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新日鉄住金 市村産業賞「本賞」を受賞

新日鐵住金株式会社 2015年03月19日 10時37分
From Digital PR Platform


新日鐵住金株式会社(代表取締役社長:進藤 孝生 以下、「当社」)は、「環境負荷低減型超ハイテン橋梁ケーブル用鋼線材」の開発で、公益社団法人新技術開発財団より、第47回(2014年度)市村産業賞「本賞」を受賞しました。市村産業賞は、優れた国産技術を開発することで産業分野の発展に貢献・功績した技術開発者を表彰する伝統と権威ある賞です。鉄鋼メーカーが最上位賞である「本賞」を受賞するのは、第44回において当社(旧新日本製鐵株式会社)が受賞して以来、2回目となります。

当該技術を活用した鋼線材の優れた生産性、性能により、橋梁の設計自由度の拡大と施工期間の短縮に今後更なる貢献が期待できる点などが評価されました。

なお、当社棒線事業部では、昨年10月よりSteeLinC(R)ブランドの下、当社の高い製品・利用加工技術の活用拡大を通して、国内外のお客様における「高強度・軽量化」、「工程省略・易加工性」、「環境対応」ニーズにお応えし、世界経済の成長や循環型社会の構築に貢献すべく取り組んでおります。今回の受賞を契機に、一層の取り組み強化を推進して参ります。

参考)SteeLinC(R)ウェブサイト
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1.受賞内容
(1)名 称 : 市村産業賞 本賞
(2)テーマ : 環境負荷低減型超ハイテン橋梁ケーブル用鋼線材の開発
(3)受賞者 : 代表取締役社長 進藤 孝生(*)
         本社 棒線技術部主幹 谷田部 比呂志
         君津製鉄所 品質管理部主幹 疋田 尚志
         技術開発本部 君津技術研究部主任研究員 真鍋 敏之
         (*)進藤社長は事業経営者としての受賞

2.開発の背景
新興国では交通インフラが急速に整備されつつあり、吊り橋や斜張橋といった長大橋プロジェクトが数多く計画されています。メインケーブルに使用される溶融亜鉛めっき鋼線(以下、「ワイヤ」)については、橋梁の長大化や設計自由度拡大の観点から、更なる高強度化が求められています。当該鋼線については、「鉛パテンティング処理(以下、「LP処理」)により製造されてきましたが、生産性が低く、環境負荷が高いという課題がありました。また、新興国では高品質かつ高強度の橋梁用めっき鋼線を製造することが難しく、新興国での需要増に対応し供給量を増やしていく上では、熱処理・加工技術レベルの制限を無くすことが出来る線材の開発が求められました。
これらの課題を解決するため、環境負荷が低く生産性の高い、橋梁用では世界初の熱間圧延直後に溶融ソルトに浸漬する鉛フリーの「直接パテンティング処理」(以下、「DLP(R)処理」)による高強度鋼線材を開発しました。

3.開発技術の概要
DLP(R)処理による高強度鋼線材は、コイル状で熱処理されることで冷却中に温度ムラが生じ、LP処理による線材と比較して強度や金属組織にバラつきが発生するため、ワイヤとしての特性が安定しないという課題がありました。具体的には、「硬質金属(パーライト)組織の長手方向の均一化」と「軟質金属(ベイナイト)組織の生成抑制」という課題がありました。今回の開発技術では、圧延直後に強水冷することでパーライト組織のバラつきを低減させること、また高強度材にはB(ボロン)、Ti(チタン)の添加によりベイナイト組織の生成を抑制することで、ワイヤの延性を向上させることが可能となりました。

4.開発技術の特長と効果
本技術により、生産面では熱処理工程の生産性を向上させるとともに、ワイヤメーカーでのCO2 排出量の大幅削減と鉛フリー化を実現しました。また、素材面ではワイヤ延性が向上し、熱処理工程の線径制約が無くなることで、ワイヤの強度と線径の製造範囲が拡大しました。この2つの優れた特性により、ワイヤ準備工期短縮やケーブル本数削減の効果が得られ、メインケーブル敷設作業工期の大幅な短縮を図ることが出来ました。
世界では、明石海峡大橋より支間長の長い橋梁が数多く計画されており、そのような橋梁には高強度ワイヤと安定した素材供給が求められることから、本技術の重要度がより増すと見込まれます。また、本技術は橋梁用めっき鋼線への適用に留まらず、コンクリート構造物の緊張筋、構造物吊上げ用高強度ロープ、送電線の芯材等、高強度で高品質が求められる他分野の製品にも活用されています。

※「SteeLinC」「DLP」は、当社の登録商標です。


(お問い合わせ先)総務部広報センター TEL:03-6867-2146
以 上

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