logo

3Dプリンターから宇宙へ

トポロジー最適化と積層造形技術の相乗効果により、産業用3Dプリンターによるものとしては最長クラスとなる部品を宇宙産業向けに製造。従来の部品の半分の重量ながら、より優れた強度を実現。

Altairは、RUAG SpaceがAltair ProductDesignの支援により地球観測衛星向けアンテナ支柱の設計を刷新、最適化し、産業向け積層造形技術(3Dプリンティング)での製造を可能にしたことを発表しました。本プロジェクトの目標は、3Dプリンティングにおける設計の自由度を最大限に活かし、アルミニウム部品の剛性を大幅に強化しながら軽量化することでした。

アンテナの再設計および最適化にあたり、エンジニア達はAltair HyperWorks®のソルバーであるOptiStruct®を使用し、荷重に十分耐える材料配置を求めました。設計には、solidThinking Evolve®を利用しました。その結果、わずか4週間で設計を確定させることができ、その後、追加の設計調整をすることなく、3Dプリンターを用いて部品を製造しました。トポロジー最適化を積層造形と組み合わせて使用することで、開発チームは優れた重量および剛性性能を持つ特性を実現しました。これは従来の解析技術や製造技術では成し得なかった成果です。

ドイツの産業向け3Dプリンティング市場をリードするEOS社が積層造形の知識を提供し、アルミニウム部品の製造を担当しました。宇宙産業では、人工衛星が軽ければ軽いほど打ち上げコストを削減できるため、重量の削減は事業の成否を左右します。約40cmのアンテナ支柱は、粉末床溶融結合法の積層造形でこれまでに製造された金属部品としては最長クラスです。新しい支柱が宇宙で使用できるかどうかを確認するため、現在、一連の厳しい認定試験が実施されています。試験は年末までに完了する予定です。

「当社の目標は、将来のSentinel-1衛星に産業用3Dプリンターで製造したアンテナ支柱部品を取り付けることでした」と、RUAG Space社のChief Technical Officerを務めるMichael Pavloff氏は説明します。同氏は、このアンテナ支柱の製作は決して一度限りのプロジェクトではないとも述べています。「当社の事業において3Dプリンティングは非常に大きな可能性を秘めており、現在、宇宙に応用できる新しい部品の開発を進めている最中です。将来的には、人工衛星の構造体をすべて3Dプリンターで作成することも可能になるでしょう。そうなれば、現在でも個別の製造を余儀なくされている電気ハーネス、リフレクター、ヒートパイプなどの部品を、構造部品に直接組み込むことが可能になるかもしれません」

RUAG Space社は2013年以来、構造物を3次元でプリントする方法について徹底的な調査と開発を行ってきました。金属の3Dプリントでは、自動化されたレーザー焼結プロセスによって粉末の層を作り、それらの層を結合して目的の形状を造形します。

「人工衛星の設計におけるこのような画期的な成果に貢献することができ嬉しく思います。RUAG Space社やEOS社と協力し、設計から最適化までをカバーするプロセスの革新性がより一層増したことで、積層造形のメリットを活用することができました」と、Altair GmbHのManaging Directorを務めるPietro Cervelleraは述べています。

本プロジェクトは、本日オランダのノールトウェイクで開催されるESAカンファレンスのほか、11月26日にはEuroMold 2014のAltair主催による『Additive Manufacturing Design and Engineering Symposium(積層造形の設計とエンジニアリングに関するシンポジウム)』にて発表されます。シンポジウムの詳細や登録フォームは、こちらでご確認いただけます。

このプレスリリースの付帯情報

3Dプリンターから宇宙へ

(画像をクリックすると拡大画像をご覧いただけます。)

用語解説

RUAG Space社について
RUAG Space社は、ヨーロッパの宇宙産業機器の大手サプライヤーです。RUAG社の宇宙事業部門であるRUAG Space社は、スイス、スウェーデン、オーストリアの7つの拠点に1,150人の従業員を擁し、2013年には2億9900万スイスフランの売上を記録しました。
RUAG社は、航空宇宙市場および防衛市場で事業を展開する国際的なテクノロジー企業グループです。本社をスイスのベルンに構え、生産拠点は、スイス、ドイツ、スウェーデン、フランス、オーストリア、ハンガリー、オーストラリア、アメリカに位置しています。世界での従業員数は約8,200人を数え、そのうち414人は23の職種の研修生です。

EOS社について
1989年に設立されドイツに本社を置くEOS社は、産業用途向けの設計主導の統合e-Manufacturingソリューションにおいてテクノロジーと市場をリードしています。EOS社のモジュラー型のソリューションでは、システムアプリケーションのノウハウ、ソフトウェア、プロセスパラメータ、材料が提供されるほか、さらなる開発が可能です。このソリューションには、サービス、保守、用途に関するコンサルティング、およびトレーニングも付属しています。積層造形(AM)プロセスでは、ハイエンドの部品を迅速かつ臨機応変に、産業レベルの品質で繰り返し製造することが可能です。革新的技術であるAMは、製品設計と製造における従来手法を劇的に変化させています。さらに、AMは、製品開発を加速し、設計の自由度を広げ、部品構造を最適化 – 立体格子構造も可能 - するだけでなく、構造の機能の統合を可能にすることで、顧客に多大な競争優位性をもたらしています。詳細については、www.eos.infoをご覧ください。

Altairについて
Altairは、ビジネスパフォーマンスの改善のために、設計、プロセス、意思決定を統合かつ最適化するシミュレーション技術の開発と様々な分野への適用に注力しています。Altairは2,300人以上の従業員を擁する株式非公開企業で、米国ミシガン州トロイに本社を置き、22か国に40以上の事務所を構えています。顧客は多種多様な業種にわたり、その数は5000社以上にも及んでいます。詳細については、www.altairjp.co.jpをご覧ください。

本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。