パナソニックがタイのロボット開発・国家プロジェクト「Center for Advanced Medical Robotics」に参画

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パナソニック株式会社は、このたび、タイのロボット開発・国家プロジェクト「Center for Advanced Medical Robotics（高度医療ロボット工学センター）」に参画します。2015年2月6日、タイのバンコクで開催された調印式とプレスイベントには、同社 モノづくり本部 新規事業プロジェクトリーダーの本間 義康氏、解析センター所長の難波 嘉彦氏ほか、3名のメンバーが出席しました。

本プロジェクトは、タイにおける医療ロボットの開発と実証を目的とし、タイのTCELS（※1）とマヒドン大学（※2）が中心となって、2013年～2017年の5年間に、総額20億バーツ（約70億円）規模で実施されます。パナソニックでは、これまでの「HOSPI(R)」や「アシストベッド」などのロボット技術開発や事業化の知見を生かし、「標準化・認証支援」「安全設計コンサルタント」「ロボット実証」などのテーマで、タイの医療ロボット技術の進展に寄与していきます。

式典では、TCELSのナレスCEOとマヒドン大学のウドム学長、パナソニックからは本間氏、難波氏がMOU契約に調印しました。それに続くプレスイベントには、タイのボイスTV社、ネーション社など多くのメディアが参加し、メディアにも多数取り上げられました。

モノづくり本部 新規事業プロジェクトは、生活支援ロボットの国際安全規格であるISO13482策定への参画や、ISO13482の詳細規格となる日本のJIS策定の経験を生かして、タイの国家安全規格作りを支援。さらに、その規格のISOへの共同提案も視野に入れています。また、これまでのロボット開発および実証の経験を元に、パナソニックのロボットを使ったプレ実証や、タイが開発するロボットでの実証のサポートを行います。特に、大阪府守口市にある松下記念病院での「HOSPI」導入時の現場改善手法を活用し、ロボットを導入する現場の課題分析や、効果的導入方法の提案、実証による効果の確認などを支援します。
一方、解析センターは、パナソニックグループ内で培った各種試験や分析技術、さらには製品リスクアセスメントのノウハウを用いた安全設計や、試験を行うロボット検証センターの立ち上げなど、ロボットの試験、認証に関する技術的支援を行います。

今後、パナソニックはタイのロボット開発の支援を進めていくとともに、本プロジェクトへの参画を通じて、タイを中心としたアセアン諸国に、パナソニックのロボット事業および試験認証事業の展開を計画しています。また、各種規格の標準化についてアセアン諸国と提携し、日本を中心としたアジアのスタンダードが世界標準となるよう取り組んでいきます。

※1 TCELS：「The Thailand Centre of Excellence for Life Sciences」の略称。タイ政府がライフサイエンスに特化して技術開発を進めるために設置。科学技術省の傘下にあり、国家プロジェクトの推進や大学・研究機関や民間企業へ投資を促す機関。

※2 マヒドン大学：タイでトップクラスの大学。工学部も医学部との関わりが強く、医学向けの活動が多い。工学部のバイオメディカルエンジニアリング科で医療ロボットの研究開発に取り組んでいる。

＜関連情報＞
▼自律搬送ロボット「HOSPI(R)」
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▼[プレスリリース]パナソニックが「病院内自律搬送ロボット HOSPI(R)」の販売を開始～病院経営の合理化と医療サービスの向上に貢献 （2013年11月6日）
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▼離床アシストベッド「リショーネ(R)」
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▼[プレスリリース]離床支援のためのロボット介護機器「リショーネ(R)」が世界初のISO13482認証を取得 （2014年3月11日）
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