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ファーマーズマーケットが全米に広がり続けている理由とは?生産者と消費者を繋げるアメリカ食文化 myfood.jp

アメリカ大使館農産物貿易事務所 2012年09月10日 14時19分
From Digital PR Platform


 アメリカ大使館農産物貿易事務所が運営する、アメリカの農産物・食材と食文化の情報サイト「myfood.jp」(リンク)では、毎月テーマを選んでアメリカ文化や食材の特集記事を掲載しています。

 ファーマーズマーケットが全米に広がり続けている理由とは?農産物直売に数十万人が集まるアメリカ。今回は、食の安心と安全、そして街おこしにも大きく役立っているアメリカのファーマーズマーケットをご紹介しましょう!


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小規模農家のこだわり農産物を直売!
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 いまアメリカではファーマーズマーケットが急増しています。ファーマーズマーケットとは、近隣の農家が自分たちで育てた野菜や果物といった農産物を直接販売する市場のことです。日本でいう道の駅や朝市に似ていますが、一番の違いは規模の大きさでしょう。大きなファーマーズマーケットなら数十万人の集客も珍しくありません。しかもそうしたマーケットが全米各地で今も増え続けているのです。
 米国農務省(USDA)の調査によると、1994年に1755件だったファーマーズマーケットが2011年には7864件にまで増えています。この数字は各州法で許可された認定ファーマーズマーケットなので、実際には全米ですでに1万件を超えているともいわれています。
 なぜこれほどファーマーズマーケットが急増しているのでしょうか。一つにはローカリズムの意識が高まっていることが挙げられます。日本でも再認識されている地産地消の大切さが、アメリカでも深まっているのです。

 アメリカの農業といえば『超大量生産』をイメージするかもしれません。実際に広大な農場で大量に生産される農産物は、収穫量全体の多くの部分を占めています。しかし大企業が経営しているわけではなく、ほとんどが家族経営です。違いは、GPS管理された無人の大型収穫機など、機械化を進めることで作業効率を飛躍的に向上させているところです。そんな大規模生産を行っているすぐ隣で野菜や果物などの小規模生産にこだわる農家も存在します。大規模でも小規模でも個人経営ということに変わりはなく、それぞれが愛情を込めて自然の恵みを育んでいます。 そんな農家が自慢の農産物を直接販売するファーマーズマーケットは、確かな品質で地道にリピーターを増やしていきました。

 ファーマーズマーケットには、その土地で採れるあらゆる農産物が集まります。つまりファーマーズマーケットに行けば、その土地の食と食文化を一番身近に感じることができるのです。最近ではこれを目当てに訪れる観光客も増えているとか。実際に全米でファーマーズマーケットがもっとも多く開催されているカリフォルニアでは、プログラムにマーケット見学を組み込んだ海外からのツアーが増えています。
 カリフォルニアの827件に次いでファーマーズマーケットが多いのはニューヨークの647件。意外に感じるかもしれませんが、3位のマサチューセッツ(313件)と比較してもわかる通り、この2州は圧倒的です。カリフォルニアとニューヨークに共通しているのは、ともに全米屈指の大都市を抱えていること。この大都市に起因する問題とファーマーズマーケット増加には、じつは深い関係がありました。
 ファーマーズマーケットの担う役割が、新鮮な農産物を供給するだけにとどまらない理由を、カリフォルニアとニューヨークの例から紹介していきましょう。


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最先端アメリカ料理の食材もここで仕入れられる
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 カリフォルニア州では1978年からファーマーズマーケットが正式にスタートしています。それまでは農家から消費者への直売が禁止されていたのです。1978年に新しい州法を制定してファーマーズマーケットでの例外的な直売を認めると、その開催地は一気に増えていきました。
 全米一のファーマーズマーケット数を誇るカリフォルニアですが、開催と出店にはとてもたくさんのルールが課せられています。まず開催は農家とNPOと行政のいずれかに限定されています。そして出店者はカリフォルニア産しか販売できません。さらには生産者自身が消費者へ直接販売しなければならず、第三者に販売を委託することもできません。この部分は日本の道の駅と大きく異なります。
 ファーマーズマーケットは小規模農家のこだわり農産物に販路を与え、生産者との対話を求める消費者との橋渡しをするために誕生しました。それを忘れることなく、地元農家の保護と消費者への直接供給というテーマは、いまもしっかりと守られているのです。

 ファーマーズマーケットの浸透は、他にもいくつか想定外の役割を果たしていきます。まず子供たちへの食育活動拠点として重要な存在になりました。たくさんの地元農産物が並ぶ光景はそれだけで食材への興味をかきたて、子供を対象とした野菜教室にはやがて大勢が参加するようになりました。さらにはファーマーズマーケットの集客力が地域経済の活性化に極めて有効だとわかり、わざわざ都市部で開催するケースが急増していきます。
 日本で人の集まる場所といえば以前は駅前が中心でしたが、近年は郊外のショッピングモールへ集まるようになり、駅前から以前のにぎわいは消えてしまいました。アメリカも同様に都市中心部(ダウンタウン)が空洞化し、治安の悪化と合わせて深刻な問題となっている地域もあります。ファーマーズマーケットはそうした地域の活性化にも大きく貢献しています。

 ニューヨークではファーマーズマーケットによって街そのものが生まれ変わっています。現在も週に4回開催されているユニオンスクエアは、ニューヨーク初のファーマーズマーケットとして1976年にスタートしました。当時のユニオンスクエアは、浮浪者がはびこる治安の悪い地域でした。それがファーマーズマーケットを開催したことでクリーン・アップされていったのです。
 ユニオンスクエアでの成功を受けて、ニューヨークではファーマーズマーケットが急増していきます。どの市場でもオーガニック野菜の人気が高く、ニューヨークを代表するシェフの多くが仕入れ先として活用しているほど。いまニューヨークは進化するアメリカ料理の最先端と位置づけられています。野菜を多用し、シンプルでヘルシーな最先端アメリカ料理の原点は、ファーマーズマーケットにあるのかもしれません。

 農村と都市を結びつけることで、都市住人のニーズに応えた家族経営農業の新しい経済活動を支え、さらには街を健全に活性化するファーマーズマーケット。古き良きアメリカ食文化と次世代アメリカ食文化の両方が、ここには凝縮されています。


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