“さっぽろ雪まつり”の8K非圧縮映像 100Gbps回線上、IPマルチキャスト伝送実験に成功

独立行政法人情報通信研究機構 広報部 2015年02月05日 14時00分
From 共同通信PRワイヤー

2015年2月5日

独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)

“さっぽろ雪まつり”の8K非圧縮映像
100Gbps回線上、IPマルチキャスト伝送実験に成功

【ポイント】
■ 8K非圧縮映像の長距離マルチキャスト伝送と100G伝送の高精細・選択的モニタリングを実現
■ 24Gbpsの複数データストリームを同一回線上で制御。高精細分析対象は10Gから40Gbpsへ
■ JGN-Xを活用した大容量・広域伝送基盤検証。分散環境上での超大容量データ処理の実現へ

 独立行政法人 情報通信研究機構(NICT、理事長: 坂内 正夫) リンクは、JGN-X上にて新世代ネットワークの実現に向けた研究開発を進めています。このたび、現在開催されている“さっぽろ雪まつり”の8K/4K映像を用いて、30者を超える産学関係者との連携によるNICT主催の実証実験として、8K非圧縮映像の超広帯域IPマルチキャスト伝送実験に世界で初めて成功しました。これは、昨年から稼働を開始したJGN-X の100Gbpsネットワーク上に構築された広帯域の仮想化ネットワークを活用した実証実験です。昨年成功した100Gbps回線上での8K非圧縮伝送検証実験の更なる発展事例となります。
 なお、本実験は2月6日(金)にグランフロント大阪内のナレッジキャピタルにて一般公開いたします。

【実験概要】
 NICTでは、新世代ネットワークの実現等に向けた研究開発用テストベッドネットワーク「JGN-X」を構築、運用しています。今回は、昨年成功した8K非圧縮伝送実験の成果を生かし、以下の実証実験を行いました。

●JGN-Xの100Gbps基幹回線を活用し、東京~大阪~北陸間で、8K映像及び4K映像の非圧縮データを複数拠点へIPマルチキャストにて伝送できる仕組みを構築しました。さっぽろ雪まつり会場にて撮影した高解像度映像などを国内の複数拠点へHD圧縮(30Mbps)、4K、8K非圧縮(24Gbps)をそれぞれIPマルチキャストネットワーク上で伝送する実験を神奈川工科大学ほかと共同で実施し、正確な制御性能を実証しました。

●100Gbps回線上での複数仮想回線の安定的な運用を目指し、100Gbpsネットワークの高精細・選択的なモニタリングを実施する仕組みを構築しています。昨年は、100Gbps回線から10Gbpsを選択し解析する実験に成功しました。今回は、更なる構成の改良により、最大40Gbpsの選択・解析を実現しました。これにより、非圧縮8K映像のような10Gbpsを超える大容量通信と制御パケットを同時に高精度に監視することができるようになり、また、問題発生時の詳細な分析が可能となります。

●タイにて2月6日(金)開催予定の次世代テレビ・超高速通信フォーラムの会場へ4K国際伝送を行う予定です。

 これらの実験は、30者を超える参加機関の協力・協賛を得て実施するものです。

【今後の展望】
 マルチキャストを100Gbps上で実現したことで、8K非圧縮映像のような大容量データを複数拠点で用いる実証実験が、帯域利用・経路選択の面で、より効率的に実施可能となります。100Gbps回線の高度な運用技術をテストベッドJGN-X利用者へ提供することにより、ソーシャルビッグデータ処理などの用途に的確に対応できる将来の新世代ネットワークの早期実現に向けた研究開発を促進します。なお、今回の実証実験については、2月6日(金)18時からグランフロント大阪にて一般公開いたします。



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