23GHz帯無線を用いたケーブルテレビジョン双方向伝送実験を開始

財団法人東京ケーブルビジョン(以下 TCV)、エルシーブイ株式会社(以下 LCV)、京セラコミュニケーションシステム株式会社(以下 KCCS)、古河電気工業株式会社(以下 古河電工)の4社は共同で、ケーブルテレビ多チャンネル放送と高速ケーブルインターネット通信を、無線中継システムを用いて伝送する中継・配信システムの実用化に向けた実験を、総務省関東総合通信局からの免許交付を受け、本日より開始しました。本実験は、多チャンネル放送と高速ケーブルインターネット通信を無線伝送する日本初の双方向実験となります。
この実験は、有線テレビジョン放送事業者に割り当てられている周波数である23GHz帯を用い、無電柱化や地下管路が不足した都市部における無線活用を目的としたもので、TCVの本部事務所(新宿区大久保、以下 TCV本部)から約1km離れた新宿区新宿三丁目にあるテナントビルまで無線伝送を行うものです。
現在、23GHz帯無線は、ケーブルテレビ放送(アナログ方式)の中継伝送路として利用されていますが、デジタル放送及び双方向通信の伝送を可能にすることにより、将来に亘って無線伝送の更なる利活用を促進します。

■ 背景
 昨今の技術革新により、デジタル化、高速ケーブルインターネット化が急速に進展しております。しかし、河川横断、山間迂回、離島間といったケーブルの敷設が困難な地域や、無電柱化の流れの中、地下管路が不足する都市部においては、ケーブルテレビのサービス提供が見送られているところがありますが、本システムをこれらの地域に適用することにより、サービスエリアの拡充につながることが期待されます。
 本実験においては、ケーブルテレビ放送伝送技術をTCV及びLCVが、無線伝送及びその周辺技術をKCCS及び古河電工が提供します。

■ 実証実験の概要
本実験は、地上デジタル放送パススルー伝送を含めたケーブルテレビの映像信号32チャネル※1とWideband DOCSIS※2による3チャネルボンディング※3ケーブルインターネット信号を、23GHz帯の周波数で、無線機の親局を設置するTCV本部から子局を設置するテナントビルまで伝送します。
本実験では、23GHz帯として割り当てられている400MHz幅(23.20~23.60GHz)を、下り300MHz幅(23.30~23.60GHz)、上り40MHz幅(23.20~23.24GHz)に分け、双方向伝送を実現します。
実験期間中は、降雨による無線伝送特性評価の他、双方向伝送に関する特性試験を予定しています。

  ※1 放送プログラムとしては86チャネル
  ※2 ケーブルインターネットの標準規格であるDOCSISで用いられるチャネルを複数束ねることにより高速通信を実現させる技術
  ※3 チャネルを複数束ねること(bonding)

このプレスリリースの付帯情報

■実験構成イメージ

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