◎世界ワクチンサミットで2018年までのポリオ撲滅計画全面支援

ポリオ撲滅のためのグローバルイニシアティブ 2013年04月26日 11時30分
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◎世界ワクチンサミットで2018年までのポリオ撲滅計画全面支援

AsiaNet 52835
共同JBN 0475 (2013.4.26)

【アブダビ(アラブ首長国連邦)2013年4月25日PRN=共同JBN】世界の指導者は2018年までにポリオ感染のない世界を実現する新しい6カ年計画を支援する-。
 *表明された約束は10億人を超える子供たちへのワクチン接種を可能にする。
 *世界的撲滅プログラムは、子供の免疫を増進し、これまでに実現した成果を守ることをさらに重視して、多くの前線で同時に活動を進める。
 *各国政府や篤志家による新規コミットメントは、予算計画の資金調達目標を達成する努力を推進する。

ポリオ撲滅のためのグローバルイニシアティブ(Global Polio Eradication Initiative、GPEI)は25日、Global Vaccine Summit(以下、世界ワクチンサミット、リンク)会場で、野生型ポリオウイルスおよびワクチン由来ポリオウイルス両ケースについて同時に、あらゆる種類のポリオ疾患を撲滅する初の計画となる包括的6カ年計画(リンク)を提出した。世界の指導者と個人慈善家たちは、今後6年にわたり同計画の経費55億ドルのほぼ3分の2の拠金を約束して計画達成に対する確信を表明した。指導者、慈善家はまた他の篤志家に、撲滅に必要な追加資金15億ドルの拠出を約束するよう呼びかけた。

新しい計画は、ポリオ撲滅のための最善の機会を生かす。ポリオは2012年に223症例、今年これまでわずかに19症例で、この疾患によってまひした子供たちの数はこれまでの最低レベルを記録している。同計画の緊急性は、2012年に極めて大きな進展を見たこと、この進展に乗じて狭いながら機会を生かす門戸を開き、ポリオを克服した国が再度感染する前にすべてのポリオウイルス感染を止めようということと関係している。

世界保健機関(WHO)のマーガレット・チャン事務局長は「西暦2000年のポリオとの戦い後、われわれはこの計画が最終段階に入っていることを視野に入れている。われわれはポリオウイルス、新しい技術、最も脆弱(ぜいじゃく)なコミュニティーにも届く新しい戦術について新たな知識を持っている。ポリオを終息するため得られた広範な経験、インフラストラクチャー、知識は、基本的な保健サービスをすべての子供とコミュニティーで利用してもらうというわれわれの努力を支援する」と語った。

▽ポリオを終息し、変化を求める免疫システムと計画を強化する新しい計画
The Polio Eradication & Endgame Strategic Plan 2013-2018
リンク)は、広範囲の利害関係者との幅広い協議の中でGPEIによって作成された。計画は2012年初めにポリオ克服を実現したインドの成功例、ワクチン由来ポリオウイルスまん延のリスクに関する最新の知識から学んだ多くの教訓を取り入れている。計画はまた、残されたポリオ流行諸国、アフガニスタン、パキスタン、ナイジェリアで、安全でない地域の子供にワクチン接種するアプローチを含めて、昨年来実施されている同計画のための緊急活動計画を補完する。

アブダビで25日開催されたサミット会議(リンク)で、世界の指導者たちは2018年まで持続してポリオ感染のない世界を実現する同計画の能力に関する確信を表明し、その実行に当たって財政的、政治的支援を誓約した。

UNICEFのアンソニー・レイク事務局長は「ポリオ終息は人類にとって歴史的成果であるだけでなく、手の届きにくい子供たち一人ひとりに手を差し伸べてその命を救うわれわれの努力の大きな部分である」と語った。

同計画は人口が密集した都市部、手の届きにくい地域や治安に不安がある地域を含めて、子供たちにワクチンを接種する実践作業上の課題に応えている。計画は優先度の高い諸国で免疫システムを強化するために、ポリオ撲滅の経験とリソースを利用することが含まれている。計画はさらに、どうすればGPEIのリソースと教訓を、特に最も取り残され脆弱(ぜいじゃく)な環境下の子供たちとコミュニティーに転送する計画のプロセスを決める。子どもたちとコミュニティーは、それによってほかの公衆衛生サービスの対象にもなり続けることができるのである。ポリオ撲滅のためのGPEIの努力は、治療費の削減と生産性の向上によって2035年までに400-500億ドルの純益が生まれると推定されている。

400人余りの科学者と世界の保健専門家は今月初め、ポリオ撲滅のための科学的背源であるScientific Declaration on Polio Eradication (リンク)の中で、GPEIの計画を支持し、ポリオ感染のない世界が2018年までに確保されるという確信を再確認した。

慈善団体がポリオ根絶への投資の価値を認識

サミットで行った演説でビル&メリンダ・ゲイツ財団の共同代表であるビル・ゲイツ氏はポリオを終わらせることで生まれる多くの利益と手の届きにくい子供たちに健康と社会開発を提供する必要を力説した。また同氏は新規の篤志家が名乗り出て、GPEI計画に十分な資金を提供する長期的なコミットをするよう呼びかけた。

ゲイツ氏は「この計画は単なるポリオ撲滅計画ではなく、生命を救うワクチンによって、最も弱い立場のものを含むすべての子供たちを保護する努力を改善しながら、ポリオを終わらせるという目標を持つ世界的な免疫化計画である。この計画を成功させるには、ポリオのない世界を提供して将来の世代に配当を支払うために多額ではあるが時間の限られた投資が必要なのである」と述べている。

ゲイツ氏はその財団が計画実行の6年間にわたりGPEI予算の総額の3分の1にあたる18億ドルのコミットメントを発表した。この資金はGPEI計画のすべての目標に対して効果的に運営できることを目標にして配分される。ほかの篤志家が残りの資金提供の前払いをコミットするのを奨励するため、ゲイツ氏の2016-2018年資金提供は同財団の寄付拠出がこの期間の総予算の3分の1を超えないことが確実な額をGPEIが確保した場合に実施される。

ゲイツ財団に続いたのは新たな個人慈善団体のグループで、このグループは新計画の完全実施への支持を表明した。慈善団体がポリオ撲滅計画に対して新たに約束した金額は計画の6年間の予算に対して3億3500万ドルに達した。篤志家たちは過去1年間に達成された撲滅への大きな前進を称賛し、機会がまだあるうちにポリオを撲滅して歴史を変えるのを助けたいとの希望を表明した。コミットした慈善団体には次の団体が含まれている。

アルバート・L・ウエルツシ財団(Albert L. Ueltschi Foundation)
アルワリード・ビン・タラル財団-グローバル(Alwaleed Bin Talal Foundation-Global)
ブルームバーグ・フィランスロピーズ(Bloomberg Philanthropies

カルロス・スリム財団(Carlos Slim Foundation)
ダリオ財団(Dalio Foundation)
カール・C・イカーンが設立したより「大きな機会のための財団」(The Foundation for a Greater Opportunity established by Carl C. Icahn)
タヒル財団(The Tahir Foundation)

計画が十分な資金提供を受け、持続する政治的コミットメントが持続すれば、これまでに達成した前進を確保し、GPEIの短期的、長期的目標の実行が可能になるだろう。

サミットでポリオ流行国のリーダーたちはポリオ撲滅への集中継続を再確認し、免疫システムを改善するための計画の規模拡大を歓迎した。

世界の最も弱い立場の子供たちにも手をさしのべているポリオ撲滅の努力が、より幅広い健康介入をサポートできるような計画の集中継続を賞賛して、長期資金拠出者のカナダ、ドイツ、ノルウェー、英国およびナイジェリアは計画の長期目標をサポートする新たなコミットメントを発表した。アブダビのモハメド・ビン・ザイド・アル・ナハヤン皇太子(アラブ首長国連邦軍副最高司令官)は2011年の最初の寄付に加えてポリオ撲滅のために1億2000万ドルの第2次寄付約束を発表した。イスラム開発銀行、アイルランド、日本を含む一連の拠出者たちは追加的な寄付約束が増えるのを助けた。

GPEIの主力拠出者であるロータリー・インターナショナルは2018年まで資金を集め、終盤戦略のサポートに動員することを約束した。ロータリー・インターナショナルの田中作次会長は「ポリオを最終的になくすためには子供たちが十分に保護され、国が再感染しないように早急に行動する必要がある。これにはポリオが今なお残っている国、地域のリーダーのコミット、拠出諸国の継続的サポート、英雄的なワクチン接種者の不動のコミットが必要である」と語っている。

プログラムが計画通り提供されるようにGPEIは約束からコミット、資金の支払いへとタイムリーに転換されるように拠出者と協力する。

計画の6年間で55億ドルの予算にはポリオを撲滅するための持続的な毎年の年間支出が必要である。新たな計画の予算には、毎年2億5000万人以上の子供を複数回訪れてワクチン接種を行い、70カ国以上でモニタリングと監視を行い、ほかの保健、開発計画にも利益となるインフラを確保するコストが含まれている。

米疾病管理予防センターのアン・シュチャット世界健康センター長は「現在、これまでで最少の場所に最少の病人しかない現在、世界はこの恐ろしい予防可能な病気に終止符を打つためにこれまでで最善の機会を前にしており、それを利用することは決定的に重要である」と述べている。

(編集者注意)

この計画は、各国保険関連機関、グローバル・ヘルス・イニシアチブ、科学専門家、ドナーその他の利害関係者との広範な協議に基づいて作り上げられた。この計画には4つの主要目的がある。すなわち、(1)ポリオウイルス探知と遮断(2)免疫システム強化と経口ポリオワクチンの回収(3)封じ込めと認証(4)レガシープラン--である。

循環型ワクチン由来ポリオウイルス:極めてまれなケースとして、経口ポリオワクチンに含まれている生の弱毒化されたポリオウイルスがワクチン接種を受けた人の内臓で遺伝子的変異を起こすことがある。住民が極めて免疫不全だった場合、このウイルスがコミュニティー内で循環する可能性があり、循環型ワクチン由来ポリオウイルス(cVDPV)と呼ばれる。2000年から2011年までの期間は経口ポリオワクチンが世界で100億ドーズ以上与えられたが、cVDPVのアウトブレイクにより580件の発症例があった。同期間中、野生型ポリオウイルスは1万5500人以上の子供をまひさせている。とはいえ、野生型ポリオウイルスが減少する中で、免疫性の低いコミュニティーにおけるcVDPVの発症比率は上がっている。新計画では、これらのウイルスに関する最新の知見と免疫性向上のための新戦術を使用する。これには不活性化ポリオワクチンの使用とcVDPV発症の主因である経口ポリオワクチン内容物の使用の段階的廃止が含まれる。住民がポリオに対して完全に免疫となれば、野生型およびワクチン由来ポリオウイルスの両方の流行から守られることになる。

▽追加資料
GPEI 2013-2018予算に対する各誓約内容:
リンク

ポリオ撲滅・エンドゲーム戦略計画要旨:
リンク

ポリオ撲滅・エンドゲーム戦略計画ファクトシート:
リンク

世界ワクチンサミット報道資料:www.globalvaccinesummit.org

▽ポリオ撲滅のためのグローバルイニシアティブ(GPEI)とは
ポリオ撲滅のためのグローバルイニシアティブ(The Global Polio Eradication Initiative、GPEI)は1988年に発足し、各国政府、世界保健機関(WHO)、国際ロータリー、米疾病対策予防センター、ユニセフが主導し、ビル&メリンダ・ゲイツ財団など主要パートナーによって支援されている。

1988年の発足以来、ポリオ発症例は99%以上減少している。1988年には125の流行諸国で毎年、35万人余りの子供が身体まひしている。現在では流行しているのはナイジェリア、パキスタン、アフガニスタンのわずか3カ国になっている。2012年には野生型ポリオウイルスの発症例は223件と前年の650件から過去10年で最大の減少となった。今年4月17日現在、19件の発症例が報告されており、前年同期に比べて60%の減少となっている。

ソース:Global Polio Eradication Initiative

▽連絡先
Bill & Melinda Gates Foundation
media@gatesfoundation.org,
+1-206-709-3400

Rotary International
Petina Dixon-Jenkins.
petina.dixon@rotary.org, +1-847-866-3054

UNICEF
Sarah Crowe.
scrowe@unicef.org
+1-646-209-1590

US CDC
Alan Janssen.
axj3@cdc.gov,
+1-404-639-8517

WHO
Sona Bari
baris@who.int
+41-22-791-1476 or mobile
+41-79-475-5511

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