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2013年中堅・中小企業におけるERPの市場規模とクラウド活用に関する調査報告

ノークリサーチは2013年の中堅・中小企業における「ERPの市場規模とクラウド活用」に関する調査を行い、分析結果を発表した。

<中堅・中小企業のERP市場は貴重な成長分野、パッケージ/SaaSの両面での訴求が重要>
■中堅・中小のERPパッケージ関連市場は2013年で385億円、2015年には400億円に達する
■中小企業層での適用範囲拡大がパッケージ関連市場を牽引、SaaS市場も並行して伸びる
■構築/運用の形態ではパッケージが減少してSaaSが増加、市場規模推移との違いに注意
■クラウドERPでは「主要ERPのクラウド移行」と「補助的なクラウド活用」を分けて捉えるべき

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2013年7月2日

2013年中堅・中小企業におけるERPの市場規模とクラウド活用に関する調査報告

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニTEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2013年の中堅・中小企業における「ERPの市場規模とクラウド活用」に関する調査を行い、分析結果を発表した。本リリースは「2013年版中堅・中小企業におけるERP/BI活用の実態と展望レポート」のダイジェストである。


<中堅・中小企業のERP市場は貴重な成長分野、パッケージ/SaaSの両面での訴求が重要>
■中堅・中小のERPパッケージ関連市場は2013年で385億円、2015年には400億円に達する
■中小企業層での適用範囲拡大がパッケージ関連市場を牽引、SaaS市場も並行して伸びる
■構築/運用の形態ではパッケージが減少してSaaSが増加、市場規模推移との違いに注意
■クラウドERPでは「主要ERPのクラウド移行」と「補助的なクラウド活用」を分けて捉えるべき


対象企業規模: 年商5億円以上~500億円未満の国内企業
対象職責: ERPの導入・運用に関わる社員
対象業種/所在地: 全業種/日本全国
サンプル数: 1200社
調査実施時期: 2013年4月~5月
※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照リンク


■中堅・中小のERPパッケージ関連市場は2013年で385億円、2015年には400億円に達する

以下のグラフは年商5億円以上~500億円未満の中堅・中小企業1200社に対するアンケート調査の結果などを元に算出したERPパッケージ関連市場規模推移である。ここでのERPパッケージ関連市場とは「パッケージ基本ライセンス費」「パッケージ追加ライセンス費(テンプレートやプログラム改変を伴わずに導入可能な追加モジュールの費用)」「パッケージ年間維持費」(パッケージ本体、追加モジュール、テンプレートの保守契約料およびパッケージのバージョンアップに伴う個別カスタマイズ部分の検証/改変にかかる費用)「パッケージ個別カスタマイズ費」(パッケージに対するプログラム改変を伴った機能追加に要する費用)の年間合計金額を指す。(詳細は右記を参照リンク )現状維持志向が強い中堅・中小企業のIT投資において、ERP関連市場は今後も堅調な伸びが予想される。ERPパッケージ関連市場は2013年は385億円、2015年には400億円に達する。ただし、ERP市場にはパッケージ以外にも独自開発市場やSaaS市場が存在し、それらとの兼ね合いで今後の展開を見据える必要がある。次頁以降ではそれらについて詳細を述べる。


■中小企業層での適用範囲拡大がパッケージ関連市場を牽引、SaaS市場も並行して伸びる

以下のグラフは年商5億円以上~500億円未満の中堅・中小企業を対象とし、前頁に挙げた「ERPパッケージ関連市場」に加え、「独自開発のERP市場」(「独自開発ERP開発費」と「独自開発ERP年間維持費」の年間合計金額)および「SaaS形態のERP市場」(「SaaS基本サービス費」と「SaaS追加サービス費」の年間合計金額」)の算出結果をプロットしたものである。
(算出対象項目の定義に関する詳細は右記のURLを参照リンク )自社で運用していたERPパッケージをデータセンタやIaaSへ移設した場合はERPとしては引き続きパッケージを利用していることになるため、「パッケージ関連市場」に該当する。また、PaaS上に独自のERP環境を構築した場合には「独自開発市場」に該当する。「SaaS市場」に該当するのはサービス事業者があらかじめ決まった形で提供しているERP環境を利用する場合のみである。いずれも最も主要なERPが「パッケージ」「独自開発」「SaaS」のいずれであるかを元に分類し、その主要なERPのみを算出対象としている。そのため、「最も主要なERPはパッケージであるが、補助的にSaaSを利用している」というケースでは「SaaS市場」には補助的なSaaSの利用分はカウントされない。
上記3つのERP関連市場の年平均成長率(CAGR)を表したものが左記の表である。
(本リリースの元となる調査レポートにおいては業種別に見た場合の市場規模、および年商と業種を掛け合わせた市場規模も掲載している)年商5~30億円および30~50億円の中小企業層ではパッケージ活用が今後も伸びると予想される。だたし、これは個別の基幹系システムからERPへのステップアップが起きるのではなく、既にERPを導入している企業における適用範囲が拡大することによる。さらに、年商30~50億円未満では「SaaS市場」のCAGR値も高くなっている。IT管理/運用の負担を軽減する目的で既存のパッケージと同じアプリケーションをSaaS形態で提供するソリューションを選択するケースが今後増えるものと予想される。
年商50~100億円の中堅下位企業層になるとERPに求められる役割も高度化/複雑化し、個別カスタマイズのニーズも高くなる。
一方で、年商30~50億円で見られたのと同じようなSaaS形態へのニーズも存在する。その結果、「パッケージ関連市場」「独自開発市場」「SaaS市場」で成長率に比較的差がない状態となっている。
年商100~300億円の中堅中位企業層、および年商300~500億円の中堅上位企業層では個別要件を満たす必要性がさらに高まるため、「独自開発市場」の成長率が相対的に高い状態となる。ただし、年商300~500億円ではIT管理/運用を担う体制も大企業に近いレベルとなり、システムの標準化/体系化への取り組みも活発となる。その結果、SaaS形態への移行を比較的行いやすい企業も一部に存在し、年商100~300億円と比べて「SaaS市場」の成長率が高くなると考えられる。


■構築/運用の形態ではパッケージが減少してSaaSが増加、市場規模推移との違いに注意

以下のグラフは年商5億円以上~500億円未満でERPを導入済みの中堅・中小企業に対し、最も主要なERPにおける構築/運用の形態を尋ねたものである。現状の形態と今後の望ましい形態の両方を尋ね、その結果を比較している。
現状と今後を比較した場合、「パッケージを購入して自社内で運用」(青帯)が減少し、「ASP/SaaS形態」(桃帯)が増加する傾向にある。年商別/業種別で多少の差はあるものの、全体的にそうした傾向がうかがえる。前頁までに述べたERP関連市場規模においてはパッケージ関連市場の伸びが堅調であったが、これは年商5億円以上~50億円未満の中小企業層や年商50億円以上~100億円未満の中堅下位企業層で既にERPパッケージを導入している企業が適用範囲を拡大する動きがあることに起因する。最も主要なERPにおける構築/運用の形態の推移を見た場合には上記のようにパッケージが減少する傾向にあるという点に注意が必要である。
ただし、ASP/SaaS形態が全体に占める割合は「今後」においても1割前後に留まっており、主要なERPの構築/運用の形態としてASP/SaaSが大半を占める状態へと急激に遷移する兆候はまだ見られていない。また、現段階で「クラウドERP」と呼ばれるものの中には「ハードウェア/OSのいずれも自社では購入せず、IaaS/ホスティングを基盤としてミドルウェアやERPパッケージを購入/導入して利用する」(緑帯)に該当するものも少なくない。こうした形態は年商によって増減の傾向が若干異なるが、今後も1割弱の割合を占めることがわかる。
このように「クラウドERP」といっても「ASP/SaaS形態」からIaaSによるものまで、その実現手段は多岐に渡る。「クラウドERP」という言葉でまとめてしまわずに、各々の実現手段がどう遷移していくか?を見ることが重要と考えられる。


■クラウドERPでは「主要ERPのクラウド移行」と「補助的なクラウド活用」を分けて捉えるべき

ERPとクラウドの関係を捉える上で重要なもう一つの視点は「主要なERP自体は従来と同じ形態だが、部分的にASP/SaaSを組み合わせて利用する」というパターンの存在だ。以下のグラフはERPと組み合わせて利用されることの多いASP/SaaSのカテゴリを挙げ、それらのERP導入済み企業における利用率(現状および今後の予定)を尋ねた結果である。前頁と同様に年商5億円以上~500億円未満でERPを導入済みの中堅・中小企業を対象としている。
「拠点向けERP」「経費精算」「帳票」「原価管理」といった項目が比較的多く挙げられているが、現状/今後のいずれにおいても突出したものはなく、ERPとASP/SaaSとの併用についてはニーズが多岐に渡っていることがわかる。
利用意向が突出して高い組み合わせがまだ存在しないため、ERP関連ソリューションを提供する側としてはサービス提供企業との提携を増やすなどして、ERPとの幅広い組み合わせを揃えておくことが得策と考えられる。
ERPとクラウドの関係を捉える際には「SaaSやIaaSといった、どのシステム階層でのクラウド活用を想定しているのか」「主要なERPが対象なのか、それとも付加的に利用するサービスを指しているのか」といった前提条件を明らかにする必要がある。例えば、前頁のグラフは主要なERPに関する構築/運用の形態に関するものだ。
その際のASP/SaaS形態利用率は現時点では1割に達していない。だが、上記のグラフのように既存ERPを組み合わせて利用するものも「ASP/SaaS形態によるERP活用」とするならば、利用率は2~3割に達することになる。
ERPにおいてもASP/SaaSが今後伸びが期待される形態であることは前頁のグラフからも明らかだ。ただし、前提条件を曖昧にしたまま市場を実態よりも大きく見せることはユーザ企業や販社/SIerからの信頼を損ない、逆に市場の伸びを阻害する要因にもなりかねない。対象となるシステム階層や業務を明確にした上で、クラウド活用の選択肢とその現状を正しく提示することが極めて重要である。


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本リリースの元となっている「2013年版中堅・中小企業におけるERP/BI活用の実態と展望レポート」の詳細は右記を参照リンク
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