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“血圧データの見える化”が、高血圧診療をサポート -効率的な診療、降圧剤の適正投与、独居高齢者の「見守り」など-

オムロン ヘルスケア株式会社 2013年02月22日 20時04分
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 オムロン ヘルスケア株式会社(本社所在地:京都府向日市、代表取締役社長:宮田喜一郎、以下オムロンヘルスケア)は、京都駅前ホリイ内科クリニック(院長:堀井和子)と共同で、高血圧治療の判断材料として欠かせない「家庭血圧」の測定データが自動的に担当医師のもとに転送され、医師のPC端末上に分析グラフを表示する血圧分析サービス「Medical LINK(以下メディカルリンク)」を用いた実証調査の結果をまとめました。

 日本では高血圧の診断基準には、「病院で測定した血圧値」(外来血圧)によるものと「家庭で測定した血圧値」(家庭血圧)によるものがあります。家庭での血圧測定は、高血圧治療薬(降圧剤)の効果の確認がより正確にできることや、早朝高血圧など病院での血圧測定だけではわかりづらい症状の発見に役立つことなど、その有用性が認められており、多くの医師が継続的な家庭血圧測定を推奨し、患者が家庭血圧を書き留めた血圧手帳などを診療の参考にしています。
日本には、高血圧患者は約4,000万人いると言われていますが(*1)、そのうち継続して通院している患者は24%、降圧目標を達成している患者は13%にとどまっています。
 このような現状の中、オムロンヘルスケアが2012年5月にサービスを開始した医療機関向け血圧分析サービス「メディカルリンク」を用い、家庭で測定した血圧データが医師にダイレクトに届き、分析結果がグラフなどで表示されるという特長が、臨床現場においてどのような効果と課題解決をもたらすのか、実証調査を実施しました。

 今回の調査結果から、「家庭血圧」の測定データを分析・グラフ化し、“見える化”したことで、医師にとっては患者の状態をより正確に把握でき、降圧剤の変更など治療方針の決定に役立つことがわかりました。一方、患者にとっては毎日の血圧データの記録が不要になるので、血圧測定を続けやすくなることや、診療時に血圧推移のグラフなどを用いて説明を受けることで、自分の血圧の状態に対する理解が深まり、診療方針を納得しやすくなることなどがわかりました。

(*1) NPO 日本高血圧改善フォーラム調べ(2012年)


調査の概要、結果の詳細は、次のとおりです。

【実証調査の概要】
調査期間: 2012年7月~12月末
調査実施施設:京都駅前ホリイ内科クリニック
 (住所:京都市下京区不明門通七条下ル東塩小路町735-1 京阪京都ビル7F、院長:堀井和子)
対象者:京都駅前ホリイ内科クリニックに通院する高血圧患者62名
 (男性34名・女性28名、平均年齢70歳)


【本実証調査から得られた結果(1) 診療への寄与】

1. 「家庭血圧」の読解が容易に
 従来の手書きの「血圧手帳」では、患者が記載してきた血圧値を、列挙された数字などから読み込まなければならないことが多く、医師の負担が多かった。「メディカルリンク」は、高血圧ガイドラインに基づいて、家庭血圧の推移や朝晩それぞれの平均値などをグラフ表示するので、医師は限られた診療時間内で、血圧変動の特徴把握や変動の要因分析を迅速に行うことができた。

2. 血圧データの“見える化”により、診療の最適化をサポート
 「血圧手帳」では、記載される測定データは患者の自己申告となるため、何度も測定した中で一番低い値を記載するなど、データの一部しか記載されず「ありのままの血圧値」の把握が難しいケースもある。「メディカルリンク」では、測定した血圧データがすべて自動転送されるため、医師は患者の客観的なデータを確認することができた。
今回の調査でも、患者が良い測定データ(低い値)だけを記載していたために過小評価していた高血圧を再発見することができ、治療方針の変更につながった事例があった。

このように、客観的な測定データによる“血圧データの見える化” が進んだことで、患者の状態をより正しく把握することができるようになり、対象者62名のうち8名の患者に対して、降圧剤の処方変更がはかられた。
・減量4名(男性2名、女性2名)
・増量4名(男性2名、女性2名)

3. 生活習慣と血圧変動の関連づけをサポート
 「メディカルリンク」では、血圧の日内変動(一日の間での変化)や週内変動(曜日ごとの変化)、脈拍や気温の変化などさまざまな因子で血圧の推移が分析されるので、血圧変動に影響する生活因子や高血圧の原因把握が容易になった。


【事例】
○「血圧の週内変動」分析によって、仕事のストレスが因子となる高血圧と推定(41歳男性・会社員):
 曜日別の血圧平均値グラフを参考にすることで、「血圧が週のはじめに高く、週末にかけて安定する」傾向がわかり、仕事上のストレス関与を推測した。


○「血圧と脈拍のトレンド」分析によって、飲酒による影響を推定(84歳男性):
 血圧は低いが、脈拍が高い日が1週間ほど続いたため、問診時に血圧測定のタイミングを確認。すると飲酒後に血圧測定をしていたことがわかり、飲酒前の測定に変更するように指導。


【本実証調査から得られた結果(2) 副次的な効果】

(1)一人暮らしの高齢者の「見守り」に貢献
「メディカルリンク」は、患者のIDとパスワードを共有することで、離れて暮らす家族も患者の血圧値をリアルタイムで確認することができる。
今回の調査対象者の中で最高齢の96歳の女性患者の場合、離れて暮らす息子が、毎日血圧データの推移を確認していたため、血圧が急激に高くなった際に医師に連絡を入れることで、迅速な対応をとることができた。
このように、離れていながら家族の状況をPC端末で「見守る」ことができるといった、副次的な効果が見出された。


■京都駅前ホリイ内科クリニック 堀井和子院長のコメント
患者さんが家庭で測定した血圧データが分析したグラフとなって“見える化”されたことで、患者さんの血圧の挙動の正しい把握と、今まで気づきにくかった生活習慣との関係が明瞭となり、より的確な診療を行うことができるようになったことの意義は大きいと考えています。
また、グラフを見せながら説明することで、患者さんの納得を得られ、診療時のコミュニケーションで高血圧の病態への理解を双方で深めることができました。
血圧を測ることは、自分の生活習慣を見直すきっかけとなります。家庭血圧の分析を通してさらに多くの患者さんの高血圧の病態の理解を深めながら、診療を進めていきたいと思います。


■実証調査にご協力いただいた患者さんのコメント
・「記録が面倒だったので、これまでは時々しか測定していませんでした。今では、毎日きっちりと測るようになりました」(男性)
・「これまでは、測定後に老眼鏡と鉛筆を取り出して血圧手帳に書いていましたが、それをしなくてよくなったので楽です。測定を続けられる気がします」(男性)
・「グラフで見ると、自分の血圧が朝は高くて夜が低めだということが、一目瞭然。薬を変更することも、グラフを見れば納得できました」(男性)
・「診療時にグラフを見せていただき、生活習慣を見直さなければならないと思いました」(女性)
・「通院時以外でも、いつも先生に見守られているという安心感があります」

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