2015年中堅・中小企業における「セキュリティ関連ツール」の利用実態とユーザ評価

ノークリサーチは2015年の国内中堅・中小市場における「セキュリティ関連ツール」の利用実態とユーザ評価に関する調査を実施し、その集計/分析結果を発表した。

<「個人向けから企業向けへの移行」と「エンドポイント以外の分野への拡大」が重要項目>
■中堅・中小市場でも「エンドポイント」以外のセキュリティ対策分野に目を向けることが重要
■ 「メール/Web」や「統合セキュリティ/標的型攻撃対策」は近年での導入に伸びが見られる
■ 「個人向け」と「企業向け」の保守/サポート費用関連の評価差は初期費用に比べて小さい

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2015年10月27日

2015年中堅・中小企業における「セキュリティ関連ツール」の利用実態とユーザ評価

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2015年の国内中堅・中小市場における「セキュリティ関連ツール」の利用実態とユーザ評価に関する調査を実施し、その集計/分析結果を発表した。本リリースは「2015年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の「セキュリティ関連ツール」カテゴリに関するサンプルおよびダイジェストである。

下記のリリース内容は以下のURLにも掲載されております。
発行元URLをご案内いただく際は以下のURLを記載ください。
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<「個人向けから企業向けへの移行」と「エンドポイント以外の分野への拡大」が重要項目>
■中堅・中小市場でも「エンドポイント」以外のセキュリティ対策分野に目を向けることが重要
■ 「メール/Web」や「統合セキュリティ/標的型攻撃対策」は近年での導入に伸びが見られる
■ 「個人向け」と「企業向け」の保守/サポート費用関連の評価差は初期費用に比べて小さい


対象企業: 日本全国/全業種の500億円未満の中堅・中小企業
対象職責: 以下のいずれかの権限を持つ社員
「情報システムの導入や運用/管理の作業を担当している」
「情報システムに関する製品/サービスの選定または決裁の権限を有している」
調査実施時期: 2015年7月
有効回答件数: 1300社(有効回答件数) ※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照 リンク


■中堅・中小市場でも「エンドポイント」以外のセキュリティ対策分野に目を向けることが重要
本リリースの元となる調査レポートでは年商500億円未満のユーザ企業1300社を対象としている。以下のグラフはセキュリティ関連ツールを導入しているユーザ企業に対し、導入済み製品/サービス(複数回答可)を尋ねた結果のうち、「年商5億円未満」 「年商20億円以上~50億円未満」 「年商100億円以上~300億円未満」の年商帯において、導入社数シェアが比較的高い製品/サービスを抜粋してプロットしたものである。(調査レポートには上記以外の年商帯や業種別、従業員数別、所在地別など様々な企業属性を軸として集計したデータが含まれる) 本調査の対象となるセキュリティ関連の製品/サービスは「エンドポイント(主にPC)」「サーバ」「メール/Web」「モバイル」「統合セキュリティまたは標的型攻撃対策」と幅広い。(対象となった製品/サービスの一覧と選定方法については本リリース末尾を参照)調査レポートにおいてはベンダや販社/SIerがセキュリティ製品/サービスを拡販していく際の留意点などについて詳しい分析を行っている。次頁以降ではその一部をサンプル/ダイジェストとして紹介している。


■ 「メール/Web」や「統合セキュリティ/標的型攻撃対策」は近年での導入に伸びが見られる
前頁のグラフを見ると、導入社数シェアの上位にはPCを主な対象としたエンドポイントセキュリティ製品/サービスが目立つ。
また、年商規模が小さくなるにつれて、「ウイルスバスター」「ノートンシリーズ」「ウイルスセキュリティZERO」など、個人向けでも利用されることの多い製品/サービスの割合が高くなっている。したがって、セキュリティ製品/サービスを開発/販売するベンダや販社/SIerにとっては『低年商帯の企業層に対して個人向けから法人向けの移行を促す』『エンドポイント(主にPC)以外の領域にも導入を広げる』の二点に取り組むことが重要となってくると考えられる。上記の点を踏まえて、本リリースの元となる調査レポートではセキュリティ製品/サービスを下記のカテゴリに分けて様々な分析を行っている。
【エンドポイント(主にPC、企業向け】
PCを主な対象としたエンドポイントセキュリティ対策の製品/サービスのうち導入社数シェア上位に位置し、かつ主に企業での導入を想定したものを指す。
例) 「ウイルスバスターコーポレートエディション」「Symantec Endpoint Protection」「McAfee Endpoint Protection」など
【エンドポイント(主にPC、個人向け】
PCを主な対象としたエンドポイントセキュリティ対策の製品/サービスのうち導入社数シェア上位に位置し、かつ主に個人での利用を想定したものまたは個人での利用が比較的多いと考えられるものを指す。
例) 「ウイルスバスター」 「ノートンシリーズ」 「ウイルスセキュリティZERO」など
【サーバ】
サーバの保護を主な目的としたセキュリティ対策の製品/サービスである。具体的な製品/サービスは本リリース末尾の製品/サービス一覧に記載された「サーバ」のカテゴリに一致する。
【メール/Web】
メールのスパム対策やWebサイトの保護を主な目的としたセキュリティ対策の製品/サービスである。具体的な製品/サービスは本リリース末尾の製品/サービス一覧に記載された「メール/Web」のカテゴリに一致する。
【モバイル】
スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末の保護を主な目的としたセキュリティ対策の製品/サービスである。
具体的な製品/サービスは本リリース末尾の製品/サービス一覧に記載された「モバイル」のカテゴリに一致する。
【統合セキュリティまたは標的型攻撃対策】
PC、サーバ、メール/Web、モバイルといった複数の領域に渡るセキュリティ対策を網羅した統合的な製品/サービスまたは標的型攻撃対策も考慮した先進的な製品/サービスが該当する。具体的な製品/サービスは本リリース末尾の製品/サービス一覧に記載された「統合セキュリティまたは標的型攻撃対策」のカテゴリに一致する。
以下のグラフは上記の各カテゴリの導入状況を2012年と2014年の導入年別に集計した結果である。「エンドポイント」や「サーバ」に比べると、「メール/Web」「統合セキュリティまたは標的型攻撃対策」のカテゴリは最近の導入が多い。
このデータからも、上記に述べた『エンドポイント(主にPC)以外の領域にも導入を広げる』が今後に向けて重要なポイントの一つであることがわかる。本リリースの元となる調査レポートでは運用形態(オンプレミスか、クラウドか?)など、下記以外の様々な観点からの集計/分析を行っている。


■ 「個人向け」と「企業向け」の保守/サポート費用関連の評価差は初期費用に比べて小さい
本リリースの元となる調査レポートでは「ユーザ企業が満足している機能は何であり、今後求めている機能は何であるか?」や「ユーザ企業が抱えている課題は何であり、その解決策としてどのような機能が求められるか?」といった観点からも詳細な分析を行っている。例えば 「導入済みのセキュリティ製品/サービスに関して評価/満足している機能や特徴」を尋ねた設問の選択肢例は以下の通りである。
【費用面の項目】
・導入時の初期費用が安価である
・導入後の保守/サポート費用が安価である
・バージョンアップ時の費用負担が安価である
【システム基盤に関連する項目】
・業種や業態に適した設定項目(テンプレート)を適用できる
・パッケージとクラウドを適材適所で混在させることができる
・クラウドサービスを併用することで個別のニーズを満たせる
・他のシステムとデータベースを一元化できる
・他のシステムとWebサービスによってデータ連携ができる
・他のシステムとファイル授受によってデータ連携ができる
・スマートフォンやタブレットからも利用することができる
・拠点向けの簡易システムが用意されている
【機能や性能に関する項目】
・管理機能をWebブラウザから利用できる
・管理用のサーバを導入する必要がない
・標的型攻撃にも対処することができる
・複数のログを照合し、危険を予知できる
・セキュリティ対策に関する手作業を自動化できる
・個人所有のスマートフォンやタブレットも管理できる
・ネットワークに負荷をかけずにPC保護対策を実施できる
・ActiveDirectoryやLDAPの配下にない端末も管理できる
・問題発生時の原因と対処方法をわかりやすく示してくれる
・自社に合った設定を支援するツールやテンプレートがある
・最低パスワード長などのポリシーを強制させることができる
・セキュリティ関連の啓蒙や講習を行うサービスを利用できる
・自社における現状を評価/点検するサービスを利用できる
など(※機能や性能に関する選択肢項目は全部で22項目)
以下のグラフは上記の選択肢のうち、「導入時の初期費用が安価である」、「導入後の保守/サポート費用が安価である」、「セキュリティ対策に関する手作業を自動化できる」の3項目に関する結果を前頁で定義したカテゴリ別に集計したものだ。
「エンドポイント(主にPC、個人向け)」は「導入時の初期費用が安価である」の回答割合が63.3%と突出して高くなっている。
だが、「導入後の保守/サポート費用が安価である」の回答割合は他のカテゴリと比べ顕著な差は見られない。ユーザ企業が個人向け製品/サービスを導入する事由の多くは費用削減と考えられるが、ベンダや販社/SIerが企業向け製品/サービスを訴求したい場合には、導入費用の削減はできたとしても、入後の費用負担にはそれほど大きな差がないことを伝えることを検討してみる価値がある。また、「セキュリティ対策に関する手作業を自動化できる」においては「エンドポイント」と比べて「サーバ」「メール/Web」「モバイル」「統合セキュリティまたは標的型攻撃対策」における回答割合が高くなっている。「エンドポイント」以外のセキュリティ対策についてはまだ導入率がそれほど高くないため、手作業に負っている場面も少なくないと考えられる。(例. メールのスパム対策など)それらを自動化できるという点を訴求することによって「エンドポイント」以外のカテゴリにおける製品/サービスの導入を促進できる可能性がある。ここでは3つの項目に関する結果を例として挙げたが、本リリースの元となる調査レポートでは他の項目に関する詳しい分析に基づいた今後の様々な訴求策を提言している。


調査実施時に選択肢として挙げた製品/サービス一覧

本調査ではセキュリティ関連ツールを「PC/サーバなどのIT資産を対象とした攻撃またはメールやWebを通じた攻撃などを防御/防止するアプリケーション」と定義している。この定義に基づき、アンケートの回答者はセキュリティを含めた13種類のアプリケーションカテゴリから導入済みのものを選ぶ。そこで「セキュリティ」を選んだ場合には、さらに導入済みの製品/サービス名やそれらの評価に関する詳細設問に回答する。また、左記の選択肢は過去の調査結果に基づき、自由回答の中から多く挙げられたものは選択肢として新たに取り上げ、逆に一定期間以上シェア数値が確認できないものは割愛するといった形で年毎に調整を行っている。

<<エンドポイント(主にPC>>
ウイルスバスター(個人向け) トレンドマイクロ
ウイルスバスターコーポレートエディション(企業向け) トレンドマイクロ
ウイルスバスタービジネスセキュリティ(企業向け) トレンドマイクロ
ウイルスバスタービジネスセキュリティサービス (SaaS形態) トレンドマイクロ
ノートンシリーズ(個人向け) シマンテック
Symantec Endpoint Protection(企業向け) シマンテック
Symantec Endpoint Protection Small Business Edition(SaaS形態) シマンテック
McAfee Endpoint Protection マカフィー
McAfee SaaS Endpoint Protection(SaaS形態) マカフィー
ESET ENDPOINT PROTECTION STANDARD(Endpoint アンチウイルス,ESET NOD32) キヤノンITソリューションズ
エフセキュア インターネットセキュリティ(個人向け) エフセキュア
エフセキュア アンチウイルス / クライアント セキュリティ(企業向け) エフセキュア
エフセキュアプロテクションサービスビジネス(SaaS形態) エフセキュア
カスペルスキー マルチプラットフォームセキュリティ / インターネットセキュリティ(個人向け) カスペルスキー
カスペルスキー スモールオフィスセキュリティ(企業向け) カスペルスキー
Kaspersky Endpoint Security for Business(企業向け) カスペルスキー
AhnLab V3 Corporate Edition アンラボセキュリティ
プラットフォーム ハミングヘッズ
Microsoft Security Essentials 日本マイクロソフト
KINGSOFT Internet Security キングソフト
ウイルスセキュリティZERO ソースネクスト
アバスト! AVAST
Webroot Secure Anyware ウェブルート
Panda Cloud Office Protection(SaaS形態) Panda Security
AhnLab MySaaS(SaaS形態) アンラボ
Windows Intune(SaaS形態) 日本マイクロソフト
Business Security Technical Service(BSTS)(SaaS形態) 富士通マーケティング
beat(SaaS形態) 富士ゼロックス
<<サーバ>>
Trend Micro Deep Security トレンドマイクロ
Trend Micro Deep Security as a Service(SaaS形態) トレンドマイクロ
ServerProtect トレンドマイクロ
McAfee Server Security Suite マカフィー
ESET FILE SECURITY キヤノンITソリューションズ
エフセキュア Windowsサーバセキュリティ / Linuxセキュリティ エフセキュア
<<メール/Web>>
InterScanシリーズ トレンドマイクロ
Symantec Messaging Gateway / Web Gateway シマンテック
Symantec Email Security.cloud / Web.Security.cloud シマンテック
McAfee Email Protection / Web Protection マカフィー
McAfee SaaS Email Protection & Continuity / SaaS Web Protection マカフィー
ESET MAIL SECURITY / WEB Security キヤノンITソリューションズ
メール/Webを対象としたセキュリティアプライアンスを利用
<<モバイル>>
Trend Micro Mobile Security トレンドマイクロ
Symantec Mobile Security シマンテック
McAfee VirusScan Mobile マカフィー
Kaspersky Security for Mobile カスペルスキー
エフセキュア モバイルセキュリティ エフセキュア
<<総合セキュリティまたは標的型攻撃対策>>
Trend Micro Deep Discovery トレンドマイクロ
Symantec Protection Suite シマンテック
McAfee Complete Endpoint Protection マカフィー
McAfee Security for Business(SaaS形態) マカフィー
McAfee Threat Intelligene Exchange マカフィー
ESET ENDPOINT PROTECTION ADVANCED(Endpoint Security/Endpoint Security) キヤノンITソリューションズ
ESET OFFICE SECURITY キヤノンITソリューションズ
<<その他>>
IT管理/運用のアウトソーシングの中でカバーしている
上記以外のパッケージ製品またはサービス
独自開発システム(オープンソースをベースとしたもの)
独自開発システム(ベースとなるものがない完全なスクラッチ開発)

本リリースの元となっている「2015年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の詳細は下記URLを参照
リンク
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当調査データに関するお問い合わせ
株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705
TEL 03-5244-6691 FAX 03-5244-6692
inform@norkresearch.co.jp
www.norkresearch.co.jp

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