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2013年中堅・中小企業におけるWindows XPサポート終了対策に関する調査報告

ノークリサーチは2013年の国内中堅・中小企業を対象とした「Windows XPサポート終了対策」に関する調査を実施し、分析結果を発表した.

<「費用が捻出できない」は原因ではなく結果、啓蒙/支援の不足が根本的な要因>
■年商50億円未満では「WindowsXPからの移行計画そのものが未定」が2~3割弱に達する
■ 「経営面のリスク啓蒙」と「業務システム移行支援」の不足が費用捻出を妨げる根本課題
■Windows8が移行先に選ばれない要因の1つは「Modern UI」に起因するアプリ互換性不安

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2013年10月15日

2013年中堅・中小企業におけるWindows XPサポート終了対策に関する調査報告

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2013年の国内中堅・中小企業を対象とした「Windows XPサポート終了対策」に関する調査を実施し、分析結果を発表した。本リリースは「2013年版 中堅・中小企業におけるPC環境の実態と展望レポート」のダイジェストである


<「費用が捻出できない」は原因ではなく結果、啓蒙/支援の不足が根本的な要因>
■年商50億円未満では「WindowsXPからの移行計画そのものが未定」が2~3割弱に達する
■ 「経営面のリスク啓蒙」と「業務システム移行支援」の不足が費用捻出を妨げる根本課題
■Windows8が移行先に選ばれない要因の1つは「Modern UI」に起因するアプリ互換性不安

対象企業: 年商500億円未満の国内企業
対象職責: 企業経営もしくはITインフラの導入/選定/運用作業に関わる社員
調査実施時期: 2013年7月下旬
有効回答件数: 758件
※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照 リンク


■年商50億円未満では「WindowsXPからの移行計画そのものが未定」が2~3割弱に達する
2014年4月にはWindows XPのサポートが完全終了を迎える。だが、中堅・中小企業では未だにWindows XPの利用を続けるケースが少なからず存在する。このリリースでは「2013年版 中堅・中小企業におけるPC環境の実態と展望レポート」(以下「本レポート」と略記)中の Windows XPのサポート終了に向けた現状と対策の一部内容を抜粋したダイジェストとして紹介している。 以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業における「Windows XPサポート終了への対策実施状況」を年商別に集計した結果である。(本レポートには従業員数別/業種別/所在地別といった企業属性別の集計結果が含まれる)
企業規模が大きくなるにつれて「既に対策を実施中または実施済みである」の回答割合は高くなっているが、年商50億円未満では「計画そのものが、まだ立てられていない」が2~3割弱に達する。さらに、年商5億円未満では「サポートが終了することを知らない」という回答も1割弱存在している。これらの企業層への更なる啓蒙と支援が求められている状況といえる。

■ 「経営面のリスク啓蒙」と「業務システム移行支援」の不足が費用捻出を妨げる根本課題
それではWindows XPからの移行を阻む要因は何なのだろうか?以下のグラフは前問で「計画そのものが、まだ立てられていない」と回答したユーザ企業に対し、その理由を尋ねた結果である。年商や業種による違いも把握しておく必要があるが、本リリースでは詳細を省略している。(本レポートには年商別や業種別の詳細傾向も含まれる)
「サポート終了によってどのような弊害があるのかわからない」の回答割合が最も高く、「PCハードウェアやOSの刷新に必要な費用が捻出できない」や「利用中の業務システムも刷新が必要で、その計画が立っていない」といった項目が続いている。
ユーザ企業の声を単に集めた結果だけを見てしまうと、「費用がない」ことのみが直接的な原因と考えがちだ。だが、むしろ「Windows XPを使い続けることが経営的にどれだけインパクトを与えるか?」が明確でないため、それに必要な費用も捻出できない状態と見なすべきである。PCの導入や刷新を訴求する側としては、サポートが完全終了したOSを使い続けることで生じる様々なリスクをあらためて啓蒙することが求められてくる。
その上で、「利用中の業務システムも刷新が必要で、その計画が立っていない」といった課題への解決を講じることになる。
市販パッケージはバージョンアップなどによる対処が可能だが、 Visual Basic 6.0で開発されたクライアント/サーバ形態のシステムやIE6を前提としたWebアプリケーションといった独自開発システムは特に問題となりやすい。これらを新しいOSに対応させるのが根本的な解決策だが、それもなかなか容易ではない。そこで考えられる対策が「アプリケーションに極力手を加えずに新しいWindows OS環境で動作させる」というものだ。これには以下のような手段がある。
1. 仮想的にWindows XPの環境を作る
Windows 7には「XPモード」、Windows 8には「Hyper-V」といった仮想化機能がある。これらを活用すれば、Windows 7/8上に中に仮想的にWindows XP環境を構築することが可能だ。ただしOSが2つになるため、IPアドレスおよびマルウェア対策や資産管理などのライセンスも2つずつ必要となる。Windows XP環境を丸ごと再現できればその上で動くアプリケーションも自ずと移行できたことになるがWindows XP環境が残ってしまうことには変わりない。
2. アプリケーションを仮想化する
アプリケーション仮想化とはアプリケーション本体およびアプリケーションが必要とするライブラリなどを一つのパッケージにまとめ、OSとは独立/分離した形での動作を可能にする技術を指す。 Windows XP環境を残さないという点では1.よりも抜本的な対策といえる。ただし、OS固有のファイルパスがプログラムコード内に決め打ちされたようなアプリケーションにおいては移行ができない可能性もある。
3. 「互換モード」を用いる
Windows 7とWindows 8はともに「互換モード」という機能を備えている。指定したアプリケーションを動作させる際に旧OSと似た動作や環境を提供するものだ。最も手軽な対処方法だが、アプリケーションが特定OSに強く依存した作りになっている場合には上手くいかないことも多い。
上記のように幾つかの対策が存在するが、どれが最適なのかの判断も含めて中堅・中小企業が自ら対策を講じることは容易ではない。販社/SIerの多くは移行のための支援サービスを提供している。費用と期間が合致すれば、それらの支援サービスを活用することが無難といえる。
現時点でも多くのユーザ企業がWindows XPを利用し続けている現状を踏まえると、2014年4月までに移行を完了できないケースも少なからず出てくると予想される。それらのユーザ企業にとっては、「残存するWindows XP環境から生じる脅威を最小限に抑える」という取り組みが不可欠となる。
ここで懸念されるのは前頁のグラフで「インターネットに繋がなければ使い続けても問題ない」という回答が少なからず存在する点である。マルウェアの感染はネットワークだけでなく、社内ネットワークでのファイルの読み書きやUSBメモリを介したデータ授受でも発生する危険性がある。オフライン化やデバイス無効化などによる「PCの遮断対策」などセキュリティベンダを中心とした対策提案が既に始まっているが、まだ認知が十分に行き渡っていない状況だ。この点については更なる啓蒙が必要と考えられる。

■Windows8が移行先に選ばれない要因の1つは「Modern UI」に起因するアプリ互換性不安
以下のグラフはWindows XPからの移行を実施または計画しているユーザ企業に対し、移行先のOSを尋ねた結果(左グラフ)およびWindows XPの次のOSとしてWindows 8を選ばなかったユーザ企業に対してその理由を尋ねた結果(右グラフ)である。
営業やマーケティングの施策においては年商や業種による違いも把握しておく必要があるが、本リリースでは詳細を省略している。(本レポートには年商別や業種別の詳細傾向も含まれる)
左のグラフを見るとWindows 7を挙げる割合が6割強に達している。Windows 7は一世代前のOSであり、将来的なバージョンアップ負担を少しでも減らしたいのであれば、最新のOSであるWindows 8に移行しておく方が得策であるように思える。その要因を尋ねた結果が右のグラフである。
Windows 8を選ばない理由として「利用中のアプリケーションがWindows 8で動くか不明である」や「利用中のアプリケーションがまだWindows 8に対応していない」といった回答の割合が高くなっている。だが、Windows XPから移行する際にWindows 7と比べてWindows 8における互換性(既存アプリケーションが動く割合)が著しく低いという定量的な根拠があるわけではない。
むしろ、「互換性検証センター」などWindows 8への移行を支援する情報提供は決して少なくないといえる。それにも関わらず、既存アプリケーションの動作に不安を感じるユーザ企業が多い理由は何だろうか?考えられるのはWindows 8から採用された「Modern UI」の影響だ。実際に中堅・中小企業に個別に尋ねてみると、「従来と全く操作方法が異なり、アプリケーション側がタッチパネルに対応していないと使えない」といった誤解が生じている場合もある。左グラフにおいて「ユーザインターフェースが大幅に変わってしまっている」という回答が比較的多いこともこれと符号する。「Windows 8 = Modern UI + タッチパネル」といったステレオタイプを解消することがまず先決といえるだろう。
ちなみに、Windows 8.1では起動時に「Modern UI」のスタート画面をスキップしてデスクトップ画面に遷移する設定が可能になるなどWindows XPを使い慣れたユーザ企業の違和感を軽減する対応も盛り込まれている。同時に日本マイクロソフトはWindows 8.1販売開始後はパッケージ版Windows 7の販売を終了することも発表している。OSの入れ替え時にはPCハードウェアも同時に刷新するケースが多いため、Windows 7のパッケージ版販売終了によって左のグラフにおけるWindows 7とWindows 8の比率が急激に変わる可能性は低い。だが、Windows 8.1の発売開始によって両OSの比率にどの程度の変化が生じるのか?については注視しておく必要がある。


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