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わずか10分!上空9,000mの地表面観測データを機上で即時処理・伝送 ~Pi-SAR2で桜島観測~

独立行政法人情報通信研究機構 広報部 2013年10月02日 15時57分
From 共同通信PRワイヤー

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2013/08/28

独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)

わずか10分!上空9,000mからの地表面観測データを機上で即時処理・地上へ伝送
~高分解能航空機搭載映像レーダ(Pi-SAR2)で桜島を緊急観測~

 独立行政法人 情報通信研究機構 リンク(以下「NICT」、理事長: 坂内 正夫)は、噴煙や雲の影響を受けることなく地表面を観測することができる、高分解能航空機搭載映像レーダ(略称: Pi-SAR2)の観測データの高速機上処理技術の開発を進めてきました。このたび、平成25年8月18日に発生した桜島昭和火口での爆発的噴火に伴い、桜島周辺の緊急観測を8月20日に実施し、観測画像を直ちに気象庁を通じて火山噴火予知連絡会等関係機関に提供しました。今回の観測では、これまで観測後1日程度要していた偏波疑似カラー画像の提供時間について10分程度までの大幅な短縮を実証しました。なお、今回の地上に伝送された画像データの解析からは、火口及び火砕流が発生したとされる領域において、本年1月観測時からの顕著な変化は認められませんでした。

【背景】
 NICTが開発したPi-SAR2は、Xバンドの電波を利用することにより噴煙の有無、天候、昼夜等に関係なく地表面を映像化することができます。また、Pi-SAR2は合成開口処理により、世界最高レベルの空間分解能(30cm)を有しています。しかしながら、機上ではスペースと電力の制約により観測データから地上の対象を詳細に識別できる偏波疑似カラー画像を作成することは困難でした。このため、観測画像を迅速に提供するためには、機上における高速画像処理を実現する必要がありました。

【今回の成果】
 NICTでは、Pi-SAR2による観測画像の迅速な提供を実現するため、CPUより10倍以上高速な演算能力を有するGPUを利用した高速機上画像化処理装置を開発しました。
 今回の爆発的噴火後(8月20日)の噴煙が立ち上る昭和火口とその周辺の地表面を上空約9,000 mから観測した観測データを機上で偏波疑似カラー画像化処理を行い、商用通信衛星(インマルサット衛星)経由で地上に伝送することで、これまで観測後1日程度要していた偏波疑似カラー画像の提供時間を10分程度までの大幅な短縮を実証しました。

【観測結果】
 8月20日に県営名古屋空港を離陸し、13時から約1時間半の間に様々な方角から複数回桜島の観測を実施しました。この画像データは、14時頃に桜島の南西から観測した2km四方の画像で、15時過ぎに地上へ伝送されました。Pi-SAR2の高い空間分解能により火口や山の斜面の細かい起伏形状等を見て取ることができます。地上に伝送された画像は、直ちに気象庁を通じて火山噴火予知連絡会等関係機関に提供されました。

【今後の展望】
 機上処理装置の高速化により、これまで東日本大震災の観測時には処理できなかった機上での偏波疑似カラー画像の作成と衛星回線を用いた画像データの早期配信を実現できました。
 今後の課題としては、(1)機上処理装置の更なる高速化及び高機能化(配信用情報を付加したHTML出力機能付加等)、(2)高精細/広範囲の処理画像を送るため、より大容量の通信回線の整備等を積極的に検討していきます。




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