2012年には100万のインストールを巡って争う無線HDTV技術

米国の調査会社ABIリサーチ社は、世界で無線HDTVの導入数が100万に達するのは、早くて2012年だろうと報告する。

米国ニューヨーク、2008年6月18日
無線技術が、電話、インターネット、ホームネットワークに拡大した現在、次にリビングルームや商業施設に登場するのは無線の高画像度テレビである。だが市場はまだ「潜伏」の段階で、2008年の出荷台数は10万以下だろう。米国の調査会社ABIリサーチの調査レポート「ケーブルに置き換わる無線高品位ビデオの市場と技術」は、世界で無線HDTVの導入数が100万に達するのは、早くて2012年だろうと予測している。

一方で「技術の戦い」が繰り広げられている。競合技術は大きく5GHz、60GHz、ウルトラワイドバンド(UWB)の3つに分けられる。

「5GHz技術は比較的よく知られ、有効性も証明されている」と主席アナリストのSteve Wilson氏は言う。「だが、十分なデータ速度に達するには、新たなアプローチとより複雑なソリューションを要する。UWB技術は、室内では帯域幅の面で有利だが、長距離になると速度が落ちる。60GHzのデータ速度は速いが、有効と言えるソリューションを提供しているのは、わずか1社である。」

現在、出荷されている5GHzとUWBデバイスも若干ある。来年前半に60GHzシステムのデモ製品が販売予定である。「今後2、3年に、最初のアプローチとして、ひとつかふたつの無線HDTVが出るだろう」とWilson氏は言う。

無線HDTVは、誰がどういった理由で欲しがるだろうか。無線は、簡単に複数のインストールができ、テレビの設置場所の選択肢が増える。たとえば、デジタル看板などの商用アプリケーションや国内アプリケーション、壁掛けの薄型HDTVが考えられる。「最初に売れるのは、有線のインストールが困難だったり複雑だったりする市場である」とWilson氏が言う。

無線HDTVシリコンベンダはすべてベンチャー支援を受けた新興企業で、最も地位が確立した無線ベンダは市場がどう進化するかに関心を持っている。製品メーカーは、様々な戦略でビジネスに取り組んでいる。WestinghouseやBelkinといったいくつかの企業は、当初、確かな付加価値のある商用やカスタムのインストール業者をターゲットにしていた。対照的に、シャープや日立などのTVメーカーは最新技術の買手をターゲットと考え、無線接続のオプションが付いたデザイン重視のハイエンド製品を提供している。

ABIリサーチの調査レポート「ケーブルに置き換わる無線高品位ビデオの市場と技術」は、競合技術と企業を分析し、市場でのデバイス導入の概観を記載している。

この調査レポートは、「消費者向けビデオ技術年間リサーチサービス」と「ホームネットワーキング年間リサーチサービス」の一環である。

◆調査レポート
ケーブルに置き換わる無線高品位ビデオの市場と技術:UWB、5GHz、60GHz、JPEG2000、MPEG2、MPEG4、WirelessHD、WHDI
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◆米国 ABIリサーチについて
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