学公衆衛生学分野 リンク
   日本運動疫学会 リンク

以上

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