血友病A治療薬「アディノベイト」、日本人患者さんにおける安全性と有効性を発表

バクスアルタ株式会社 2016年06月17日 11時13分
From Digital PR Platform


•第38回日本血栓止血学会(2016年6月16~18日)において、血友病A治療薬「アディノベイト」の第II/III相臨床試験における、日本人被験者を対象とした事後解析結果が発表されました

バクスアルタ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:川本壽人、以下「バクスアルタ」)は、第38回日本血栓止血学会にて、血友病A 治療薬の半減期延長遺伝子組換え血液凝固第VIII 因子(rFVIII)製剤である「アディノベイト静注用[一般名:ルリオクトコグアルファペゴル(遺伝子組換え)]」(以下、アディノベイト)での第II/III相臨床試験の事後解析の結果に基づき、日本人被験者における有効性と安全性に全体集団と大きな差異がないことが報告されたことをお知らせします。

本試験は、138例の治療歴のある患者さんを対象とした多施設共同非盲検プロスペクティブ試験です。この試験において、アディノベイトによる週2回の定期補充療法群では、年換算出血率(中央値)が出血時補充療法群に対し95%低く、アディノベイトによる定期補充療法群の患者さんの約40%では出血がなかったことが確認されています1。

今回、この試験に参加した日本人被験者11例(全例が定期補充療法群)を対象として事後解析を行った結果、日本人症例に対しても、全体集団と大きな差異はなく、出血抑制効果、止血効果が示されたことが確認されました。また、インヒビターの新たな発現や、日本人集団に特異的な有害事象の発現は認められませんでした。(日本人で認められた重篤な有害事象は1 例 1 件(筋肉内出血)で、この原因は交通事故による転倒で生じた出血であり、出血部位は「右大腿部前面」でした。また、副作用は悪心の1件のみでした)

アディノベイトは、世界で最も使われている血友病A治療薬であるアドベイト(ADVATE)[遺伝子組換え血液凝固第VIII因子製剤]をもとに創製されたもので、半減期を延長できるペグ化技術により、週2回のシンプルな投与スケジュールの提供を可能にしました2。バクスアルタは、日本人症例での有効性および安全性が確認されたことを礎に、血友病領域のリーディング・カンパニーとして血友病患者さん一人ひとりの最適な治療に今後も貢献していきます。

アディノベイトについて

ペグ化遺伝子組換え血液凝固第VIII因子製剤であるアディノベイトは、「血液凝固第VIII因子欠乏患者における出血傾向の抑制」を適応とします。
アディノベイトは既に2015年に米国で販売を開始し、EUでは承認を申請しています。日本では2016年6月1日より発売されています。

シャイアーについて

シャイアーはバクスアルタと合併することで、稀少疾患や極めて特殊な病気の患者さんのために尽力する、世界を代表するバイオテクノロジーのリーディング・カンパニーとなりました。これらの疾患は十分に理解されていないことが多く、患者さんは診断もされないままに命を脅かされることがあります。
人生を大きく変える稀少疾患や難病を抱えながら、より質の高い日常生活を過ごすための効果的な治療が受けられない世界中の何億人もの患者さんのため、革新的な医薬品を開発し、提供することが私たち22,000人の社員の使命です。シャイアーでは、豊富な製品ラインナップ、革新的な開発のパイプライン、世界各国の様々なパートナー企業との協働関係などを通じ、重点治療領域における優位性の拡大、維持に努めています。

また、私たちは患者さんとそのご家族、医療関係者、そして患者さんの治療および日常生活を支援する全ての方々と信頼関係を築いてまいります。合併により、患者さん、医療関係者、従業員にとって今まで以上に様々な可能性が広がり、株主の方々が期待する会社の成長にもつながるでしょう。

バクスアルタ株式会社はシャイアー社の100 %子会社です。

血友病について

血友病は「止血するのに時間がかかる」病気であり、生涯にわたる出血性疾患です3。出生男子1万人に1人の割合で男子に発生します4。血液中の凝固因子の中で、生まれつき血液凝固第VIII因子が低下または欠乏している患者さんが血友病A、血液凝固第IX因子が低下または欠乏している患者さんが血友病B4です。日本には血友病Aの患者さんが約5,000人、血友病Bの患者さんが約1,000人います5。

参考文献

1.Konkle, Barbara, et al. Pegylated, full-length, recombinant factor VIII for prophylactic and on-demand treatment of severe hemophilia A. Blood. July 2015
2.Proprietary pegylation technology exclusively licensed from Nektar Therapeutics.
3.About Bleeding Disorders: Frequently Asked Questions. World Federation of Hemophilia. Accessed on June 25, 2013. Available at: リンク
4.ホームインフュージョンマニュアル(編集:東京医科大学 福武勝幸・天野景裕)
5.厚生労働省委託事業「血液凝異常症全国調査」平成26年度報告書




本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]