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旭化成エレクトロニクス、携帯機器用3軸電子コンパス新製品を発売

Tokyo, Apr 21, 2010 - (JCN Newswire) - 旭化成エレクトロニクス株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小堀秀毅 以下AKM)は、この度、携帯機器用 3軸電子コンパス「AK8975B」を発売しましたので、お知らせいたします。

Tokyo, Apr 21, 2010 - (JCN Newswire) - 旭化成エレクトロニクス株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小堀秀毅 以下AKM)は、この度、携帯機器用 3軸電子コンパス「AK8975B」を発売しましたので、お知らせいたします。


1. AKMの電子コンパス


AKMでは、2003年に世界初の携帯機器用 3軸電子コンパス「AK8970」の量産を開始しました。量産以来今日まで、AKMの3軸電子コンパスを採用し市場へ出荷された機種だけでも80モデルを超えており、3軸電子コンパスのグローバル・デファクト・スタンダードとなっています。


AKMの3軸電子コンパスが、これほど広く普及した第一の理由は、最初の量産品「AK8970」が、発売当時世界最小であったことに満足することなく、常に小型化・薄型化のロードマップをお客様に提示しつつ、確実に改良を続ける最先端技術開発力です。


また第二の理由は、携帯電話内部の磁石や鉄を使った部品に起因する磁気オフセット*1を、携帯機器ユーザに対して面倒な調整動作を求めることなく、自動的に補正するアルゴリズムを提供したことです。


デバイスメーカの常識にとらわれず、磁気センサの感度や精度を主張する製品開発ではなく、ユーザ視点に立ち、いかに使い易いデバイスにするかを優先し、常に信頼できる方位角情報を提供するために必要なソフトウエアをハードウエアと一体にして提供する当社コンセプトが、広く認められたものと考えております。


2. 本製品の特長


今回開発した3軸電子コンパス「AK8975B」には、以下の特長があります。


(1)3軸の磁気センサをシリコンモノリシックホール素子*2と磁気収束板*3を使って実現する、AKM独自の1チップ電子コンパスアーキテクチャ*4を踏襲


AKMは、2003年から4年間マルチチップモジュール型*5の3軸電子コンパスを量産した経験によって、モジュール型では小型化に限界があるだけでなく、各軸間の直交性を保証することが難しいため、この組立誤差が将来大きな課題になると理解しました。これが、組立誤差のないシリコンモノリシック型の電子コンパスに世代交代させた理由の1つです。


電子コンパスのような多軸のセンサデバイスでは、センサ素子単体の性能よりも、軸間直交性という組立技術の違いが製品性能を大きく左右しています。


(2)1チップの3軸電子コンパスであることを活かした、チップサイズパッケージ(CSP)*6を採用し、現行の当社同等品と比べても半分以下という小型化を実現


現在の主力製品である「AK8973」シリーズは、CSP製品でもボール実装型*7の「AK8973B」と低背型*8の「AK8973S」という2種類のパッケージオプションがあります。


新製品の「AK8975B」はこの両者の長所を融合したパッケージ設計を行い1種類に統一したことで、お客様の利便性と量産性を両立しております。


(3)登録特許技術である「磁気オフセットの自動調整機能」など、長年の経験に基づく各種ソフトウエア資産の互換性を継承


AKMは、世界初の3軸電子コンパスを量産する前に、3軸という特長を使った磁気オフセットの自動調整機能を考案して特許出願しており、当社電子コンパスのお客様には、ソフトウエアのライブラリとしてハードウエアとセットで提供して参りました。


新製品「AK8975B」は、従来製品と同様に、この実績あるオフセット自動調整ソフトウエアを利用することができます。この技術によって、携帯機器の工場出荷検査時に電子コンパスのオフセット調整工程が不要となるため、大幅な生産性向上を達成できます。また、市場に出荷された後で磁気オフセットが変化した際にも、携帯機器ユーザは、煩わしい調整動作から解放されています。


3. 主な用途


携帯電話や携帯情報端末の歩行者ナビゲーションと拡張現実アプリケーション*9


4. 型番・仕様等
(1)型番:「AK8975B」
(2)パッケージ: 14ピンCSP 2.0mm×2.0mm×0.65mm
(3)測定範囲: ±1200μT*10
(4)分解能: 0.3μT*11(13bitデータ出力)
(5)インターフェイス: 2線式I2C or 4線式SPI Selectable*12
(6)サンプル価格: 500円
(7)製品状況: サンプル出荷中


5. AKMの特許技術と今後の取り組み


AKMが世界に先駆けて実用化したことで、使い易い電子コンパスの代名詞にもなりつつある「磁気オフセットの自動調整機能」に関しては、国内外に多数の特許を出願しており、その内のいくつかは既に特許として登録済みです。
<登録済みの自動調整関連特許>
特許番号
日本: 4391416、 4448957、 4151784、 4151785、 4073715
米国: 7653507、 7376527、 7340362、 7177779
中国: ZL200480038521.0、 ZL03815813.2
韓国: 10-0939158、 10-0944308
ドイツ: 602004024333.7
英国: 1698857


また本年3月にAKMは、株式会社ワコーより多軸磁気センサを構成する技術に関する特許の譲渡を受けました。本特許を取得したことによって、AKMは現有製品群に加え、新たな構造の多軸磁気センサを開発することが可能となります。これは、AKMの製品・技術ポートフォーリオを補完するものであり、特にシリコンモノリシックの多軸磁気センサを構成する複数の特許技術を保有することで、更に市場での優位性を得ることが可能になると考えております。
<株式会社ワコーより譲り受けた特許>
特許番号 日本 : 4177032


今後AKMは、当社が所有する登録済あるいは出願中の特許技術や技術ノウハウに加え、今回取得した特許の権利活用によって、電子コンパスをはじめとする多軸磁気センサ製品群の市場競争力を一層高めて参ります。


【用語解説】
*1:磁気オフセット
携帯電話など携帯機器の内部には、磁石を含む部品や、磁石につく材料(鉄など)でできた部品が数多くあります。これらの部品は、地磁気よりはるかに強い磁気を発生しています。このため、電子コンパスは地磁気だけを測定することができず、地磁気とこれらの部品による磁気を合わせて測定することになります。このように電子コンパスが測定する地磁気以外の磁気成分を「磁気オフセット」と呼びます。地磁気が示す方位を正しく測定するためには、磁気オフセットの値を求めて、測定値から差し引くこと(オフセット補正)が必要です。


*2:シリコンモノリシックホール素子
磁気を検知するホール素子と、その信号処理回路を、1チップの中に作りこむ方法です。
従来は、化合物半導体で別に製造したホール素子を、X,Y,Zの3軸方向に組み立て、更に集積回路(Integrated Circuit、IC)とパッケージ内部で接続するマルチチップモジュール法で作成していました。


*3:磁気収束板
磁気を形成する磁力線が通りやすい磁性材料です。IC表面におき、磁力線の向きを変える働きをさせて、電子コンパスに必要なX,Y,Zの3軸磁気成分を取得します。


*4:アーキテクチャ
基本設計、基本構成のことです。


*5:マルチチップモジュール型
別に製造した複数のチップを、1つのパッケージ内で並べる・重ねるなど組み立て、電気的に接続する方法です。


*6:チップサイズパッケージ(CSP)
ICのチップとほぼ同じ大きさで、IC保護層や接続用端子まで実装したパッケージです。


*7:ボール実装型
パッケージの電極と基板の接続に、パッケージ側に備えた球状のハンダを用いる方式です。


*8:低背型
背を低くした薄型パッケージ。携帯機器内部ではパッケージが厚いものは実装できる場所が限られるため、低背型が好まれる傾向にあります。


*9:拡張現実アプリケーション
カメラからの画像などの現実情報に、インターネット上の情報や、仮想物体の画像などを付加して表示するアプリケーション。最近はSmart Phone向けに、いろいろなアプリケーションが開発されています。


*10:測定範囲 ±1200μT
μT(マイクロテスラ):磁気の強さを表現する単位で1T(テスラ)の百万分の一。地磁気の大きさは、おおよそ30~50μTです。


*11:分解能 0.3μT(13bit データ出力)
測定範囲のデータをデジタル変換し、2の13乗(8,192)段階の数値で出力します。AK8975では最小測定単位(分解能)を従来の1μTから0.3μTに向上させ、より精密な測定を可能にしています。


*12:インターフェイス 2線式I2C or 4線式SPI Selectable
ICとマイクロコントローラを接続する通信方式を意味します。I2CとSPIはいずれも業界で広く使われており、今回の製品では2種類の中から利用する通信方式を選択することができます。


詳細は下記URLをご参照ください。
リンク


概要: 旭化成株式会社


詳細は www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/ をご覧ください。

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