ラックスリサーチ調査：スマートフォンの急速な成長により、2017年にはOLEDが110億ドルの市場を形成

Boston, MA, Apr 19, 2012 - ( JCN Newswire ) - ラックスリサーチの報告によると、急速な革新と大幅なコスト削減により、有機発光ダイオード(OLED)は、1,000億ドルの液晶ディスプレイ(LCD)市場からシェアを奪う、最も有力な技術になるとのことです。スマートフォンでの使用が拡大しているOLED技術は、小型ディスプレイ用LCDとコストが等価になるため、その市場規模が2011年の19億ドルから、2017年には110億ドル近くに達する見込みです。しかし、OLEDは、テレビなどの大型画面ディスプレイへの適用を成功させるには、さらなる革新を必要としています。

「スマートフォンとOLEDは、理想的な組み合わせですが、大画面へのOLEDの応用にはコストの増大という障壁が存在します」と、ラックスリサーチのアナリストで、「LCDのシェアの獲得：ディスプレイの革新から10億ドルのシェアを計上(Cutting Up the LCD Pie: Calculating the Billion-Dollar Slices from Display Innovation)」という題名の報告書の主執筆者でもあるジョナサン・メルニック(Jonathan Melnick)は述べました。

「弊社によるコンポーネント素材と製造コストの分析に基づくと、OLEDのコストは、2016年までに小型ディスプレイにおいて現在の3,000ドル/m2から、LCDと競争できる水準に下がるでしょう」と、付け加えて述べました。

ラックスリサーチのアナリストは、OLEDだけでなく、Amazon KindleのようなEリーダーで使用される電気泳動などの新しい、非分割の反射型ディスプレイ技術のコストとパフォーマンスの動向を予測しました。どちらのディスプレイがLCDに対抗できるか明らかにすることが目的です。結論を以下に示します。

- OLEDは、成長の余地がある最有力候補です。2017年には、スマートフォン全体の3分の1を超える機種がOLED画面を採用し、95億ドルの市場になると予想されます。その他の市場は小規模のままですが、Appleが非常に人気のあるiPhoneとiPadにこの技術を採用した場合、大幅に拡大する可能性があります。その場合、市場総額が350億ドルに膨れ上がります。

- Eリーダーは2013年以降、需要が下降します。Eリーダーは、非分割の反射型ディスプレイ市場で優勢ですが、市場の飽和とタブレットPCなどの代替機器との競争に直面するため、2013年に頂点に達します。その結果、2017年には、市場規模が16億ドルのデジタルサイネージ(電子看板)が、反射型ディスプレイの主要な用途になるでしょう。

- フレキシブルディスプレイ画面の実現はまだ先のことです。フレキシブルディスプレイは、新しいフォームファクタを実現し、既存のものに比べ、より堅牢な機器を生み出すことができるため、魅力的です。しかしながら、バリアフィルムのような技術を実現するほど十分に成熟しておらず、フレキシブルディスプレイは、2017年には1億4,000万ドルの小規模の市場に留まるでしょう。柔軟性のあるOLEDも製造できますが、OLEDには素材と製造の課題があり、フレキシブルディスプレイ市場でのシェアはわずか15%となるでしょう。

「LCDのシェアの獲得：ディスプレイの革新から10億ドルのシェアを計上(Cutting Up the LCD Pie: Calculating the Billion-Dollar Slices from Display Innovation)」という題名の報告書は、ラックスリサーチの電子情報発行サービスの一部です。

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