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腎臓病の検査「検尿」から分かること

NPO法人 腎臓サポート協会 2014年08月12日 15時00分
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NPO法人腎臓サポート協会では、会報誌『そらまめ通信』の送付やホームページ『腎臓病なんでもサイト』などを通じて、腎臓病の皆様に役立つ情報を提供しております。
今回は、『そらまめ通信』vol.73から、腎臓病の検査に関するコラムをご紹介いたします。
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 慢性腎臓病対策 腎不全治療学 教授、杉山 斉 先生に「検尿」からどのようなことが分かるのかを教えていただきました。

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●腎臓の役割と検査の意味 
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腎臓の最も大切な役割は、生物の体内環境をきれいに保つために、血液中の老廃物と余分な水分・塩分を尿として体の外に排泄することです。ほかにも血圧の調節、骨を丈夫に保つ、赤血球を作るホルモンを分泌して貧血を防ぐなど多くの働きをしています。
尿検査は尿に含まれる成分を調べて、それを元に病気をさぐるものです。痛みもなく簡単に受けられる上、尿は腎臓が血液をろ過して作られたものなので尿を検査することは腎臓の状態を知るためにとても有効です。特に重要なのがたんぱく尿、血尿(尿潜血)です。

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●たんぱく尿
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腎臓で血液をろ過するのは糸球体と呼ばれる毛細血管のかたまりです。たんぱく質は体に必要な物質なので本来ほとんどろ過されず血液中に残るはずですが、何らかの理由で糸球体が痛んでしまうとたんぱく質が血液中から尿中に漏れ出てしまいます。これが「たんぱく尿」と判定され、検査結果は「−」「±」「+」〜「4+」で表されます。
数値が大きいほど漏れているたんぱく質が多く、腎臓(糸球体)の障害が強いことを示しています。
正常でも、発熱や運動後、起立性たんぱく尿(主に10代以下の若い人で立ったり歩いたりするときだけみられる)として尿にたんぱくが出ることはありますが、多くの場合は「+」以下で体調がよくなり安静にして再検査をするとみられなくなります。
繰り返し検尿をするのは、病的なたんぱく尿かどうかを判断するため、また腎臓の障害の
程度が進んでいないかどうかを知る目的があります。たんぱく尿が多いほど腎臓の働きが低下しやすいことが知られています。

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●血尿
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尿の中に赤血球が認められることを血尿といい、目でみて尿の色が異常な「肉眼的血尿」(赤、褐色、コーラ色など)と、顕微鏡でみてはじめて分かる「顕微鏡的血尿」があります。
検査結果は「−」〜「3+」で表されます。顕微鏡で尿を調べて赤血球が一つの視野に5個以上あれば陽性で、次に赤血球が変形しているかどうかを調べて、変形がなければ腎臓や尿路の感染(膀胱炎、腎盂腎炎など)や結石・腫瘍など泌尿器科の病気を疑います。
変形があれば腎臓の糸球体に炎症が起こる腎炎が強く疑われるため、腎臓内科受診が勧められます。

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●その他の尿の異常
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尿を顕微鏡で調べて「円柱」という構造物があるときには腎炎を疑います。また糸球体で作られたばかりの尿(原尿)から必要な物質を再び吸収する役割などをする尿細管という部分が痛んだときに尿の中に出てくる物質(NAG、β2ミクログロブリンなど)を調べることで腎臓の病気が分かることもあります。

※この記事は、会報誌『そらまめ通信 Vol.73 診察室から』からの抜粋です。


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