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2015年中堅・中小企業のIT活用における注目ポイントと展望(基本インフラ編)

株式会社ノークリサーチは業務システムに関連するトピックを対象とした「2015年中堅・中小企業のIT活用における注目ポイントと展望(基本インフラ編)」を発表した。

<オンプレミスとクラウドを対立軸で捉えずに取捨選択の幅を持たせることが最も有効>
■サーバ導入の提案では「時間軸で見たハイブリッドクラウド」という視点を持つことが大切
■既存ファイルサーバとオンラインストレージサービスの兼ね合いがどうなるか?が注目点
■スマートデバイスやDaaSといった多様な選択肢を活用シーンと共に提示することが重要

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2015年1月14日

2015年中堅・中小企業のIT活用における注目ポイントと展望(基本インフラ編)

調査設計/分析/執筆
株式会社ノークリサーチ
シニアアナリスト 岩上由高

株式会社ノークリサーチ(〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は業務システムに関連するトピックを対象とした「2015年中堅・中小企業のIT活用における注目ポイントと展望(基本インフラ編)」を発表した。


<オンプレミスとクラウドを対立軸で捉えずに取捨選択の幅を持たせることが最も有効>
■サーバ導入の提案では「時間軸で見たハイブリッドクラウド」という視点を持つことが大切
■既存ファイルサーバとオンラインストレージサービスの兼ね合いがどうなるか?が注目点
■スマートデバイスやDaaSといった多様な選択肢を活用シーンと共に提示することが重要


大企業においては多くの経営層が来年度の賃上げ見込みを表明するなど、明るい材料も見え始めている。一方で、中堅・中小企業に関しては円安と消費増税の影響が依然として大きく、2015年も引き続き厳しい状況であるとの見方も少なくない。こうした中、ITソリューションを提案する側であるベンダや販社/SIerはどのような取り組みを進めていけば良いのか?『2015年中堅・中小企業のIT活用における注目ポイントと展望』(※)はそういった観点から、2014年の傾向を総括し、2015年の注目ポイントと展望(予測)についてまとめている。
本リリースで述べる内容は2014年までの様々なアンケート調査や個別取材などを通じて、そこから推察される事項をまとめたものである。また、本リリースに記載されている注目ポイントは2015年版として今後発刊予定の調査レポートにおける重点事項にもなっている。
※は以下の3つのリリースから構成される。
業務システム編:
基幹系(会計、販売、人事/給与、生産など)、情報系/顧客管理系(メール、グループウェア、CRMなど)運用管理系(運用管理/資産管理、セキュリティ、バックアップなど)、およびそれらに関連するクラウド、スマートデバイス活用などについて取り上げている。
基本インフラ編:
サーバ、ストレージ、PCといったIT活用に必要な基本インフラについて、オンプレミスからクラウドへの移行もしくは両者の使い分けなどを中心に取り上げている。
ビジネス環境編:
マイナンバー、メンタルヘルスチェック、消費税といった法制度対応や海外展開といった中堅・中小企業にとって不可避または重要なビジネス環境とITソリューションとの関連について取り上げている。
本リリースは上記3つのうちの「基本インフラ編」に該当する。
大企業および公共/教育などの分野では、サーバやストレージに関してはIaaSもしくはそれと同等の環境をユーザ企業が自ら構築するという意味でのプライベートクラウドへの取り組みが進み、PCについてもデスクトップ仮想化やDaaSの導入事例が蓄積されつつある。こうした基本インフラにおけるクラウド移行が中堅・中小企業にも波及していくのか?といった質問をいただくことは非常に多い。本リリースの「基本インフラ編」では、こうした観点から2015年に注目すべきポイントと今後の展望について述べている。


■サーバ導入の提案では「時間軸で見たハイブリッドクラウド」という視点を持つことが大切
2014年はグローバルベンダによるIaaSの激しい価格競争が見られた。2015年も「Amazon Web Services」 「Microsoft Azure」「SoftLayer」「vCloud Air」などといった国内DCを持つ主要なIaaSを中心として価格やサービス内容における差別化競争が続くものと予想される。また、大企業ではIaaS活用の事例が相次ぎ、出荷ベースで見たサーバ販売ではDC用途などを対象としたODM比率が高まりつつある。こうした角度から見た場合にはオンプレミスからクラウドへのシフトは着実に進んでいるといえる。
一方で中堅・中小企業に限って見ると、依然として自社内設置が多くを占め、クラウドへの移行に取り組むユーザ企業はまだ一部に留まるのが実情だ。これには大きく分けて以下の二つの要因があると考えられる。
まず一つは「クラウド移行が片道切符になりやすい」という点だ。中堅・中小企業の多くはクラウド移行に必ずしも強い抵抗感を示しているわけではない。だが、大企業と違いサーバ資産のボリュームが小さいためクラウド移行によって十分なメリットが得られるか?の確信を得ることが逆に難しくなる。その結果「もし期待通りでなかった場合にはオンプレミスに戻れる可能性を残しておきたい」というニーズが潜在的に存在する。実際、以下のグラフが示すように今後のクラウド活用意向を尋ねた結果では「仮想化されたサーバ環境をオンプレミスとクラウドの間で出し入れする」という項目が、データ保存や事業継続を目的としたクラウド活用と同じくらいの割合で挙げられていることがわかる。
技術面においては中堅・中小企業のこうした潜在ニーズに応える土壌が次第に整いつつある。Windows Server 2012/2012R2の「Hyper-V Replica」を用いれば仮想化されたサーバ環境をオンプレミスとクラウドの間で従来よりも容易に移動/同期させることが可能だ。この機能は事業継続ソリューションの文脈で紹介されることが多いが、今後は上記に述べたような潜在ニーズを実現する手段としても検討されることが期待される。
また2015年7月に迫ったWindows Server 2003(以下「WS2003」と略記)のサポート終了対策では「サーバ仮想化環境構築への取り組み」が今後に向けた重要ポイントとなってくる。ここでは詳細なデータは省略するが、WS2003からの移行の際、「新しいOSをサーバ仮想化環境を伴う形で導入する」というユーザ企業は約半数に達している。この取り組みは上記に述べたクラウド活用に向けた土台作りともいえる。ITソリューションを提供する側としては、WS2003からの移行を単なる負担に終わらせずに将来を見据えた重要なステップであることをユーザ企業に理解してもらうことが非常に大切だ。
もう一つの要因は販社/SIerの取り組み意識である。クラウドは中長期で見た場合は安定したストックビジネスを実現する有効な手段となるが、短期で見た場合は収益を減少させる作用も併せ持つ。そのため、クラウドへの取り組みが必要であることはわかっていても、その一歩を踏み出せずにいる販社/SIerも少なくない。こういった状況を打開するためには、オンプレミスからクラウドへ移行する際のビジネス上のインパクトを軽減する工夫が必要となってくる。例えば、IaaS利用権3年分をバンドルしたNECの「Express5800/CloudModel」はオンプレミスからクラウドへの「ソフトランディング」を意識した製品の一つといえるだろう。
このように、2015年にはユーザ企業に対して「オンプレミスとクラウドはその都度必要に応じて取捨選択できるもの」 といったメッセージを実際の製品やサービスを伴う形で中堅・中小企業に提示すると同時に、販社/SIerがクラウドビジネスをスムースに取り込むための工夫を凝らすことが重要と考えられる。「ハイブリッドクラウド」は自社内環境とクラウド間でシステム/データを連携するという意味で用いられるが、中堅・中小企業においてはシステムのライフサイクルに合わせて適材適所で置き場所を変えるといった「時間軸で見た場合のハイブリッドクラウド」が重要になってくると考えられる。こうした背景を受けて、サーバ関連をテーマとした2015年版調査レポートではオンプレミスとクラウドを横断的に捉え、ユーザ企業と販社/SIerの双方の視点から、実態と今後の展望について明らかにしていく。


■既存ファイルサーバとオンラインストレージサービスの兼ね合いがどうなるか?が注目点
大企業向けで「Flashストレージ」が注目を集める一方、中堅・中小企業のストレージ関連で活発な動きが見られるのがファイルサーバおよびオンラインストレージサービスである。
ファイルサーバは増加を続ける非定型データの格納場所として堅調な導入意向を示しており、同時にオンラインストレージサービスも個人利用から企業での導入へと普及の幅を広げつつある。そこで今後注目すべきなのは既存のファイルサーバからオンラインストレージサービスへの移行はどの程度まで進むのか?といった観点だ。
中堅・中小企業がオンラインストレージサービスを導入する際には大きく分けて以下の2つのパターンがある。
パターン1:既存ファイルサーバのクラウド移行/連携
例) 「AWS Storage Gateway」「StorSimple CiS」「Cloud on-Ramp」など
パターン2:新たなIT活用シーンなどに伴う新規の導入
例)「OneDrive for Business」「Dropbox for Business」「Google Drive for Work」「Box」など
以下のグラフはファイルサーバを含む社内設置型文書システムとオンラインストレージサービスの導入割合を比較したものだ。
年商20億円未満や年商300億円以上~500億円未満では社内設置型文書管理システムとオンラインストレージサービスの割合が同程度になっている。これらにはいずれもパターン2の導入形態が当てはまる。旧来型メール環境からの移行(年商20億円未満で比較的多い)や情報系システム関連のコスト削減(年商300億円以上~500億円未満で比較的多い)が契機となり、
・オンラインストレージサービスを含むコラボレーション系SaaSを新たに導入する
・個人向けサービスを企業向けにアップグレードする
・スマートデバイス活用におけるデータストアとして活用する
といった導入/活用のシナリオが見られる。
こうした状況の中、依然として自社内設置型文書管理システムが多い年商20億円以上~300億円未満の企業層(中小の上位企業層および中堅の下位ならびに中位企業層)においてパターン1とパターン2のどちらが主流となるのか、あるいは現状が維持されるのか?が今後の中堅・中小企業におけるストレージ市場を大きく左右するものと考えられる。
2015年版のストレージ関連調査レポートでは上記のポイントに加え、サーバ市場の動向との関連なども踏まえた実際と今後について探っていく。


■スマートデバイスやDaaSといった多様な選択肢を活用シーンと共に提示することが重要
一般消費者向けも含めたPCの出荷台数は減少の一途を辿っており、「PC離れ」が進んでいると言われている。中堅・中小企業に導入されているPCがスマートフォンやタブレットに一気に代替されるわけではないが、PC販売を主体とする販社などが従来型のPC販売のみで業績を向上させることは難しいと考えられる。以下のグラフは「今後、PCの新規導入や入れ替えを行う予定がある」と回答した中堅・中小企業に対して実施時期を尋ね、その結果をタブレット移行も含めた形態別に集計したものである。(Windows XP移行に関連する影響を除くため、Windows XPからの移行を既に完了させている企業に対象を絞ってある)
既存PCからの移行先としてタブレットを挙げている企業がまだ少ない点に注意が必要だが、デスクトップPCやノートPCはタブレットと比べて導入や入れ替えの時期がだいぶ先になっている状況が読み取れる。つまり「既存のPCが急になくなることはない。ただし導入/更新のサイクルは長期であり、更新需要が見込める機会は減ってきている」ということができる。
これはWindows XP搭載PCが長期間に渡って利用されてきたことからも明らかだ。
「業務システム編」でも述べたようにスマートデバイス活用は中堅・中小企業においても有望分野の1つであり、タブレットやスマートフォンの新たな導入が期待できる。そこで重要となるのは「端末種別の多様性への対応力」である。以下のグラフはスマートデバイスを導入済み/導入予定の中堅・中小企業に対し、端末形状に関する今後の方針を尋ねた結果である。
「スマートフォンとタブレットを業務場面によって使い分ける」が50%超に達しており、どちらか一方に偏らない幅広い提案力が求められていることがわかる。また、Windows XPからの移行時にはDaaSへの大きなシフトは見られなかったが、行政が昨年から進めているテレワークの取り組みや地域活性化施策などを踏まえると、再度DaaSに注目が集まる可能性もある。
その際には「なぜ、スマートデバイスやDaaSが必要なのか?」をきちんと伝えることが大切だ。クラウド導入に伴う社外業務の増加など、PC環境の変化が必然となる具体的な活用シーンを提示することが重要となってくる。2015年版の調査レポートではそうした「活用シーン」としてどのようなものが有効なのか?などを探っていく。


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