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メルクが患者重視の各種がん治験薬開発成果を欧州がん学会で発表へ

メルクセローノ 2015年09月14日 16時57分
From 共同通信PRワイヤー

メルクが患者重視の各種がん治験薬開発成果を欧州がん学会で発表へ

AsiaNet 61754 (1165)

【ダルムシュタット(ドイツ)2015年9月11日PR Newswire=共同通信JBN】
*ECC Abstract(ECC発表論文要約):
 avelumab(注):3090、2749、2364、2630、3110、2398
 アービタックス(Erbitux):2120、2112、420、2400、2820
 evofosfamide:2312
 tepotinib:365、2353、3082、369

*メルクはavelumab、evofosfamide、tepotinibを含む同社腫瘍・がん免疫パイプライン化合物から得られたデータを共有

*結腸直腸(大腸)がん、頭頸部がんの複数研究から得られた新しいアービタックス(Erbitux)に関する部分解析データも公表

メルク(Merck)は2015年9月25-29日にオーストリアのウィーンで開催される今年の欧州がん学会(ECC)で、再度注目された腫瘍、がん免疫パイプラインの初期および後期化合物とともにアービタックス(R)に関する新しいデータを発表する。

これらデータは、新しい療法を開発する同社の科学依拠・患者中心のアプローチを強化するもので、膵がん、非小細胞肺がん、尿路上皮がんなど治療の難しいがんと闘う患者を助ける医薬品である。メルクセローノ(Merck Serono)のルチアーノ・ロセッティ氏(メルクバイオ医薬ビジネス部門グローバル研究・開発部長)は「ECC 2015で発表する当社データは、社外イノベーション、治療を個人に合わせるための適格治療(precision medicine)へのフォーカスを通じて、当社腫瘍学戦略が有効であることを示している。われわれは患者の転帰を向上する重要な要素である、患者が当社治療法から多くの恩恵を受けことを理解することにコミットしている」と語った。

▽患者のニーズに応えるコラボレーション
今年のECCでがんに挑戦するデータを発表する2つの最も戦略的コラボレーションは、メルク・ファイザー提携とThreshold Pharmaceuticals, Inc.とメルクの提携関係である。

メルクとファイザーの提携は、PD-L1阻害薬の潜在的役割と研究中のがん免疫剤avelumabの安全性と効能に関する6つの論文要約を発表する。この免疫チェックポイント阻害剤の新しいデータは、尿路上皮がん(例えば膀胱)、胸膜中皮腫、胃・食道胃接合部がんで発表される。IB相試験から得られた別の非小細胞肺がんと卵巣がんのデータは、米臨床腫瘍学会の2015年年次会議ですでに公表されたものに基づいて得られたものである。(1-10)

メルクはThreshold Pharmaceuticals Inc.と共同して、進行性固形がんと膵がんにかかったアジアの患者にevofosfamide(これまでTH-302として知られていた低酸素活性化プロドラッグ)を投与する第I相研究データを発表する。米食品医薬品局(FDA)は、局所で進行している切除不能もしくは転移性のがん治療薬のゲムシタビン(gemcitabine)と組み合わせるか、局所で進行している進行性もしくは転移性の軟部性組織肉腫にかかった患者治療用のドキソルビシン(doxorubicin)と併用処方されるevofosfamideに対して優先承認審査指定薬制度を適用した。

▽患者個人に合わせた治療
今年のECCで発表されるデータはまた、患者の個人に合わせた治療を重視するメルクを強調する。これはc-MET(肝細胞増殖因子の受容体であるチロシンキナーゼ)を過剰発現する進行性の肝細胞がんと非小細胞肺がんにかかった患者に対するc-MET受容体チロシンキナーゼの選択的低分子阻害剤であるtepotinibのデータが含まれる。さらに、第1選択薬RAS遺伝子野生型の転移性結腸直腸がん(mCRC)の治療用治験薬アービタックスおよび頭頸部がんのバイオマーカーの臨床的価値に関する新たな部分解析も発表される。

▽適切な治療に対する最新の診断法
メルクの適格医療(precision medicine)研究は、特定の治療法で最も恩恵を受けそうな患者を迅速に識別する医師を支援する、最新の診断試験の開発に役立つよう治療を超えてコラボレーションへと広がっている。メルクはmCRC患者のRAS(KRASおよびNRAS)腫瘍変異型の入院患者を特定するリキッド・バイオプシー試験の開発と製品化について、Sysmex Inosticsと協業している。SysmexはECC会場で、試験の有効性に関するデータを発表するとともに、血液べースのバイオマーカー試験についても言及する。リキッド・バイオプシーによるRAS遺伝子バイオマーカー試験は、今年中にCEマークを受ける見込みである。現在それは多くの国で、研究用(RUO)目的に適用されている。

(注)avelumabは抗PD-L1モノクローナル抗体(MSB0010718C)の提案中の(医薬品)国際一般名(INN)である。

(編集者注)

製品、腫瘍・免疫がんに関してメルクとパートナーが提出、受領された論文要約は、以下に一覧記載されている。論文要約は現在、以下のECCウェブサイトに掲載されている。
リンク

▽アービタックス(Erbitux)
腫瘍のタイプ:転移性結腸直腸(大腸)がん
演題:Quality of life analysis in patients with RAS wild-type metastatic colorectal cancer treated with first-line FOLFIRI + cetuximab in the CRYSTAL study(CRYSTAL研究において第1選択薬FOLFIRI + cetuximabで治療されたRAS野生型転移性結腸直腸がん患者の寿命解析の質)
筆頭発表者:Yamaguchi K(山口幸二)
論文要約(Abstract #):2120
発表日時(中欧時間): September 27, 09:15-11:15
セッション(Poster Session):消化器がん-結腸直腸がん(P#110)
発表会場:Hall C

 腫瘍のタイプ:転移性結腸直腸がん
  演題:Association between early tumour shrinkage and outcomes in RAS-wild type patients with metastatic colorectal cancer receiving first-line FOLFOX or FOLFIRI + cetuximab once every 2 weeks in the APEC study(APEC研究において毎2週間に1回第1選択薬FOLFOXもしくはFOLFIRI + cetuximabを受けた転移性結腸直腸がんにかかったRAS野生型患者の早期の腫瘍縮小と転帰との間の関係)
  筆頭発表者:Cheng A L
  論文要約:2112
 発表日時:September 27, 09:15-11:15
  セッション(Poster Session):消化器がん-結腸直腸がん(P#102)
  発表会場:Hall C

  腫瘍タイプ:転移性結腸直腸がん
  演題:Flash RAS study: RAS testing assessment in patients with metastatic colorectal cancer in 2014(フラッシュRAS研究:2014年の転移性結腸直腸がん患者におけるRAS試験評価)
  筆頭発表者:Lievre A
  論文要約:420
  発表日時:September 26, 16:45-18:45
  セッション(Poster Session):診断とバイオマーカー (P#070)
  ルーム:Hall C

  腫瘍タイプ:食道扁平上皮がん
  演題:Biomarkers of benefit from Cetuximab-based therapy in patient-derived esophageal squamous cell carcinoma xenograft models(患者派生の食道扁平上皮ががん異種移植モデルにおけるセツキシマブ主体の療法からの恩恵に関するバイオマーカー)
  主執筆者:Wong A
  論文要約:2400
  発表日時:September 28, 09:15-11:15
  セッション(Poster Session):消化器がん-進行性胃がんおよび胃食道接合部がん(P#362)
  ルーム:Hall C

  腫瘍タイプ:扁平上皮がん-頭頸部
 演題:Association of p16 status and feeding tube use in patients with locoregionally advanced squamous cell cancer of the head and neck treated with radiotherapy +/- cetuximab in a Phase III study(第III相研究における放射線療法+/-セツキシマブで治療された頭頸部がんの局所領域進行性扁平上皮がん患者におけるPp16遺伝子発現ステータスと経管栄養チューブ利用の関連性)
 主執筆者:Bonner JA
 論文要約:2820
  発表日時:September 27, 09:15-11:15
  セッション(Poster Session):頭頸部がん(P#203)
  ルーム:Hall C

▽avelumab
 腫瘍タイプ:転移性・再発性の非小細胞肺がん
  タイトル:, an anti- antibody, in patients with metastatic or recurrent non-small cell lung cancer progressing after platinum-based chemotherapy: a Phase  trial(プラチナ主体の化学療法後転移性あるいは再発性の非小細胞肺がんを進行している患者に抗PD-L1抗体avelumab (MSB0010718C)の投与:Ib相試験)
  主執筆者:Gulley JL
  論文要約:3090
  発表日時:September 27, 09:15-11:15
  セッション(Poster Session):肺がん-転移性疾患
  ルーム:Hall C

  腫瘍タイプ:卵巣がん
  タイトル:avelumab (MSB0010718C), an anti-PD-L1 antibody, in patients with recurrent or refractory ovarian cancer: a Phase Ib trial reporting safety and clinical activity(難治性卵巣がん患者に抗PD-L1抗体Avelumab (MSB0010718C)の投与:安全性と臨床活性を報告するIb相試験)
  主執筆者:Disis M
  論文要約:2749
  発表日時:September 28, 09:15-11:15
  セッション(Poster Session):婦人科系がん(P#412)
 ルーム:Hall C

  腫瘍タイプ:胃がんもしくは胃食道がん
  タイトル:avelumab (MSB0010718C), an anti-PD-L1 antibody, in patients with advanced gastric or gastroesophageal junction cancer: a Phase Ib trial(進行性胃がんおよび移植道接合部がん患者に抗PD-L1抗体Avelumab (MSB0010718C)の投与:Ib相試験)
  主執筆者:Chung HC
  論文要約:2364
  発表日時:September 28, 09:15-11:15
  セッション(Poster Session):消化器がん-胃がんおよび胃食道接合部がん(P3326)
  ルーム:Hall C

  腫瘍タイプ:局所進行性および転移性尿路上皮がん
  タイトル:avelumab (MSB0010718C), an anti-PD-L1 antibody, in patients with locally advanced or metastatic urothelial carcinoma: a Phase Ib trial(局所進行もしくは転移性尿路上皮がん患者に抗PD-L1抗体Avelumab (MSB0010718C)の投与:Ib相試験)
  主執筆者:Apolo AB
  論文要約:2630
  発表日時:September 28, 16:45-18:45
  セッション(Poster Session):泌尿性器悪性腫瘍-非転移性がん(P#121)
  ルーム:Hall C

  腫瘍タイプ:進行性切除不能中皮腫
  タイトル:Safety and clinical activity of avelumab (MSB0010718C), an anti-PD-L1 antibody, in patients with advanced, unresectable mesothelioma: a Phase Ib trial(進行性切除不能中皮腫患者に抗PD-L1抗体Avelumab (MSB0010718C)の投与:Ib相試験)
  主執筆者:Hassan R
  論文要約:3110
  発表日時:September 27, 09:15-11:15
  セッション(Poster Spotlight Session):肺がん-転移性疾患
  ルーム:Hall C

 腫瘍タイプ:食道扁平上皮がん
  タイトル:Prognostic significance of tumour-infiltrating immune cells and PD-L1 expression in oesophageal squamous cell carcinoma in Chinese patients(中国人患者の食道扁平上皮がんにおける腫瘍浸潤免疫細胞とPD-L1の発現に関する予後的意義)
  主執筆者:Jiang Y
  論文要約:2398
  発表日時:September 28, 09:15-11:15
  セッション(Poster Session):消化器がん-胃がんおよび胃食道接合部がん(P#360)
  ルーム:Hall C

▽Evofosfamide
 腫瘍タイプ:進行性膵がん
  タイトル:Japanese Phase I trial of hypoxia-activated prodrug evofosfamide (TH-302) as monotherapy in patients with solid tumors or in combination with gemcitabine in patients with advanced pancreatic cancer(固形がん患者の単剤療法として低酸素活性化プロドラッグevofosfamide (TH-302)もしくは進行性膵がん患者にゲムシタビンと混合して投与する日本の第I相試験)
  主執筆者:Mitsunaga S(光永修一)
  論文要約:2312
  発表日時:September 28, 09:15-11:15
  セッション(Poster Session):結腸直腸悪性腫瘍-胃がんおよび胃食道接合部がん
  ルーム:Hall C

▽Tepotinib
 腫瘍タイプ:固形がん
  タイトル:Identification of the recommended Phase II dose (RP2D) of the c-Met Inhibitor tepotinib(MSC2156119J) in Japanese patients(pts)with
solid tumors(固形がんにかかった日本の患者(pts)にc-MET阻害剤tepotinib(MSC2156119J)の望ましい第II相服用((RP2D)の確認)
  主執筆者:Yamazaki K(山崎剣)
  論文要約:365
  発表日時:September 27, 16:45-18:45
  セッション(Poster Session):Early Drug Development I (P#176)
 ルーム:Hall C

  腫瘍タイプ:進行性肝細胞がん
  タイトル:Data from a Phase Ib/II trial of the oral c-Met inhibitor as first-line therapy in Asian patients with advanced hepatocellular carcinoma(進行性肝細胞がんにかかったアジアの患者に第1選択療法として経口c-MET阻害剤tepotinib (MSC2156119J)のIb/II相試験からののデータ)
  主執筆者:Qin S
  論文要約:2353
  発表日時: September 28, 09:15-11:15
  セッション(Poster Session):消化器がん-胃がんおよび胃食道接合部がん (P#315)
  ルーム:Hall C

  腫瘍タイプ:c-MET活性上皮成長因子受容体(EGFR)変異非小細胞肺がん(NSCLC)
  タイトル:The highly selective c-Met inhibitor  in combination with gefitinib is active in Asian patients with c-Met-positive EGFR mutant NSCLC(c-MET活性化EGFR変異非小細胞肺がん患者にゲフィニチブと組み合わせた高度選択性c-MET阻害剤tepotinib)
  主執筆者:Soo RA                                        
  論文要約:3082
  発表日時:September 27, 09:15-11:15
  セッション(Poster Session):転移性疾患(P#334)
  ルーム:Hall C

  腫瘍タイプ:n/a
  タイトル:Open-label, single center, Phase I trial to investigate the mass balance and absolute bioavailability of the oral c-Met inhibitor (経口c-MET阻害剤tepotinibの物質収支と絶対的バイオアベイラビリティーを調査するオープンラベル、シングルセンター第I相試験)
  主執筆者:Johne A
  論文要約:369
  発表日時:September 27, 16:45-18:45
  セッション(Poster Session):Early Drug Development I (P#180)
  ルーム:Hall C

Avelumab、evofosfamide、tepotinibおよびすべての初期段階製品は現在、臨床治験中であり、米国、EU、カナダ、その他諸国での使用は認可されていない。すべての治験製品は安全もしくは有効であると実証されておらず、安全および有効性はすべて、データの規制上の検討とラベル化した主張の承認後のみ主張しうる。

アービタックス患者情報に関する全文はウェブサイトリンク で入手できる。

メルクのがんおよび腫瘍免疫に関する詳細はウェブサイトリンク を参照。

参照
1.  Heery C, et al. J Clin Oncol 33, 2015 (suppl; abstr 3055).
2.  Kelly K, et al. J Clin Oncol 33, 2015 (suppl; abstr 3044).
3.  Shitara K, et al. J Clin Oncol 33, 2015 (suppl; abstr 3023).
4.  Heery C, et al. J Clin Oncol 33, 2015 (suppl; abstr TPS3101).
5.  Gulley J, et al. J Clin Oncol 33, 2015 (suppl; abstr 8034).
6.  Disis M, et al. J Clin Oncol 33, 2015 (suppl; abstr 5509).
7.  Yamada Y, et al. J Clin Oncol 33, 2015 (suppl; abstr 4047).
8.  Kaufman H, et al. J Clin Oncol 33, 2015 (suppl; abstr TPS9086).
9.  Geng R, et al. J Clin Oncol 33, 2015 (suppl; abstr 4042).
10. Tsang K, et al. J Clin Oncol 33, 2015 (suppl; abstr 3038)

▽アービタックス(Erbitux)について
アービタックスは上皮成長因子受容体(EGFR)を標的とするIgG1モノクローナル抗体である。アービタックスの作用機序は、モノクローナル抗体として、EGFRに対して特異的に結合するという点で従来の標準的な化学療法とは明確に異なる。EGFRに結合することによって受容体の活性化と下流のシグナル伝達が阻害され、正常組織への腫瘍細胞の増殖、浸潤と転移が抑制される。また、化学療法や放射線療法によって引き起こされた損傷を修復する腫瘍細胞の活性を抑制し、腫瘍内血管新生を抑制するとも考えられており、それによって腫瘍の増殖を全体的に抑えるとされてる。

アービタックスに最も多い副作用はざ瘡様皮疹であり、皮疹の程度(グレード)と治療効果は相関があると報告されている。また、結腸・直腸がんの患者を対象とした使用成績調査において、約5%に過敏反応(インフュージョン・リアクション)が発生し、このうちの約2分の1が重度な症状を示した。

アービタックスは結腸・直腸がんおよび頭頸部扁平上皮がんの治療薬として、90カ国以上で市販承認を受けている。

メルクは1998年、イーライリリーの100%子会社であるイムクロン社から米国、カナダ以外でのアービタックスの販売権をライセンス供与された。メルクはグローバルでがん治療の進展に継続的にコミットしており、対象領域における新規治療法の研究に取り組んでいる。

▽evofosfamideについて
evofosfamide(TH-302)は臨床試験中の薬剤で低酸素活性化プロドラッグであり、多くの固形がんで顕著に認められる重度の低酸素状態下で活性化すると考えられてる。固形がんの内部では血管形成が不十分なため、低酸素状態となっている。同様に、造血器腫瘍患者の骨髄においても高度の低酸素状態を認める場合がある。

evofosfamideは現在、次の2つの第III相試験において評価中である。1つは、局所進行切除不能または転移性軟部肉腫(STS)患者を対象にドキソルビシンとの併用投与とドキソルビシン単剤投与を比較する試験(TH-CR-406試験)であり、もう1つは、局所進行切除不能または転移性の膵がん患者を対象にevofosfamide+ゲムシタビンとプラセボ+ゲムシタビンを比較する試験(MAESTRO試験)である。いずれの第III相試験も、FDAとの臨床試験計画評価(Special Protocol Assessment(SPA))合意に基づいて実施されてる。FDAと欧州委員会(European Commision)は、evofosfamideをSTSおよび膵がん治療のオーファンドラッグに指定した。evofosfamideについては、非扁平上皮・非小細胞肺がんの治療に関する第II相試験ならびにその他の固形がんと造血器腫瘍を対象とした初期の臨床試験が進行中である。

2012年2月、メルクはThreshold Pharmaceuticals, Inc.と、evofosfamideの米国での共同販売オプションを有するグローバルな共同開発および販売に関する契約を締結した。

▽tepotinibについて
tepotinib(もしくはMSC2156119J)は臨床試験中の薬剤でc-Met受容体チロシンキナーゼの低分子阻害剤であり、前臨床試験において肝細胞増殖因子依存性と非依存性腫瘍の増殖を阻害し退縮させることが示された。C-Metシグナル伝達経路の変更はさまざまなタイプのがんで見られ、腫瘍の増殖・悪性化や臨床予後の不良と相関している。tepotinibは現在、第I/II相試験の評価中である。

▽avelumabについて
avelumab(もしくはMSB0010718C)は、臨床試験中の薬剤で完全ヒト型抗PD-L1 IgG1モノクローナル抗体(fully human anti-PD-L1 IgG1 monoclonal antibody)である。avelumabはPD-L1の作用を抑制することにより、T細胞と適応免疫系を活性化すると考えられている。Fc領域を維持することにより、avelumabは自然免疫系に働きかけ、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)を誘発すると考えられている。2014年11月、メルクとファイザーはavelumab の共同開発および共同販売をする戦略的提携の締結を発表した。

▽メルクとファイザーの提携について
腫瘍免疫はメルクとファイザーにとって最重要領域である。グローバル戦略提携によって、両社は強みと能力を互いに享受し合い、抗PD-L1抗体薬avelumabの潜在力を開拓することが可能になる。同薬は当初メルクが見いだし、開発してきた。この腫瘍免疫領域における提携の一部として、両社はavelumabを開発し、販売し、ファイザーの抗PD-1抗体薬の開発を進める。両社は優先順位の高い最大20件の腫瘍免疫領域の臨床開発プログラムを連携して進める。同プログラムは併用試験を含み、その多くは2015年内の開始が期待されてる。

▽メルクセローノ(Merck Serono)について
メルクセローノはメルク(Merck)のバイオ医薬品ビジネス部門である。ドイツ・ダルムシュタットに本拠を置き、世界150カ国において、がん、多発性硬化症、内分泌・代謝疾患および循環器疾患の治療に用いられる先進的な医薬品を提供している。米国およびカナダにおいては、EMD Seronoが独立した法人として設立されたメルクセローノ子会社として事業展開している。

メルクセローノは、化学および生物由来のスペシャリティー領域における医療用医薬品の研究開発、製造、販売を行っている。重点領域である腫瘍領域、免疫腫瘍領域、免疫領域および神経領域における最新の治療法の提供に注力している。

詳細はウェブサイトリンク を参照。

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ドイツ・ダルムシュタットに本拠を置くメルク(Merck)は、ヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズ分野において、最高水準の品質と高度な技術に基づく革新的な製品を提供するリーディングカンパニーである。メルクセローノ、コンシューマヘルス、アレルゴファーマ、バイオシミラー、メルクミリポア、パフォーマンスマテリアルズの6事業部を有し、2014年の売上高は約113億ユーロとなっている。世界66カ国におけるグループ従業員約3万9000人が、患者のクオリティー・オブ・ライフの向上や顧客企業の支援、グローバルな課題の解決に向け取り組んでいる。メルクは世界で最も歴史の古い医薬・化学品会社です。1668 年以来、革新性、事業の成功および責任 ある企業家精神を標榜している。メルクの創業家は全体の約70%の株式を保有し、今日にいたるまで株式の過半数を所有し続けている。EMD Serono、EMD Millipore、EMD Performance Materialsとして事業を行っているカナダおよび米国を除き、ドイツ・ダルムシュタットのメルクはMerckの名称およびブランドのグローバルな権利を有している。

ソース:Merck Serono

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