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新日鉄住金 世界最小!超微細結晶粒のステンレス鋼板「SUS304H-SR3」を発売

新日鐵住金株式会社 2013年12月03日 14時35分
From Digital PR Platform


新日鐵住金株式会社(代表取締役会長兼CEO:宗岡正二、以下「当社」)は、量産化できるSUS304(18Cr-8Niステンレス鋼)としては世界最小の超微細結晶粒を有する「SUS304 H-SR3」(以下、H-SR3)を開発し、提供を開始しました。H-SR3は、エッチング加工(*1)やレーザー加工(*2)などの精密加工分野で使用される板厚0.1mm前後の極薄ばね用ステンレス鋼板です。結晶粒微細化により精密加工性を向上させ、電子機器の小型化や高密度実装化に対応しました。

精密加工用途に使用される鋼板には、板厚精度、反りや波打ちのない平坦形状、および加工後に反りやねじれなどの変形を生じないことが求められます。当社では平坦度矯正と残留応力(*3)低減によって精密加工用途に最適化したステンレス鋼板を提供しており、エッチング用途やメタルマスク(*4)などに使用されています。近年はスマートフォンやタブレット端末など携帯型電子デバイスの小型化、高密度実装化により加工精度に対する要求はますます高まっています。

当社は溶解から熱間圧延、冷間圧延まで社内で一貫製造できる強みを活かして、合金成分設計とプロセス改良を組み合わせた高機能材料の開発を進めています。今回開発したH-SR3は「独自の成分設計」と「冷間圧延と熱処理の制御」によって平均結晶粒径2μm以下(一般的なSUS304の1/10以下)までの微細化を達成し、世界で初めて量産化に成功しました。

現在、精密加工用ステンレス鋼板の需要は、全世界で年間1,000トン以上といわれており、今後、スマートフォンなどの携帯型電子デバイスの増加とともに、さらに増えると考えられています。今回のH-SR3によって、いっそう加工精度要求の厳しい用途にも拡販してまいります。


【H-SR3の特徴】
(1)結晶粒微細化:エッチング加工、レーザー加工による開口壁面が平滑に仕上がります。
(2)残留応力の低減:ハーフエッチング加工による反り、ねじれなどの変形が小さくなります。レーザー加工では局所的な温度上昇にともなう変形が小さくなります。
(3)炭素の低減:エッチング加工を阻害するスマット(鋼中の炭化物微粒子)が少なくなります。
(4)SUS304CSP-H(JIS G 4313:ばね用ステンレス鋼帯)の成分および機械的性質の規格を満足しています。


<用語解説>
*1 エッチング加工:金属表面に耐酸性樹脂フィルムでマスキングした後、腐食液(塩第二鉄水溶液など)で不要部分を溶かして目的形状に加工する方法です。この方法は微小な貫通孔やハーフエッチング(片面からエッチングして板厚を部分的に薄くする)のような複雑形状の加工が可能で、精密部品や意匠部材、装飾品などの製作に広く用いられています。
*2 レーザー加工:CAD設計図を元に金属表面に直接レーザー照射して不要部分を溶融穿孔する方法です。エッチング加工に比べて加工精度が高く、短納期、少ロット生産に向いています。
*3 残留応力:外力が作用していない状態で鋼板の内部に残存している応力のことです。残留応力が高いと、ハーフエッチング加工後に反り、ねじれなどの変形が大きくなります。
*4 メタルマスク:電子回路のプリント基板上に“はんだペースト”等を印刷する「版型」のことです。板厚0.1mm前後のステンレス鋼板にエッチング加工またはレーザー加工ではんだ印刷孔を開けたものが使用されます。最近はプリント基板の高密度化に対応して、加工精度の高いレーザーメタルマスクが増えています。


(ご参考)H-SR3は、一般的なSUS304と比較して、平均結晶粒径が1/10以下と微細


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