フリースケール、ARM(R) Cortex-Mファミリをベースとする 業界最高速のマイクロコントローラを発表

フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区下目黒1-8-1、代表取締役社長:ディビッド M. ユーゼ)は、ARM(R) Cortex-Mコアをベースとする世界最速のマイクロコントローラである新しいKinetis(キネティス)Xシリーズを発表しました。Xシリーズは、フリースケールの高性能32ビット・マイクロコントローラであるKinetisのポートフォリオを拡張するもので、そのデバイスには、性能、メモリ、ペリフェラルが最適に組み合わされており、そのすべてが幅広い開発サポート・エコシステムによってサポートされます。Kinetis Xシリーズは、マイクロプロセッサ (MPU) ソリューションの選択という手段ではなく、マイクロコントローラ (MCU) の費用対効果、利便性、および低消費電力といった特性を維持しながらアプリケーションのための性能とメモリの強化を要望する設計者に最適です。

新しいKinetis Xシリーズは、高性能のARM Cortex-M4コア(およびDSPと浮動小数点命令)が他のKinetisデバイスと共通化され、動作周波数はCortex-Mクラスのマイクロコントローラとしては最高速の200 MHzを実現します。内蔵メモリは1MB~4 MBのFlashメモリおよび0.5 MBのSRAMですが、それ以外にもさまざまな外部メモリを利用して処理能力を高めることができます。さらに、Xシリーズはコネクティビティ、セキュリティ、ヒューマンマシン・インタフェース(HMI)の先進のペリフェラルを装備しており、そのすべてに対してフリースケール製のランタイム・ソフトウェアおよび開発ツールがバンドルされます。処理性能、機能統合、および豊富なサポートが強力に結合したKinetis Xシリーズは、産業オートメーション、POS(販売時点情報管理)、医療機器、検査と計測、ヒューマン・マシン・インタフェース機能を備えたシステムをはじめとする幅広いアプリケーションに最適です。

フリースケールのインダストリアル&マルチマーケット・マイクロコントローラ担当副社長であるジェフ・リースは、次のように述べています。「これまで以上のCPU性能、コネクティビティ機能、およびインタラクティブな製品を実現するための処理能力に対するお客様のニーズは、急速な勢いで拡大しています。Kinetis Xシリーズは、このクラスのマイクロコントローラでは実現しえなかった性能、メモリ、および機能が高水準で統合されており、お客様はその設計の柔軟性を利用して市場の最前線に立ち続けることができます。」

高性能の処理エンジン
Kinetis Xシリーズのマイクロコントローラは、メモリおよびペリフェラル・アクセスの制限からCPUコアを解放することによりシステム性能を最大限に高める、さまざまなハードウェア・アクセラレーション技術が盛り込まれています。たとえば、CPU効率を最大化する命令用とデータ用の大容量のオンチップ・キャッシュ・メモリ、スクラッチパッド・データへのシングルサイクル・アクセスを実現する32 KBの密結合SRAM、および汎用ペリフェラルやメモリへのアクセスに対するCPUの負荷を軽減する64チャネルのDMAコントローラなどです。また、XシリーズはCortex-Mクラスのマイクロコントローラとしては初となる64ビットのAXIバスを搭載しており、複数のバス・マスタによる同時データ転送の機能が強化されています。

傑出したメモリ・スケーラビリティ
Kinetis Xシリーズのマイクロコントローラは、1MB~4 MBの内蔵Flashメモリおよび0.5 MBのECC機能付SRAMを搭載し、包括的で費用対効果に優れたソリューションを実現します。すべてのマイクロコントローラの中でも最高水準にあるこの高集積化メモリは、最も過酷な条件のシステムでも問題なく動作する性能上の余裕を生み出します。また、同シリーズとして、Flashメモリを搭載しないMPU版も提供する予定です。

ユーザが、将来に機能を拡充する場合でも、あらゆる形式の外部メモリ(NOR Flash、NAND Flash、シリアルFlash、SRAM、低消費電力DDR2およびDDR3など)を利用できるため、メモリに関しては、ほぼ無制限にシステムを増強することができます。NOR FlashやQuad-SPIシリアルFlashからの高性能の直接実行(XIP)も可能です。

新たな段階の統合:重要機能の搭載
コネクティビティ、ヒューマン・マシン・インタフェース、およびセキュリティは今や組込みシステムの標準装備となっており、マイクロコントローラは膨大な量のシステム・パラメータを安全かつリアルタイムに獲得、処理して表示することが求められています。Kinetis Xシリーズのマイクロコントローラは、Ethernet、ハイスピードUSB On-The-Go、CAN、IIS、シリアル通信インタフェースに加えて、暗号化アクセラレーションおよびタンパー検出のユニットにより、これらの課題を解決します。

アプリケーションでグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)を必要とする場合は、低消費電力のセグメントLCDまたはグラフィックスLCDのコントローラを選択することできます。大容量のオンチップSRAMは最大でWQVGAの解像度のグラフィックスLCDパネルに対応し、外部にフレーム・バッファ用メモリは必要ありません。高解像度のパネルを使用する場合は、低コストの8ビットDRAMを接続して簡単にメモリを増設することが可能です。フリースケールは、組込みグラフィカル・ユーザ・インタフェースの短期間での開発をサポートするPEG(ポータブル組込みGUI)WindowBuilderスイートおよび無償で低リソース要求のeGUI LCDドライバも用意しています。

迅速で容易な開発のためのサポート
フリースケールおよびフリースケールのパートナー各社は、Kinetisデバイスによる迅速で容易なアプリケーション開発をサポートするため、多様なソフトウェアと開発ツールを提供しています。すべてのKinetisマイクロコントローラは、TCP/IPスタックおよびUSBスタックが統合された無償提供されるフル機能のMQXリアルタイム・オペレーティング・システムをはじめとする強力なソフトウェアおよびツールが付属し、グラフィックLCDおよび暗号化プラグインを低コストまたは無料で利用することができます。また、EclipseをベースとするCodeWarrior 10.x統合開発環境(IDE)とProcessor Expertがバンドルされ、視覚化された自動化フレームワークを利用して複雑な組込みアプリケーションの開発をスピードアップすることが可能です。フリースケールは、Kinetis Tower Systemモジュ―ルおよびWi-Fi、センサ、高精度アナログなどのペリフェラル・モジュールのさらなる拡充により、お客様におけるデバイス評価やプロトタイプ開発の迅速化をサポートします。Kinetisマイクロコントローラは、IARシステムズ、Keil (ARM)、およびGreen Hills Softwareの開発ツールをはじめとする幅広いARMエコシステムによってサポートされています。

フリースケールは、シリコンの提供に先行してソフトウェア開発プラットフォームを発表する予定です。こうした体制により、お客様はソフトウェア開発サイクルを大幅に短縮し、マーケット・ウィンドウに合わせてアプリケーションを提供することが可能になります。さらに、必要なリソースおよび投資を抑えながら将来の要件に応じて製品を開発することも可能です。

供給
Kinetis Xシリーズのアルファ版サンプルおよび開発ツールは、2012年第2四半期に提供する予定です。量産開始は2013年第1四半期を予定しています。製品詳細については、www.freescale.com/kinetis/xseriesのWebサイトをご覧ください。



フリースケール・セミコンダクタについて
フリースケール・セミコンダクタ(NYSE:FSL)は、自動車用、民生用、産業用、およびネットワーキング・マーケット向け組込み用半導体のデザインと製造の世界的リーダーです。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界各国で半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。詳細は、リンク(英語)、またはリンク(日本語)をご覧ください。



FreescaleならびにFreescaleのロゴマークは、米国、またはその他の国におけるフリースケール社の商標、または登録商標です。文中に記載されている他社の製品名、サービス名等はそれぞれ各社の商標です。

(C)2011フリースケール・セミコンダクタ・インク


プレスリリース提供:PRTIMES リンク

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