ウインドリバー、チャイナモバイルとの協業でモバイルネットワーク向けNFVを加速

ニュースハイライト
・ウインドリバーはチャイナモバイルが新設したOPNFVテストラボの設立パートナーです。
・ウインドリバーとチャイナモバイルは、スモールセルゲートウェイ仮想化ソリューションと、C-RAN(Cloud Radio Access Network)仮想化ソリューションの開発で協業しています。
・Mobile World Congress 2015のチャイナモバイルブース(Hall 3、Stand 3A10)に、共同開発したNFVソリューションを出展します。

2015年3月2日、MOBILE WORLD CONGRESS(スペイン・バルセロナ)発 - ネットワーク対応インテリジェント システム向けソフトウェアを提供する世界的なリーダー、ウインドリバーは、チャイナモバイルと複数のNFV(Network Functions Virtualization)プロジェクトで協力しました。今回の協業には、NFVテストラボの新設や、スモールセルゲートウェイとC-RAN(cloud radio access network)の仮想化ソリューションの開発などがあります。これらの取り組みを結集して、業界がNFV化を本格的に展開し、市場投入までの時間短縮や運用コスト削減を図る支援を目指します。

チャイナモバイルは、統合オープンプラットフォームでNFVの加速に注力する、オープンソースプロジェクト「OPNFV」をベースにしたテストラボを、新たに開設しました。アジア地域では珍しいこのOPNFVラボでは、ライブネットワークへのアクセスをはじめ、オープンスタンダードに基づいたテストやインテグレーションを行うための、各種ハードウェア/ソフトウェアインフラを提供しています。ウインドリバーはこのテストラボの設立パートナーの一員です。ラボでは、Wind River Titanium Serverなどの商用NFVプラットフォームを提供し、オープンソースの開発やテストをサポートすることが可能です。商用NFVプラットフォームをテスト、評価するための充実した環境を提供することで、エコシステムの多様なパートナーが参加する機会を広げます。

ウインドリバーとチャイナモバイルは、スモールセルゲートウェイ仮想化の共同技術の展示で、大幅なコストダウンと柔軟性の向上を図った、高性能で高可用性のデータプレーンVNF(Virtual Network Function)の開発の実現性を示しました。データトラフィックが爆発的に増え続けるなか、ネットワーク容量拡大の有力な手段として、スモールセル基地局はますます注目を集めています。

スモールセルゲートウェイ仮想化ソリューションは、Wind River Titanium Server上に、VNFとしてASTRI社製Small Cell Gatewayを備え、インテル(R) Xeon(R) プロセッサー上で動作します。ASTRIゲートウェイは、シグナリングとモビリティ管理をモバイルコアネットワークにオフロードするように設計されており、Titanium Serverとは事前に検証済みで、パフォーマンスが最適化されています。Titanium Serverは、通信業界で求められる「常時接続」の厳しい要件を満たすように設計された、キャリアグレードのNFVインフラソフトウェアソリューションです。

チャイナモバイル研究所の副所長、ヤン・チーチャン氏は次のように述べています。「業界では新たなサービスの迅速な展開と運用コストの一層の削減を目的に、NFVモデルの採用が進んでいます。しかし、性能とシステムの信頼性は犠牲にできません。キャリアグレード要件の確保は不可欠です。ウインドリバーとの協力により、このたび、将来性のある方向へ有意義な一歩を踏み出せました」

ウインドリバーのネットワーキングソリューション・ビジネス開発担当シニアディレクター、チャーリー・アシュトンは次のように述べています。「データトラフィックはネットワークの限界に達しつつあり、通信事業者はネットワークアプリケーションやサービスを柔軟に展開できる、NFV技術の導入に期待しています。NFVには多面的な複雑さが伴い、真の進展には、チャイナモバイルのような業界リーダーとの協業が必須です。Wind River Titanium Serverは、NFVインフラの基盤で、キャリアグレードの仮想化の実現を支援します。サービス事業者は新次元の柔軟性、スケーラビリティ、運用コストやエネルギーコストの削減などのメリットが得られます」

このほか、ウインドリバーとチャイナモバイルは、NFV実装向けに、C-RANソリューションを開発しました。この共同ソリューションは、ネイティブに近いハードウェア性能およびL1からL3へのライブマイグレーションを実現するC-RANのデモに成功しており、ETSI NFV Industry Standards Groupの要件に準拠しています。Mobile World Congressでもデモが行われ、Wind River Titanium Serverテクノロジを、専用ハードウェアアクセラレータを備えた、インテル(R) Xeon(R) プロセッサーベースのサーバ上で動作させます。

チャイナモバイル研究所の主任研究員、イー・チューリン博士は次のように述べています。「ウインドリバーの助力により、業界初の仮想化C-RAN基地局BBU(Baseband Processing Unit)プールの試作品の開発に成功しました。すべてのLTEプロトコルスタックの厳しいリアルタイム要件を満たしながら、動的な全搬送波のライブマイグレーションをサポートしています」

NFVインフラプラットフォームにTitanium Serverを使用することで、顧客は、エンタープライズネットワークでは一般的となっている迅速なサービス展開と、通信ネットワークに課せられたキャリアグレードのアップタイムおよび厳しい信頼性を合わせて利用できます。キャリアグレードWind River Linux、リアルタイムKVM、OpenStack(R) のキャリアグレード プラグイン、インテル(R)データプレーン開発キット、高速仮想スイッチテクノロジといった、オープンスタンダードを使用したテクノロジをベースに、インテルアーキテクチャに最適化されたTitanium Serverは、高パフォーマンスとキャリアグレードの信頼性を一体化します。

仮想化スモールセルゲートウェイとC-RANのデモが、Mobile World Congress 2015のチャイナモバイルブース(Hall 3、Stand 3A10)に出展されます。また、そのほかのNFV技術がウインドリバーブース(Hall 7、Stand 7J65)に展示されます。Mobile World Congressのウインドリバーの詳細な出展内容については、こちらをご覧ください。
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NFVがもたらすビジネスチャンスや課題と、IoTコネクティビティのためのバックボーンへと繋がるネットワークの変革にウインドリバーがどのように対応しているかについては、こちらでご覧いただけます。
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Titanium Serverは、IoTの進展を可能にするWind River Helixポートフォリオ製品の1つです。

■ウインドリバーについて
ウインドリバーはインテルコーポレーション(NASDAQ:INTC)の完全子会社であり、ネットワーク対応インテリジェント システム向けソフトウェアを提供する世界的なリーディングカンパニーです。ウインドリバーは、1981年からエンベデッドデバイス向けソフトウェアを提供するパイオニアであり、そのテクノロジは20億を超える製品に使用されています。ウインドリバーは、業界でも屈指の包括的な組込みソフトウェアポートフォリオを有しており、ワールドクラスのプロフェッショナルサービスおよびサポートを提供し、さらにこれらは広範なパートナーエコシステムに支えられています。テクノロジと専門性を提供することで、安全、セキュア、そして信頼性に優れたインテリジェント システムの革新とデプロイを支援します。
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*Wind Riverは、Wind River Systems, Inc. および同社の関連会社の商標または登録商標です。記載されているその他の商標は、各所有者に帰属します。

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