e文書法(通称)等の施行に伴い、産学提携で研究を本格化
「CD-R」や「DVD-R」などといった光ディスクが日本で発売されてから数年以上経過したが、市場のニーズは高く、需要はここ数年急増し2003年にはCD-Rの世界生産量が100億枚を突破した。現在はビジネス文書にとどまらず、デジカメの写真保存やデリバリーメディアとして、また、個人で楽しむためのオリジナル音楽用としてなど、幅広い分野で多用されている。そのような市場背景の下、e-文書法や個人情報保護法などの施行により、その需要はますます増える傾向にある。
そこで問題になるのが、メディアの寿命(長期データ保存に関する信頼性)。会計書類などのように10年近く保存義務のあるものは、“データ保存した光ディスクの寿命が何年か”ということが重要で、現在、市場からもその寿命基準に対するニーズは高まりつつある。
CDs21ソリューションズでは、CD-R寿命推定基準の国際標準規格であるISO 18927※の方法で、すでに2001年から会員メーカー製品(CD-R、CD-RW)の寿命推定テストを実施しており、その耐久性や信頼性のあるデータが蓄積されつつある。同団体のスタディコミッティで実施されたこのテストでは、正しい取り扱いと保管をすれば確実に数10年以上は持つと証明できる良好な結果が得られている。2005年度はその寿命テストをさらに発展させ、大阪産業大学・入江研究室※2や米国OSTA※3などの団体と連携し、その研究を本格化し、新たな光ディスクの信頼性の基準の提案を行っていく。
※ 1:国際標準規格ISO 18927
国際標準規格(ISO 18927)とは、2002年にCD-Rに対する長期保存条 件のもとで、データが再生可能であると予測される期待寿命を推定する 方法が標準化されている。このCD-R以外にCD-ROMの寿命推定規格とし て、国際標準規格(ISO 18921)がある。
※ 2:大阪産業大学 入江研究室
大阪産業大学・工学部・電気電子工学科 入江助教授の研究室。光ディスク、特にDVDメディアの信頼性に関する実証的研究を実施し、その報告は国内外から評価されている。入江氏は、2001年三菱電機㈱・映像情報開発センター首席技師長、2002年4月より現職。三菱電機㈱在職時にDVD-R規格策定に従事。
※ 3:OSTA
Optical Storage Technology Association(OSTA)
米国にある、光ディスクに関する技術的な使用を提案する業界団体。OSTA自身は標準化を行わず、ISO/IECやECMAなどの標準化団体に技術仕様を提案している。
DVDやCD-RWに採用されたUDFファイルシステムは、OSTAによって提案された。(リンク IT用語辞典より)
詳しくは、リンクを参照。
【CDs21ソリューションズ概要】
旧マルチメディアCDコンソシアムとオレンジフォーラムがコラボレーションして結成されたCD関連業界間で複合横断的に構成された任意団体。各種のCD規格に準拠したハードウェア・ディスク・ソフトウェア製品、コンテンツ製作などを含む応用製品群の互換性向上への取り組み、および関連サービスなどの普及促進を図り、関連業界ならびにユーザに寄与することを目的に活動している。
現在、参加企業数は、光ディスクやドライブを生産している企業を中心に国内外を含め約70社。
CDs21ソリューションズホームページ:リンク
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